玄関のチャイムが鳴ったのは土曜の昼だった。
だがマンションのオートロックのインターフォンは鳴らなかったが、一体誰が訪ねて来たのか。つくしと恋人との付き合いは、まだ2ヶ月で合いカギを渡すという関係ではない。
それに、一緒に出掛ける予定がない日は家事をこなす貴重な時間になっていて、それは恋人も理解していて、日曜日に会う予定があれば、前日に突然訪ねてくることはなかった。
だがそれでも恋人になった男にとってつくしの存在は人生の大事なことであることは、日頃の態度を見ていれば分かる。
別室のメンバーの前で堂々と宣言したのだから、隠す必要もない二人の交際。
内線電話もかかってくれば、昼食に誘われることもあった。だから今では誰もが当たり前の光景として副社長とつくしの関係を受け入れていた。
そしてあのバーベキューパーティから3日後田舎から戻って来た隣の岡村恵子は「これ田舎のお土産です」と言って讃岐うどんを持ってきてくれた。そして田舎に帰っていたのは、なかなか結婚しない娘に見合い話を用意したという両親に付き合っている恋人がいる。だから見合いをする気はないという話をするために帰っていた。そしてその後、休暇を取った恋人を呼び寄せ両親に紹介したと言った。
その人と結婚するかどうか分からないと言っていた恵子だったが二人は結婚を視野に付き合うことに決めたと言っていた。そしてつくしも自分の交際について話した。
すると恵子は、「わぁ!良かったですね?私も牧野さんもこれでひとりぼっちの夕食から解放されますね?」と言って笑った。
そして恵子はこの土日レオンを連れ恋人の家へ泊りに出かけているはずだ。だから誰がチャイムを押したのか。そんな思いを抱きながらモニターで確認したが、そこにいたのはマンションの管理人の桐山慎二だった。
だが土日は管理人の仕事が休みであり、本来ならマンションにいることはなかった。だからわざわざここにいるということは、桐山が恋人の姪の夫の浮気相手と訊かされていることから、この訪問には意味があるのだと思った。
「はい」と答えたつくしに、「牧野さん。桐山です。お話ししたいことがあるんですが少しお時間を頂けませんか」
と言われ、桐山の言葉にひと呼吸置いたつくしは、話しを訊こうという気になっていた。
だから扉を開けると立っていた桐山が頭を下げる姿に、やはり桐山は恋人である美奈の夫から全ての話しを訊いたのだと分かった。そして思った通りの言葉を口にした。
「牧野さん。突然で申し訳ないです。私と白石隆信の間のことは既にご存知だと思いますが、今日こうしてお訪ねしたのは、あなたにお詫びを申し上げるためです。ですが随分と時間がかかってしまい申し訳ないと思っています。私は知らなかったとは言え、大変なご迷惑をおかけしていたようです。まさかあいつが私を守るためなのか。奥様から相手の名前を問いただされあなたの名前を言ったのは、私があなたの名前を出したからです。つくしという珍しい名前を口にしたばかりに、本当にご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした」
そう言うと桐山は頭を下げた。そして言葉を継いだ。
「よろしければ隆信に会って下さいませんか。あなたに謝りたいと言って来ています。ですが会いたくないというなら無理にとは言いません。
それにもうご存知だと思いますが、隆信と奥様の離婚は成立しました。彼は今私と一緒に暮らしています。それから私はここの管理人を今月末で退職して彼と二人でアメリカに渡ります」
離婚が成立したことは美奈の叔父である恋人から訊いて知っていた。
隆信の浮気が原因で1年間不誠実であったことを認めての離婚であり非は全て自分にあると言って慰謝料の支払いがあったと言った。
そして桐山から美奈の夫だった男と一緒に暮らしているという状況を打ち明けられたが、二人が何をしようとつくしに関係ないのだが、それでも今の状況を話すということは、つくしに対して説明する義務があると思ったのだろう。
「いかがですか。隆信に会っていただけますか。彼も本当に申し訳ないと思っています。彼の謝罪を受け入れて頂けませんか?」
桐山はそう言ってつくしが口を開くのを待っていた。
つくしは白石隆信に会うかどうか迷っていた。白石夫妻の浮気騒動に巻き込んだ張本人の隆信からの謝罪だが、既に終わったことであり会う必要があるのかと思う。だが今まで管理人として真面目に働いてきた桐山の仕事ぶりを思えば、責任を感じ謝りたいと言って来たことに誠意を感じ求めに応じることに決めた。
そしてつくしは桐山と近くの喫茶店で待つ隆信に会いに行くことにしたが、その店は偶然にも美奈と入った同じ店であることに苦笑したがマンションの近くの喫茶店と言えば、そこしかないのだから仕方がなかった。
「牧野さん。来て下さってありがとうございます。白石隆信です。この度は大変申し訳ございませんでした」
と言って立ち上がって頭を下げた男は、どこかで見たことがあるような気がしたが思い出せなかった。
「牧野さん。私の顔に見覚えがありますか?実は以前あなたが犬を散歩させている時、チワワでしたよね?かわいい犬ですね。と声をかけさせていただいたことがあります。あれは日が暮れた時間帯の公園であなたは一瞬身構えました。そして犬の方はそんなあなたの態度に小さいながらあなたを守ろうと唸り声を上げましたよ」
そう言えばと思い出した。
レオンを預かっていた頃、散歩に連れていくとよく声を掛けられた。
そして話しかけられればかわいい犬ですね?
ワンちゃん何歳ですか?男の子ですか?女の子ですかと訊かれるが、日没の時間帯散歩をしていたとき、話し掛けられたことがあった。そして相手が犬を連れていれば犬同士が挨拶をするのを見守りながら話をするが、その人は犬を連れていなかった。
そうか。あの時の人が美奈の夫だったのか。マンション近くの公園にいたということは、桐山に会いに来ていたのだろう。
「申し訳ない。今は犬のことはどうでもいいことでした。そよりも牧野さん。本当に申し訳ございませんでした。私があなたの名前を口にしたのは、あなたの名前が印象的だったからです。馬鹿な男があなたの名前を出したために、あなたに大変な思いをさせてしまった。本当に申し訳ございませんでした」
それが別れた妻の行動を言っていて、そのことに罪悪感を持っていることはその口振りから伝わった。
そしてつくしは、腰を下ろした自分の前に座った二人の男性の関係を咎めることも責めることもないのだが、白石隆信が牧野つくしが自分の浮気相手だと名前を出したことは、どうにかして桐山慎二の名前を出さずにかばおう。とにかく桐山を表に出すことがないように必死だったのだろう、という想像は出来た。
その結果美奈がつくしの会社に乗り込んで来たということになるが、そのおかげで道明寺司と会えたのだから世の中分からないものだと思うも、やはりけじめとして謝罪をしてもらうことは、全く見知らぬ人の不倫騒動に巻き込まれた人間としてあってもいいことなのだろう。それにもしここに恋人がいたとすれば、謝罪があって当然だと言うはずだが、恋人もそう大っぴらにも言えるはずがない。何しろ自分も姪の言葉を信じて行動したことを後悔しているのだから。
それにつくしの性格から相手を憎んだり恨んだりすることはない。
それは、いつまでも人を憎んだり恨んだりをすれば、その分だけ自分が疲れるという状況になるからだ。それに美奈がしたことはすでに帳消しになっているのだから、態度を構えることもなければ、責めるつもりもなかった。だから白石隆信が頭を下げる姿を静かに見ていたが、口を開くと言った。
「白石さん。それから桐山さん。お二人とももういいです。済んだことですし、私はもう気にしていませんから」
つくしがそう答えたのは、ある日突然美奈が現れた時の事を思い出していたからだ。
美奈は土下座をして謝ったが、目の前に現れた白石隆信の深々と頭を下げる姿は、さすがに一回り年上ということもあり、感情を爆発させるような美奈とは異なり安定した感情の持ち主だと思えた。
そして、恋人だけを悪者にしたくない。恋人がこんなことをしたのは、自分のせいだといった意識が隣に座っている桐山から感じられ、白石隆信と同じように頭を下げる男は二人の関係に覚悟を決めている姿が見て取れた。
「牧野さん。私たちは無関係のあなたを私たちのことに巻き込んでしまい、ただ謝ることしかできません。済んだことだと言って下さるあなたは優しい人だ。その優しさに甘えることを許して下さい。私たちは日本を去ります。向うで暮らすことに決めました。そして私はカルテック….カルテックとはカリフォルニア工科大学のことですが、そちらで勉強しようと思っています。私はアメリカ留学中に桐山と知り合いました。だから二人でその地に戻ろうと思います。桐山は今でこそ管理人として働いていますが、頭がいい男です。カリフォルニア工科大学の大学院を出てアメリカの半導体を開発する会社で研究開発の仕事をしていました。そこである技術を開発し会社はかなりの特許使用料を手にしています。つまり桐山は職務発明で莫大な報奨金を受け取るほど頭のいい人間です。その会社は彼が戻って来ることを歓迎してくれています」
つくしは桐山が半導体の開発の仕事についていたと訊いていたが、カリフォルニア工科大学と言えば、MIT(マサチューセッツ工科大学)と並ぶ理系大学の最高峰と呼ばれる大学で、まさか桐山がそんなに特別な人間だとは知らなかった。そしてそこまで言った白石隆信は二人の未来はアメリカにあると言いたかったのだろう。そしてそれは現実と取り組むことを決めた二人が迷惑をかけたつくしに対し自分達のことを話すことで示した誠意なのだろう。
そんな二人に一途さが感じられたつくしは、自分を姉と慕う美奈には申し訳ないが言葉をかけた。
それは「お幸せになって下さい」だったが、つくしの口から出たその言葉に再び頭を下げた二人の男は話しが一段落すると、つくしが会ってくれたことに感謝の言葉を述べて席を立った。
そして暫くそこにいたつくしの前に現れたのは恋人だ。
司はつくしに付けた警護の人間から彼女が白石隆信と桐山慎二に会っていると報告を受け、すぐさま彼女の元へ向かったが、そこが自分の欺瞞が美奈によって暴露された場所であることに肩身が狭い思いがしたがそれは一瞬であり、それよりもいくら女に興味がない男とは言え、彼女を全く関係のない騒動に巻き込んだ白石隆信と向き合っていたことに、一体何の話をしたのかといった思いがしていた。
「どうしたの?そんなに慌てて」
と言われ、あの時この場所で見た悲しかった表情も笑顔に変わっているということは、あの日の事もだが、白石隆信と桐山慎二は少なくとも彼女を傷付けるようなことをしなかったと理解したが思いを口にした。
「どうしたってお前が隆信たちと会ってると報告があったから心配して来た」
「何も心配するようなことはないわよ?」
つくしの言葉に司はちょっと不満げな表情を浮かべたが、彼女の言葉を信じることにした。
それは再び付き合うことを決めたとき、互いに嘘をつかないことを約束したからだ。
そしてプライバシーは尊重することを約束させられたが、それでも彼女の身辺を守ることに於いては譲れなかった。
それに美奈から訊かされた話しによれば、以前牧野つくしの腕を掴もうとした男がいたという。それは美奈が彼女にあなたは司に弄ばれて捨てられるのよと告げようとこの店に入る前の出来事で、美奈は知り合いかと訊いたが違うと言ったが、そうは思えなかったと言った。司はつくしから訊かされていた過去に付き合った二人の男の今を調べた。
ひとりは既に結婚している弁護士。
弁護士は真面目な家庭人であり昔付き合った女に再会しても、纏わりつくようなことはしないはずだ。
そしてもうひとりの三田健一という中堅の広告代理店に勤める男が、かつてつくしと別の女と二股をかけた男であり今現在も女癖が悪い男だと分かった。だから司はその男が当時の彼女を傷つけたことに対する報復として男が付き合っている女たちに、『あなた以外にも付き合っている女がいます』と写真を添えた手紙を送った。そして三田の会社は道明寺グループのある企業の広告を扱っていたことから担当替えを求めた。そして変えられないのなら、御社に広告を任せることはしないと告げたが、その会社にとって道明寺グループとの契約は大きなものであり、失うとなれば莫大な損失となる。三田健一は出世の階段から外れた。つまり左遷人事となり、子会社への転出が決定したということだ。
司は向かいの席に腰を下ろすとつくしの顔を見て、じっと考える仕草をした。
「何よ?本当だって。あの二人。私に謝りに来ただけで何もないわよ」
と言ったが、その声は少しだけしんみりとしていた。
だから司は彼女は否定したが、何か言われたのではないかと思い訊いた。
「どうした?やっぱり何か言われたか?」
「違うわ。何も言われなかった。ただ思ったのはあの二人は日本で暮らすよりもアメリカで暮らす方がいいってこと。人は大人になるとありのままでいようとすることが難しいけど、あの二人を見てたらもっと大変だって気がした。でも二人で生きることを決めた以上どんな困難にも負けないっていう強い意志は感じられたの。二人とも信念が感じられた。だから色々とあったけど幸せになって下さいって言ったの」
司は美奈の夫だった白石隆信の恋人の桐山慎二について調べていた。
つくしの住むマンションの管理人は東京大学工学部出身の頭のいい男で、昔勤務していた半導体製造会社で特許を取る技術を開発していて、それに対して莫大な報奨金が支払われていたことも調べはついていた。
だがそんな男が何故マンションの管理人だったのか。それは本人しか分からない理由があったからだろう。天才と言われる一握りの人間は時に訳の分からないことをするものだが、人生は人それぞれでありその道を生きて行くしかないのだから。
だから司も自分の持ち分を生きていくしかないのだが、こうして好きな人に出会えたことは、幸福だとしか言えなかった。そして本来ならニューヨークから帰国してすぐにでも渡そうとしていたブローチは、高価なものを嫌う彼女の性格からすんなりと受け取ってはもらえずにいた。たがこの場所に彼女がいると訊き、ここで渡すことに意味があるように思え小箱を掴むと部屋を出た。
「つくし。ここに来るとあの時のことを思い出す。俺にとってはこの店はいい思い出がある店じゃない。お前もそうだと思うが俺にとって苦い思い出のある場所は出来ればそのままにしたくない。ここでこうして二人でいることであの時の事がいい方向に上書きされることを願ってる。それにあの日。お前の手料理をご馳走になるとき渡そうと思ったプレゼント、いい加減に受け取ってくれ」
あの日、司の前から立ち去った彼女を追いかけることは出来ずにいたが、二人が交際することになると彼女のマンションで手料理をご馳走になった。
庶民の料理でごめんね。と言って出された料理は長野の農協に勤める弟から送られた野菜がふんだんに使われた天ぷらや炊き込みご飯といったものだったが、彼女が作るものなら司はどんなものでも食べた。それが妙な取り合わせだとしても旨そうに食べた。
そして彼女が野菜を刻む姿や炒める姿に新たな発見があり、差し向かいで食事をしながら交す会話が楽しいと感じた。
テーブルの上に出された黒い小箱には赤く太いリボンが掛けられていて、見るからに高級そうな外見をしていた。つくしは高価なプレゼントは要らないと断ってきた。
司の目の前の女はその箱をじっと見つめていたが、手を伸ばすと自分の目の前に置いた。
そしてまた暫くじっと見つめていたが、何かを決心したかのようにリボンを解くと丁寧に包み紙を開けた。
蓋を開け、中を見て驚いた顔をしたが、きれい。ありがとうと言って素直に受け取ってくれた。
「本当なら指輪を贈りたいところだが、まだ早いんだろ?」
と言いながら司は二人の5年後、10年後を考えていた。
結婚を前提として付き合い始めた二人。
今まで自分が誰かを愛したり、愛されたりすることを想像したことがなかったが、今は10年後のその先まで考えようとしていた。そして未来を描くとその先に見えたのは二人の子供たちの姿。
「ねぇ司?」
司が暫く黙り込んでいると名前を呼ばれ、「ん?」と返事をすれば、
「私の話。訊いてなかったでしょ?ここでコーヒーを飲むのもいいけどうちで飲む?」
と問われ、「ああ。そうだな」と答えたとき彼女の顔に笑みが広がっているのを見て、二人間の距離は今までにないほどの近さを感じていた。

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本日より連載を再開致しますので、引き続き、よろしくお願い致します。
だがマンションのオートロックのインターフォンは鳴らなかったが、一体誰が訪ねて来たのか。つくしと恋人との付き合いは、まだ2ヶ月で合いカギを渡すという関係ではない。
それに、一緒に出掛ける予定がない日は家事をこなす貴重な時間になっていて、それは恋人も理解していて、日曜日に会う予定があれば、前日に突然訪ねてくることはなかった。
だがそれでも恋人になった男にとってつくしの存在は人生の大事なことであることは、日頃の態度を見ていれば分かる。
別室のメンバーの前で堂々と宣言したのだから、隠す必要もない二人の交際。
内線電話もかかってくれば、昼食に誘われることもあった。だから今では誰もが当たり前の光景として副社長とつくしの関係を受け入れていた。
そしてあのバーベキューパーティから3日後田舎から戻って来た隣の岡村恵子は「これ田舎のお土産です」と言って讃岐うどんを持ってきてくれた。そして田舎に帰っていたのは、なかなか結婚しない娘に見合い話を用意したという両親に付き合っている恋人がいる。だから見合いをする気はないという話をするために帰っていた。そしてその後、休暇を取った恋人を呼び寄せ両親に紹介したと言った。
その人と結婚するかどうか分からないと言っていた恵子だったが二人は結婚を視野に付き合うことに決めたと言っていた。そしてつくしも自分の交際について話した。
すると恵子は、「わぁ!良かったですね?私も牧野さんもこれでひとりぼっちの夕食から解放されますね?」と言って笑った。
そして恵子はこの土日レオンを連れ恋人の家へ泊りに出かけているはずだ。だから誰がチャイムを押したのか。そんな思いを抱きながらモニターで確認したが、そこにいたのはマンションの管理人の桐山慎二だった。
だが土日は管理人の仕事が休みであり、本来ならマンションにいることはなかった。だからわざわざここにいるということは、桐山が恋人の姪の夫の浮気相手と訊かされていることから、この訪問には意味があるのだと思った。
「はい」と答えたつくしに、「牧野さん。桐山です。お話ししたいことがあるんですが少しお時間を頂けませんか」
と言われ、桐山の言葉にひと呼吸置いたつくしは、話しを訊こうという気になっていた。
だから扉を開けると立っていた桐山が頭を下げる姿に、やはり桐山は恋人である美奈の夫から全ての話しを訊いたのだと分かった。そして思った通りの言葉を口にした。
「牧野さん。突然で申し訳ないです。私と白石隆信の間のことは既にご存知だと思いますが、今日こうしてお訪ねしたのは、あなたにお詫びを申し上げるためです。ですが随分と時間がかかってしまい申し訳ないと思っています。私は知らなかったとは言え、大変なご迷惑をおかけしていたようです。まさかあいつが私を守るためなのか。奥様から相手の名前を問いただされあなたの名前を言ったのは、私があなたの名前を出したからです。つくしという珍しい名前を口にしたばかりに、本当にご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした」
そう言うと桐山は頭を下げた。そして言葉を継いだ。
「よろしければ隆信に会って下さいませんか。あなたに謝りたいと言って来ています。ですが会いたくないというなら無理にとは言いません。
それにもうご存知だと思いますが、隆信と奥様の離婚は成立しました。彼は今私と一緒に暮らしています。それから私はここの管理人を今月末で退職して彼と二人でアメリカに渡ります」
離婚が成立したことは美奈の叔父である恋人から訊いて知っていた。
隆信の浮気が原因で1年間不誠実であったことを認めての離婚であり非は全て自分にあると言って慰謝料の支払いがあったと言った。
そして桐山から美奈の夫だった男と一緒に暮らしているという状況を打ち明けられたが、二人が何をしようとつくしに関係ないのだが、それでも今の状況を話すということは、つくしに対して説明する義務があると思ったのだろう。
「いかがですか。隆信に会っていただけますか。彼も本当に申し訳ないと思っています。彼の謝罪を受け入れて頂けませんか?」
桐山はそう言ってつくしが口を開くのを待っていた。
つくしは白石隆信に会うかどうか迷っていた。白石夫妻の浮気騒動に巻き込んだ張本人の隆信からの謝罪だが、既に終わったことであり会う必要があるのかと思う。だが今まで管理人として真面目に働いてきた桐山の仕事ぶりを思えば、責任を感じ謝りたいと言って来たことに誠意を感じ求めに応じることに決めた。
そしてつくしは桐山と近くの喫茶店で待つ隆信に会いに行くことにしたが、その店は偶然にも美奈と入った同じ店であることに苦笑したがマンションの近くの喫茶店と言えば、そこしかないのだから仕方がなかった。
「牧野さん。来て下さってありがとうございます。白石隆信です。この度は大変申し訳ございませんでした」
と言って立ち上がって頭を下げた男は、どこかで見たことがあるような気がしたが思い出せなかった。
「牧野さん。私の顔に見覚えがありますか?実は以前あなたが犬を散歩させている時、チワワでしたよね?かわいい犬ですね。と声をかけさせていただいたことがあります。あれは日が暮れた時間帯の公園であなたは一瞬身構えました。そして犬の方はそんなあなたの態度に小さいながらあなたを守ろうと唸り声を上げましたよ」
そう言えばと思い出した。
レオンを預かっていた頃、散歩に連れていくとよく声を掛けられた。
そして話しかけられればかわいい犬ですね?
ワンちゃん何歳ですか?男の子ですか?女の子ですかと訊かれるが、日没の時間帯散歩をしていたとき、話し掛けられたことがあった。そして相手が犬を連れていれば犬同士が挨拶をするのを見守りながら話をするが、その人は犬を連れていなかった。
そうか。あの時の人が美奈の夫だったのか。マンション近くの公園にいたということは、桐山に会いに来ていたのだろう。
「申し訳ない。今は犬のことはどうでもいいことでした。そよりも牧野さん。本当に申し訳ございませんでした。私があなたの名前を口にしたのは、あなたの名前が印象的だったからです。馬鹿な男があなたの名前を出したために、あなたに大変な思いをさせてしまった。本当に申し訳ございませんでした」
それが別れた妻の行動を言っていて、そのことに罪悪感を持っていることはその口振りから伝わった。
そしてつくしは、腰を下ろした自分の前に座った二人の男性の関係を咎めることも責めることもないのだが、白石隆信が牧野つくしが自分の浮気相手だと名前を出したことは、どうにかして桐山慎二の名前を出さずにかばおう。とにかく桐山を表に出すことがないように必死だったのだろう、という想像は出来た。
その結果美奈がつくしの会社に乗り込んで来たということになるが、そのおかげで道明寺司と会えたのだから世の中分からないものだと思うも、やはりけじめとして謝罪をしてもらうことは、全く見知らぬ人の不倫騒動に巻き込まれた人間としてあってもいいことなのだろう。それにもしここに恋人がいたとすれば、謝罪があって当然だと言うはずだが、恋人もそう大っぴらにも言えるはずがない。何しろ自分も姪の言葉を信じて行動したことを後悔しているのだから。
それにつくしの性格から相手を憎んだり恨んだりすることはない。
それは、いつまでも人を憎んだり恨んだりをすれば、その分だけ自分が疲れるという状況になるからだ。それに美奈がしたことはすでに帳消しになっているのだから、態度を構えることもなければ、責めるつもりもなかった。だから白石隆信が頭を下げる姿を静かに見ていたが、口を開くと言った。
「白石さん。それから桐山さん。お二人とももういいです。済んだことですし、私はもう気にしていませんから」
つくしがそう答えたのは、ある日突然美奈が現れた時の事を思い出していたからだ。
美奈は土下座をして謝ったが、目の前に現れた白石隆信の深々と頭を下げる姿は、さすがに一回り年上ということもあり、感情を爆発させるような美奈とは異なり安定した感情の持ち主だと思えた。
そして、恋人だけを悪者にしたくない。恋人がこんなことをしたのは、自分のせいだといった意識が隣に座っている桐山から感じられ、白石隆信と同じように頭を下げる男は二人の関係に覚悟を決めている姿が見て取れた。
「牧野さん。私たちは無関係のあなたを私たちのことに巻き込んでしまい、ただ謝ることしかできません。済んだことだと言って下さるあなたは優しい人だ。その優しさに甘えることを許して下さい。私たちは日本を去ります。向うで暮らすことに決めました。そして私はカルテック….カルテックとはカリフォルニア工科大学のことですが、そちらで勉強しようと思っています。私はアメリカ留学中に桐山と知り合いました。だから二人でその地に戻ろうと思います。桐山は今でこそ管理人として働いていますが、頭がいい男です。カリフォルニア工科大学の大学院を出てアメリカの半導体を開発する会社で研究開発の仕事をしていました。そこである技術を開発し会社はかなりの特許使用料を手にしています。つまり桐山は職務発明で莫大な報奨金を受け取るほど頭のいい人間です。その会社は彼が戻って来ることを歓迎してくれています」
つくしは桐山が半導体の開発の仕事についていたと訊いていたが、カリフォルニア工科大学と言えば、MIT(マサチューセッツ工科大学)と並ぶ理系大学の最高峰と呼ばれる大学で、まさか桐山がそんなに特別な人間だとは知らなかった。そしてそこまで言った白石隆信は二人の未来はアメリカにあると言いたかったのだろう。そしてそれは現実と取り組むことを決めた二人が迷惑をかけたつくしに対し自分達のことを話すことで示した誠意なのだろう。
そんな二人に一途さが感じられたつくしは、自分を姉と慕う美奈には申し訳ないが言葉をかけた。
それは「お幸せになって下さい」だったが、つくしの口から出たその言葉に再び頭を下げた二人の男は話しが一段落すると、つくしが会ってくれたことに感謝の言葉を述べて席を立った。
そして暫くそこにいたつくしの前に現れたのは恋人だ。
司はつくしに付けた警護の人間から彼女が白石隆信と桐山慎二に会っていると報告を受け、すぐさま彼女の元へ向かったが、そこが自分の欺瞞が美奈によって暴露された場所であることに肩身が狭い思いがしたがそれは一瞬であり、それよりもいくら女に興味がない男とは言え、彼女を全く関係のない騒動に巻き込んだ白石隆信と向き合っていたことに、一体何の話をしたのかといった思いがしていた。
「どうしたの?そんなに慌てて」
と言われ、あの時この場所で見た悲しかった表情も笑顔に変わっているということは、あの日の事もだが、白石隆信と桐山慎二は少なくとも彼女を傷付けるようなことをしなかったと理解したが思いを口にした。
「どうしたってお前が隆信たちと会ってると報告があったから心配して来た」
「何も心配するようなことはないわよ?」
つくしの言葉に司はちょっと不満げな表情を浮かべたが、彼女の言葉を信じることにした。
それは再び付き合うことを決めたとき、互いに嘘をつかないことを約束したからだ。
そしてプライバシーは尊重することを約束させられたが、それでも彼女の身辺を守ることに於いては譲れなかった。
それに美奈から訊かされた話しによれば、以前牧野つくしの腕を掴もうとした男がいたという。それは美奈が彼女にあなたは司に弄ばれて捨てられるのよと告げようとこの店に入る前の出来事で、美奈は知り合いかと訊いたが違うと言ったが、そうは思えなかったと言った。司はつくしから訊かされていた過去に付き合った二人の男の今を調べた。
ひとりは既に結婚している弁護士。
弁護士は真面目な家庭人であり昔付き合った女に再会しても、纏わりつくようなことはしないはずだ。
そしてもうひとりの三田健一という中堅の広告代理店に勤める男が、かつてつくしと別の女と二股をかけた男であり今現在も女癖が悪い男だと分かった。だから司はその男が当時の彼女を傷つけたことに対する報復として男が付き合っている女たちに、『あなた以外にも付き合っている女がいます』と写真を添えた手紙を送った。そして三田の会社は道明寺グループのある企業の広告を扱っていたことから担当替えを求めた。そして変えられないのなら、御社に広告を任せることはしないと告げたが、その会社にとって道明寺グループとの契約は大きなものであり、失うとなれば莫大な損失となる。三田健一は出世の階段から外れた。つまり左遷人事となり、子会社への転出が決定したということだ。
司は向かいの席に腰を下ろすとつくしの顔を見て、じっと考える仕草をした。
「何よ?本当だって。あの二人。私に謝りに来ただけで何もないわよ」
と言ったが、その声は少しだけしんみりとしていた。
だから司は彼女は否定したが、何か言われたのではないかと思い訊いた。
「どうした?やっぱり何か言われたか?」
「違うわ。何も言われなかった。ただ思ったのはあの二人は日本で暮らすよりもアメリカで暮らす方がいいってこと。人は大人になるとありのままでいようとすることが難しいけど、あの二人を見てたらもっと大変だって気がした。でも二人で生きることを決めた以上どんな困難にも負けないっていう強い意志は感じられたの。二人とも信念が感じられた。だから色々とあったけど幸せになって下さいって言ったの」
司は美奈の夫だった白石隆信の恋人の桐山慎二について調べていた。
つくしの住むマンションの管理人は東京大学工学部出身の頭のいい男で、昔勤務していた半導体製造会社で特許を取る技術を開発していて、それに対して莫大な報奨金が支払われていたことも調べはついていた。
だがそんな男が何故マンションの管理人だったのか。それは本人しか分からない理由があったからだろう。天才と言われる一握りの人間は時に訳の分からないことをするものだが、人生は人それぞれでありその道を生きて行くしかないのだから。
だから司も自分の持ち分を生きていくしかないのだが、こうして好きな人に出会えたことは、幸福だとしか言えなかった。そして本来ならニューヨークから帰国してすぐにでも渡そうとしていたブローチは、高価なものを嫌う彼女の性格からすんなりと受け取ってはもらえずにいた。たがこの場所に彼女がいると訊き、ここで渡すことに意味があるように思え小箱を掴むと部屋を出た。
「つくし。ここに来るとあの時のことを思い出す。俺にとってはこの店はいい思い出がある店じゃない。お前もそうだと思うが俺にとって苦い思い出のある場所は出来ればそのままにしたくない。ここでこうして二人でいることであの時の事がいい方向に上書きされることを願ってる。それにあの日。お前の手料理をご馳走になるとき渡そうと思ったプレゼント、いい加減に受け取ってくれ」
あの日、司の前から立ち去った彼女を追いかけることは出来ずにいたが、二人が交際することになると彼女のマンションで手料理をご馳走になった。
庶民の料理でごめんね。と言って出された料理は長野の農協に勤める弟から送られた野菜がふんだんに使われた天ぷらや炊き込みご飯といったものだったが、彼女が作るものなら司はどんなものでも食べた。それが妙な取り合わせだとしても旨そうに食べた。
そして彼女が野菜を刻む姿や炒める姿に新たな発見があり、差し向かいで食事をしながら交す会話が楽しいと感じた。
テーブルの上に出された黒い小箱には赤く太いリボンが掛けられていて、見るからに高級そうな外見をしていた。つくしは高価なプレゼントは要らないと断ってきた。
司の目の前の女はその箱をじっと見つめていたが、手を伸ばすと自分の目の前に置いた。
そしてまた暫くじっと見つめていたが、何かを決心したかのようにリボンを解くと丁寧に包み紙を開けた。
蓋を開け、中を見て驚いた顔をしたが、きれい。ありがとうと言って素直に受け取ってくれた。
「本当なら指輪を贈りたいところだが、まだ早いんだろ?」
と言いながら司は二人の5年後、10年後を考えていた。
結婚を前提として付き合い始めた二人。
今まで自分が誰かを愛したり、愛されたりすることを想像したことがなかったが、今は10年後のその先まで考えようとしていた。そして未来を描くとその先に見えたのは二人の子供たちの姿。
「ねぇ司?」
司が暫く黙り込んでいると名前を呼ばれ、「ん?」と返事をすれば、
「私の話。訊いてなかったでしょ?ここでコーヒーを飲むのもいいけどうちで飲む?」
と問われ、「ああ。そうだな」と答えたとき彼女の顔に笑みが広がっているのを見て、二人間の距離は今までにないほどの近さを感じていた。

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司*****E様
おはようございます^^
1週間ぶりのお話。お休みしていた分、長めに書きました。
お待ち頂きありがとうございます(低頭)
さて、桐山と白石のカップル。
謝罪をしてアメリカで暮らすことを告げました。日本よりも向うの方がいいと思える何かがあったのでしょう。
そして二人の話を訊いた場所は、苦い想い出の喫茶店。そして駆け付けた司は渡せなかったブローチをここで渡しました。
素直に受け取った女は、中を見てびっくりしたと思いますが、司の気持ちが込められたブローチですから嬉しかったことでしょう。
結婚を前提とした二人の交際は順調!(笑)
若者のように性急に物事を運ぶことはないとはいえ、司はどうなんでしょうね?(笑)
コメント有難うございました^^
おはようございます^^
1週間ぶりのお話。お休みしていた分、長めに書きました。
お待ち頂きありがとうございます(低頭)
さて、桐山と白石のカップル。
謝罪をしてアメリカで暮らすことを告げました。日本よりも向うの方がいいと思える何かがあったのでしょう。
そして二人の話を訊いた場所は、苦い想い出の喫茶店。そして駆け付けた司は渡せなかったブローチをここで渡しました。
素直に受け取った女は、中を見てびっくりしたと思いますが、司の気持ちが込められたブローチですから嬉しかったことでしょう。
結婚を前提とした二人の交際は順調!(笑)
若者のように性急に物事を運ぶことはないとはいえ、司はどうなんでしょうね?(笑)
コメント有難うございました^^
アカシア
2018.08.19 22:18 | 編集

a***a様
お待ちいただき有難うございます。戻って参りました。
え?ゼウスの登場をご希望ですか?
ドーベルマン、ゼウス。二人の色々を見ていた彼はつくしの事を気に入っているようです。
またいつか登場する日が来るのでしょうかねぇ^^
拍手コメント有難うございました^^
お待ちいただき有難うございます。戻って参りました。
え?ゼウスの登場をご希望ですか?
ドーベルマン、ゼウス。二人の色々を見ていた彼はつくしの事を気に入っているようです。
またいつか登場する日が来るのでしょうかねぇ^^
拍手コメント有難うございました^^
アカシア
2018.08.19 22:27 | 編集

ふ*******マ様
おはようございます^^
お待たせ致しました。キリンのように首を長く...ありがとうございます。
お休みはリフレッシュしたようで、そうでないようで、微妙かもしれません(笑)
え?白石氏。許してやってもいい?(笑)
彼も日本では暮らしにくいようですので、恋人と渡米することになりました。
飛んできた司ですが、仕事はどうした?
土曜ですので仮に仕事だとしても、なんとでもなる!といったところではないでしょうか(笑)
大人の二人がイチャイチャするところが見たいんですか?
今しないで、いつするのか?(≧▽≦)そりゃあ司もしたいでしょう!(笑)
しかし、ご期待に添えるかどうか....
コメント有難うございました^^
おはようございます^^
お待たせ致しました。キリンのように首を長く...ありがとうございます。
お休みはリフレッシュしたようで、そうでないようで、微妙かもしれません(笑)
え?白石氏。許してやってもいい?(笑)
彼も日本では暮らしにくいようですので、恋人と渡米することになりました。
飛んできた司ですが、仕事はどうした?
土曜ですので仮に仕事だとしても、なんとでもなる!といったところではないでしょうか(笑)
大人の二人がイチャイチャするところが見たいんですか?
今しないで、いつするのか?(≧▽≦)そりゃあ司もしたいでしょう!(笑)
しかし、ご期待に添えるかどうか....
コメント有難うございました^^
アカシア
2018.08.19 22:38 | 編集

悠*様
お待たせ致しました。
連載再開となります。嵐から凪になる二人となるのでしょうか。それとも?
結婚を前提とした二人の交際をお楽しみ頂ければと思います。
コメント有難うございました^^
お待たせ致しました。
連載再開となります。嵐から凪になる二人となるのでしょうか。それとも?
結婚を前提とした二人の交際をお楽しみ頂ければと思います。
コメント有難うございました^^
アカシア
2018.08.19 22:42 | 編集

このコメントは管理人のみ閲覧できます

さ***ん様
ただいま戻りました(笑)
休みは休んでいたのですが、本当に休んだのか?微妙です(笑)
恵子。白石の不倫相手と思われていた彼女は香川の人でした(笑)讃岐うどん。アカシアも好きです。
そして白石と桐山のカップルは渡米するそうです。桐山、マンションの管理人でしたが、実は凄い頭脳の持ち主らしいです。
彼ら二人の誠意は、自分達の今後を話すことだったようです。
レオンは小さくても立派なワンちゃんです。暗がりで男がつくしに話しかけて来たとき、彼女を守っているつもりだったのでしょう(笑)でも今度からはドーベルマン、ゼウスが守るかもしれませんね?
そして「喫茶店の従業員は見た!」という状況ですが、確かに興味津々だったことでしょう。
庶民の料理を食べた男は、つくしが作るものなら何でも食べると決めています!
司にとっては妙な取り合わせだったとしても、大丈夫です(笑)
え?次はハッピーR?
えーご期待に添えるかどうかといった疑問が生じております(笑)
コメント有難うございました^^
ただいま戻りました(笑)
休みは休んでいたのですが、本当に休んだのか?微妙です(笑)
恵子。白石の不倫相手と思われていた彼女は香川の人でした(笑)讃岐うどん。アカシアも好きです。
そして白石と桐山のカップルは渡米するそうです。桐山、マンションの管理人でしたが、実は凄い頭脳の持ち主らしいです。
彼ら二人の誠意は、自分達の今後を話すことだったようです。
レオンは小さくても立派なワンちゃんです。暗がりで男がつくしに話しかけて来たとき、彼女を守っているつもりだったのでしょう(笑)でも今度からはドーベルマン、ゼウスが守るかもしれませんね?
そして「喫茶店の従業員は見た!」という状況ですが、確かに興味津々だったことでしょう。
庶民の料理を食べた男は、つくしが作るものなら何でも食べると決めています!
司にとっては妙な取り合わせだったとしても、大丈夫です(笑)
え?次はハッピーR?
えーご期待に添えるかどうかといった疑問が生じております(笑)
コメント有難うございました^^
アカシア
2018.08.19 22:59 | 編集

童*様
美奈から訊いたつくしに絡んでいた男の話。
昔つくしに取った酷い仕打ちがまさか、こんな形で現れるとは三田健一も思わなかったことでしょう。
でも彼は何故自分が左遷されたのか。理解に苦しんでいるかもしれませんね(笑)
そして元凶二人はアメリカへ。司にしてみれば、白石がつくしの名前を出したことで、彼女に会えたという面もありますし、美奈の言葉を鵜呑みにしたという反省しなければならないこともあり、制裁を加えることは出来なかったようです。
コメント有難うございました^^
美奈から訊いたつくしに絡んでいた男の話。
昔つくしに取った酷い仕打ちがまさか、こんな形で現れるとは三田健一も思わなかったことでしょう。
でも彼は何故自分が左遷されたのか。理解に苦しんでいるかもしれませんね(笑)
そして元凶二人はアメリカへ。司にしてみれば、白石がつくしの名前を出したことで、彼女に会えたという面もありますし、美奈の言葉を鵜呑みにしたという反省しなければならないこともあり、制裁を加えることは出来なかったようです。
コメント有難うございました^^
アカシア
2018.08.19 23:19 | 編集
