FC2ブログ
2018
01.29

今日のこの日を 前編

こちらのお話は『いつか晴れた日に』の道明寺ファミリーのお話です。
登場人物は『いつか晴れた日に 番外編2』に登場した子供たちと両親。
司の誕生日のひとコマです。
**********************************







「おい。父さんの誕生日だけど、プレゼント何にする?」
「・・そうだな。毎年のことだけど、父さんは何でも持ってるから困るんだよな」
「じゃあパパは何が一番喜ぶの?」
「そりゃあ母さんからのキスだろ?でもそれは母さんからのプレゼントであって俺たちからのプレゼントじゃないからな・・」
「だよな・・。でもさ、あの父さんが未だに母さんからのキスを強請るって、子供の俺の目から見ても異様だぞ?いいか。冷静に考えてみろ?クールで苦み走ったいい男と言われるあの道明寺司が、母さんの前ではデレデレだ。あんな顔世間に見せたらこの先の日本経済が危ぶまれるって言われるのは確実だ」
「それマジ?」
「・・・ああ。多分な・・・」







道明寺家には4人の子供がいる。
1番目の男の子は航(こう)と言い、男の子という呼び方をするには無理がある30代後半。
彼は道明寺HD、NY本社で副社長として働いている。
そして随分と年が離れてはいるが2番目の男の子の圭は大学3年生。
その下の蓮は高校3年生。
そして4人の子供たちの末っ子は、子供たちの中で唯一の女の子で高校1年の彩。
その4人の子供たちのうち、世田谷の邸の一室で頭を寄せ話しているのは、航を除く三人の兄妹たちだ。

航は年が離れていることもあるが、NYで生活していることもあり、彼らが頭を寄せ合う場所にいることはない。それに彼らが幼かった頃からすでにNYで暮らしていることもあり、兄というよりも叔父さんに近い存在だ。

そしてそんな航はまるで判を押したか、同じ鋳型から作られたとでも言うように父親とよく似ているが、2番目の圭も3番目の蓮も何故か皆父親によく似ていて、両親のどちらの遺伝子が強いのかを如実に表していた。

だが末の娘だけは、母親の特徴を受け継いでいるのは間違いなく、黒い大きな瞳と真っ直ぐな黒い髪は父親にとっては若い頃の妻の姿を見ているようで、懐かしさと娘愛おしさで目に入れても痛くないほどの可愛がりようだ。
つまり、娘に対しては過保護な父親ということだ。
そして、娘が産まれた時、絶対に嫁にはやらねぇと言い切った父親だった。

だが何故航と他の弟妹との間にそんなにも年の開きがあるのか。
それは、彼らの両親の間に起こった物語があるからだ。

彼らの両親がまだ高校生だった頃。母親は父親に自分のことを忘れ去られた事があった。
その年月は実に17年にも及び、その間、母親は身ごもっていた長男の航をひとりで産み育てた経緯がある。そして父親である男が彼女のことを思い出したとき、再び二人の恋は始まった。やがて結婚した二人の間には、ふたりの男の子とひとりの女の子が誕生した。
そして、二人の間に生まれた子供たちは、子供にはめっぽう甘い父親と、躾には厳しい母親に見守られすくすくと成長していた。

そんな彼らが毎年悩むのは、父親の誕生日のプレゼントだ。
何故なら父親である道明寺司は、この世の中で手に入らないものは無いと言われるほどの金持ちだからだ。
だがその言葉にいつも反論するのは母親だ。

『世の中にはお金では買えないものがあるのよ』

いつも子供たちにそういって教育をしてきた彼女は、貧しいと言われる家庭で育ったが、お金に大きな価値を置く人間ではなかった。
貧しければ貧しいなりに工夫をすることを学び、生活の知恵といったものを身に付けると言われ、彼らに与えられる小遣いは大財閥の子どもたちにしては少額であり、その中でやり繰りすることを学ばされた。

だがかつて父親は、金で母親の気を引こうとしたことがあったという。
しかしそんな父親に振り向きもしなかった母親は、それから自分を追いかけ回す父親から逃げ回っていたとういうのだから、何故そんな母親が自分達の父親と結婚したのかが未だに疑問として子供たちの頭の中にある。

それでも、今の父親と母親の姿を見れば、そんな話は嘘ではないかというほど仲が良い。
たとえば、父親が母親に向かって何か言っている姿を目撃する。
多分それは、子供たちに小遣いとして毎月決まった金額しか渡さないと決めていたはずだが、夫がその決まりを破ったことが発覚し、妻に咎められた時だ。

すると父親は、自分に都合のいい理由を並べるが、母親の眉間には皺が寄る。
そして父親は、そんな細かいことを言うなと不機嫌になる。
その態度に母親はすっと席を立って部屋から出て行く。そして暫く経っても母親が部屋に戻ってこなければ父親は探しに行くのだが、広い邸の中を探し回り名前を呼び、見つけると拘束し、俺の相手をしろ、傍にいろといった態度を取るのだが、そんな夫に妻である母親は呆れてはいるが、それでも夫の我儘にも付き合うのだから、夫婦のことは夫婦でなければ分からない、という世間の言葉は本当なのだと兄妹たちはいつも思っていた。


そして結論としていつも思うのは、自分達の父親と母親は仲が良いということだ。
そんな父親の誕生日が間もなく来る。
1月31日は、道明寺財閥当主であり道明寺HD社長である道明寺司の54歳の誕生日。
欲しいものは何でも手に入れることが出来る男の誕生日に今年は一体何をプレゼントすればいいのか。
三人の子供たちは考えたが思い浮かばず、NYにいる一番上の年の離れた兄に相談することにした。




にほんブログ村

応援有難うございます。
関連記事
スポンサーサイト




コメント
このコメントは管理人のみ閲覧できます
dot 2018.01.29 06:32 | 編集
このコメントは管理人のみ閲覧できます
dot 2018.01.29 22:31 | 編集
司*****E様
おはようございます^^
はい。今年の司の誕生日のお話は「いつか晴れた日に」のその後のお話となりました。
司の子供たち。何をプレゼントしてくれるのでしょうか。
航。圭。蓮。彩。の兄妹。みんな大きくなりました(笑)
つくしも司も親として子育てをしてきました!あの司が子育てに参加する!
そして妻によく似た娘を溺愛するのは間違いありませんね?(笑)
航くんは益々司に似てカリスマ性を備えた副社長となっていることでしょう(笑)
え?結婚しているのか?お話の中に書かれているかもしれません^^

「アンタあの娘の何なのさ?」
そうだったんですね?凄いですね!それにしても、M君のあのキャラ。いいですね!(笑)
コメント有難うございました^^
アカシアdot 2018.01.29 22:59 | 編集
ふ*******マ様
みんな大きくなりましたねぇ(笑)
司も50代!とても素敵な大人のおじ様になっていることでしょう。
そして我が子には惜しみない愛を与えているはずです。
さて、NYのお兄ちゃんはどんな答えを返してくれるのでしょうね?^^
拍手コメント有難うございました^^
アカシアdot 2018.01.29 23:06 | 編集
s**p様
え?|д゚)復讐と予習をされていたんですか?
あら、どうしましょう!何だかおかしな話になっている時もあると思いますが、本日はそれで知って下さったんですね?
はい。こちらのお話は「いつか晴れた日に」のその後です。
年をとった司とそのファミリー。
54回目の誕生日。子供たちは何をプレゼントしてくれるのでしょうねぇ(笑)
素敵な誕生日になるといいのですが・・。
拍手コメント有難うございました^^
アカシアdot 2018.01.29 23:14 | 編集
と*****ン様
懐かしいお話!本当ですねぇ(笑)
司パパのその後。道明寺ファミリーはこんな感じです(笑)
航くん30代後半。そして彩ちゃん高校1年!
ホント、私たちも年を取るはずです(≧▽≦)
さて。何でも持っている司パパへのプレゼント。
子供たちは何をプレゼントするのでしょうね?え?も、もう一人子供!?
いや。もうつくしちゃんムリですって!
コメント有難うございました^^
アカシアdot 2018.01.29 23:20 | 編集
管理者にだけ表示を許可する
 
back-to-top