眠れなかったと思ったが、いつの間にか眠りにおち、夢も見ることはなかった。
そして目が覚めてみると頭はすっきりとしていた。
起きると歯を磨き、顔を洗う。
時刻は午前6時。
冬のドイツの日の出は遅く、1月半ばのこの時期は8時半頃で、カーテンを開けた窓の外は暗闇が広がり、空には月が輝いていた。
幸いにも時差ぼけもなく、頭の中は東京にいた時と同じように動き始めていた。
だがいつもと違うのは、副社長を迎えに行かなくてもいいことだ。
何しろ扉一枚隔てたすぐ隣の部屋にいるからだ。
今日のスケジュールは、9時からバルテン社での会議に入り、一日中詰めることになる。
そして夜は市長主催の晩餐会。
つくしにとっては海外での大きなパーティーといったものは初めてだ。
しかもフォーマルだ。
そしてパーティーでは秘書ではなく、恋人としての役割といったものが求められるが、やはり思っているとおり、迷惑な女は外国人なのだろうか?
何しろ、副社長は海外生活が長かった男だ。日本人ではない可能性が高い。
もしかすると、最近売れている女優かもしれない。ふとそんなことも頭を過った。
そして、もしその女が現れるとすれば、秘書として副社長を守る決心はついている。
つくしは、化粧をしてパンツスーツに着替えを済ませると、副社長の部屋との間にある扉の前に立った。
鍵は掛かってないからと勝手に入ってもいいと言われていたが、いきなり入るには躊躇いがあった。
向うからは決して足を踏み入れないと言われてその言葉を信じた。
だがその言葉を信じるより頭の片隅で別のことを考えている自分がいたが、その考えを慌てて振り払い、よし、これからノックするぞ、という前に息を大きく吸い吐いた。
そしてドアをノックした。
「牧野です。失礼いたします」
***
ドイツでの初日は、バルテン社での会議から始まったが、つくしは、副社長が通訳を務める野崎と共に会議に入ると、その間、欧州支社長へ渡せと言われた書類を持ち支社へと足を運こんだ。
市内中心部のビルにある道明寺HD欧州支社は、副社長が乗り込んで来るのを戦々恐々といった思いで待っているが、それは今日ではない。
しかし欧州支社長は、秘書であるつくしの後ろに道明寺司が現れるのではないかといった目で彼女を見ていた。
だが、現れないと知ると、傍目にもどこかホッと胸をなでおろしている姿があった。
そして、頼まれた書類を渡し、再びバルテン社へと戻るためエレベーターに乗り込もうとしていたが、入れ替わるように降りて来た人物に呼び止められた。
「牧野さん!お久しぶりです!」
「お、太田君?」
「はい。僕のこと。覚えていてくれたんですね?インフラ事業部海外事業本部の太田正樹です。ご無沙汰しております」
つくしは、思いもしなかった人物に出会い、丁寧にお辞儀をされ、太田のことを思い出していた。
太田正樹はつくしが司の秘書になるきっかけを作ったと言ってもいい。
それは本来なら副社長へ届けられるはずの書類が、太田のミスで食品事業部のつくしの元へ届けられ、その書類を巡っての副社長の発言にキレた女がいたが、それがつくしだ。
そして何故か、つくしが副社長の秘書に抜擢されるという事態になったのだが、太田正樹は、自分のせいでつくしが異動になったと詫びた。そして、ランチをご馳走させて下さいと言い、つくしの行きつけの中華料理店で酢豚定食杏仁豆腐付きをご馳走してくれた。
だがそれ以来、太田と会う機会もなく、秘書になってからまさかドイツで彼に会うとは思いもしなかった。そしてふと思ったのが、まさかとんでもないミスをして海外に飛ばされたのではないかということだが、欧州支社なら左遷とは言わないはずだ。
それならいったい何をしたのか?
そんな思いからつくしは太田に訊いた。
「太田君・・どうしたの?まさかドイツに転勤?」
太田は自分に向けられた心配そうな顔と表情に笑って答えた。
「あ、もしかして牧野さん。僕が何かやらかしたとでも思ってませんか?それで飛ばされたとでも思ってるんじゃないでしょうね?言っておきますけど、それは違いますからね?僕はまだ海外事業本部にいますからね」
太田は明るい声で言い、それから少し間を置いて話しを継いだ。
「牧野さん例の書類。覚えていますよね?僕が間違って牧野さんに送ったあの書類です。あのウズベキスタンの大型発電プラントの案件。僕、丁度ウズベキスタンからの帰りなんですが、これからドイツで休暇を取るので、その前に支社に寄ったところなんです。それにしても、まさか牧野さんがドイツにいる時に僕がドイツにいるなんて、運命を感じます。もしかして僕と牧野さんってご縁があるのかもしれませんね?」
太田はつくしに会えたことが本当に嬉しそうに話をした。
それはあの時、つくしが彼を庇ったことに余程恩義に感じているのだろう。
だが、太田がつくしに運命を感じてもらっては困る。
それに弟のような太田には全く興味はない。
そして今、つくしの心を捉えているのは、道明寺司なのだから変な勘違いをされては困る。
「あのね、太田君。分かってると思うけど、あたしがここにいるのは、副社長がこの国にいるからなのよ?副社長の秘書として来てるの。太田くんとは運命を感じたことなんてないからね?」
つくしはちょっと自信ありげに話をする太田正樹を諭すように言った。
だが彼が仕事に対し前向きな姿勢でいることに良かったという思いはある。新人ながら頑張っている姿は先輩社員として嬉しいものがあった。
「牧野さん。勿論冗談ですよ!冗談!どう考えても僕と牧野さんじゃ姉と弟ですからね?それに牧野さんがドイツに副社長の秘書としていらっしゃったことは勿論知ってます。だってここの皆さんの空気はピリピリしてますからね?普段日本から遠く離れた場所でのびのびとしてる支社の皆さんは、副社長の渡独にドキドキしてるんじゃないですか?」
太田の言うことは当たっていると思う。
何しろさっき書類を渡した欧州支社長は、つくしの後ろに道明寺司の姿が見えるように頭を下げ書類をうやうやしく受け取っていたからだ。
そしてその姿を思い出したつくしは笑った。
「あ、でもそれは言えるかもしれないわね?でも太田君。冬のドイツで休暇なんてまたどうして?」
つくしは太田には興味がないが、冬のドイツで何をして過ごすのかということを訊いてみた。
「僕、母方の祖母がドイツ人なんです。つまり僕はクォーターなんです。それで、ドイツに住む祖母に会うために休暇を申請したんですが、冬のドイツもいいかなってこの季節にしたんですが、流石に真冬のドイツは寒いですね?あ、でもウズベキスタンの方がもっと寒かったですけどね?」
道明寺HDでは、社員全員に有給休暇を取得させるため、時季を指定して最低5日以上の休暇申請を提出させるが、どうやら太田は祖母に会うため真冬のドイツを休暇先として選んだようだ。
そしてつくしは、はじめて太田正樹に会った時、色白で薄茶色の瞳に、緩くウェーブがかかった髪をしたイケメンだと感じたが、四分の一ドイツ人であることが太田正樹の姿を個性のあるものにしたことを理解した。
「そう。太田くんのおばあ様はドイツの方なのね?」
「はい。祖母はドイツで日本人の祖父と出会って結婚し母を産みました。そして母は自分の父親の母国で日本人の父と出会って僕を産んだということです。だから僕、ドイツ語なら不自由はしません。もし、牧野さんがドイツで通訳が必要なら僕がお手伝いしますけど・・仕事でいらっしゃっているからそんな必要はないですよね?」
つくしの返事は決まっていた。
太田正樹が言ったように、この国には仕事で来ている以上、自由な時間はない。
それに通訳は欧州支社の野崎がいる。
だが、太田は背広から名刺入れを取り出し一枚抜き、空いたスペースにこれ祖母の家の住所と電話番号です。僕ここにいますから、もし牧野さんが個人的に困ったことがあれば連絡下さい。あの時のお礼も不十分ですし、と言い、それからこれは僕の携帯電話の番号です、と書き込みつくしに渡した。
太田は、じゃあお気をつけて。
ドイツ初めてでしたら楽しめる所もあるんですが・・。
またプライベートで来て下さいね。と言ってエレベーターに乗るつくしを見送った。
つややかな黒のリムジンは、防弾装備が施され、周りをガードするのは数名の日本人とドイツ人。
ダークスーツ姿の男達は、朝と同じでホテルのエントランス前に止められた車の傍で、道明寺HD副社長とその秘書が乗り込むのを待っていた。
二人は、これから市長主催の晩餐会に向かうことになっていた。
その晩餐会は道明寺HDの大型投資を歓迎して催されるが、ドレスコードは燕尾服を着るほどでもなく、黒のタキシードと胸元や背中が大きく開いた一流ブランドのドレスに笑顔を浮かべた女たちに迎えられるはずだ。
そんな場所に、つくしは司の秘書ではなく恋人として向かう。
そこに迷惑な女が現れるなら、彼女が立ち向かわなければならない。だが朝はあれほどやる気だったが、今は自信がない。
つくしの背は160センチしかなく、いくら踵の高い靴を履いたところで、165センチだ。
どう考えてもヨーロッパの女性に敵うはずがない。
それでもカシミアのロングコートを着た背の高い男性にエスコートされれば、今夜の身を割くような寒さも気にならなかった。
その時だった。突然タイヤの軋む音と銃声のような乾いた音がした。
その瞬間、警護していた男たちは、急いで二人を車の中に押し込み、周囲に素早く目を走らせ厳戒態勢を取り一気に緊張が高まった。
そして車内に押し込まれた男は咄嗟につくしを床に伏せさせ、その上に覆い被さっていた。

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冬のドイツの日の出は遅く、1月半ばのこの時期は8時半頃で、カーテンを開けた窓の外は暗闇が広がり、空には月が輝いていた。
幸いにも時差ぼけもなく、頭の中は東京にいた時と同じように動き始めていた。
だがいつもと違うのは、副社長を迎えに行かなくてもいいことだ。
何しろ扉一枚隔てたすぐ隣の部屋にいるからだ。
今日のスケジュールは、9時からバルテン社での会議に入り、一日中詰めることになる。
そして夜は市長主催の晩餐会。
つくしにとっては海外での大きなパーティーといったものは初めてだ。
しかもフォーマルだ。
そしてパーティーでは秘書ではなく、恋人としての役割といったものが求められるが、やはり思っているとおり、迷惑な女は外国人なのだろうか?
何しろ、副社長は海外生活が長かった男だ。日本人ではない可能性が高い。
もしかすると、最近売れている女優かもしれない。ふとそんなことも頭を過った。
そして、もしその女が現れるとすれば、秘書として副社長を守る決心はついている。
つくしは、化粧をしてパンツスーツに着替えを済ませると、副社長の部屋との間にある扉の前に立った。
鍵は掛かってないからと勝手に入ってもいいと言われていたが、いきなり入るには躊躇いがあった。
向うからは決して足を踏み入れないと言われてその言葉を信じた。
だがその言葉を信じるより頭の片隅で別のことを考えている自分がいたが、その考えを慌てて振り払い、よし、これからノックするぞ、という前に息を大きく吸い吐いた。
そしてドアをノックした。
「牧野です。失礼いたします」
***
ドイツでの初日は、バルテン社での会議から始まったが、つくしは、副社長が通訳を務める野崎と共に会議に入ると、その間、欧州支社長へ渡せと言われた書類を持ち支社へと足を運こんだ。
市内中心部のビルにある道明寺HD欧州支社は、副社長が乗り込んで来るのを戦々恐々といった思いで待っているが、それは今日ではない。
しかし欧州支社長は、秘書であるつくしの後ろに道明寺司が現れるのではないかといった目で彼女を見ていた。
だが、現れないと知ると、傍目にもどこかホッと胸をなでおろしている姿があった。
そして、頼まれた書類を渡し、再びバルテン社へと戻るためエレベーターに乗り込もうとしていたが、入れ替わるように降りて来た人物に呼び止められた。
「牧野さん!お久しぶりです!」
「お、太田君?」
「はい。僕のこと。覚えていてくれたんですね?インフラ事業部海外事業本部の太田正樹です。ご無沙汰しております」
つくしは、思いもしなかった人物に出会い、丁寧にお辞儀をされ、太田のことを思い出していた。
太田正樹はつくしが司の秘書になるきっかけを作ったと言ってもいい。
それは本来なら副社長へ届けられるはずの書類が、太田のミスで食品事業部のつくしの元へ届けられ、その書類を巡っての副社長の発言にキレた女がいたが、それがつくしだ。
そして何故か、つくしが副社長の秘書に抜擢されるという事態になったのだが、太田正樹は、自分のせいでつくしが異動になったと詫びた。そして、ランチをご馳走させて下さいと言い、つくしの行きつけの中華料理店で酢豚定食杏仁豆腐付きをご馳走してくれた。
だがそれ以来、太田と会う機会もなく、秘書になってからまさかドイツで彼に会うとは思いもしなかった。そしてふと思ったのが、まさかとんでもないミスをして海外に飛ばされたのではないかということだが、欧州支社なら左遷とは言わないはずだ。
それならいったい何をしたのか?
そんな思いからつくしは太田に訊いた。
「太田君・・どうしたの?まさかドイツに転勤?」
太田は自分に向けられた心配そうな顔と表情に笑って答えた。
「あ、もしかして牧野さん。僕が何かやらかしたとでも思ってませんか?それで飛ばされたとでも思ってるんじゃないでしょうね?言っておきますけど、それは違いますからね?僕はまだ海外事業本部にいますからね」
太田は明るい声で言い、それから少し間を置いて話しを継いだ。
「牧野さん例の書類。覚えていますよね?僕が間違って牧野さんに送ったあの書類です。あのウズベキスタンの大型発電プラントの案件。僕、丁度ウズベキスタンからの帰りなんですが、これからドイツで休暇を取るので、その前に支社に寄ったところなんです。それにしても、まさか牧野さんがドイツにいる時に僕がドイツにいるなんて、運命を感じます。もしかして僕と牧野さんってご縁があるのかもしれませんね?」
太田はつくしに会えたことが本当に嬉しそうに話をした。
それはあの時、つくしが彼を庇ったことに余程恩義に感じているのだろう。
だが、太田がつくしに運命を感じてもらっては困る。
それに弟のような太田には全く興味はない。
そして今、つくしの心を捉えているのは、道明寺司なのだから変な勘違いをされては困る。
「あのね、太田君。分かってると思うけど、あたしがここにいるのは、副社長がこの国にいるからなのよ?副社長の秘書として来てるの。太田くんとは運命を感じたことなんてないからね?」
つくしはちょっと自信ありげに話をする太田正樹を諭すように言った。
だが彼が仕事に対し前向きな姿勢でいることに良かったという思いはある。新人ながら頑張っている姿は先輩社員として嬉しいものがあった。
「牧野さん。勿論冗談ですよ!冗談!どう考えても僕と牧野さんじゃ姉と弟ですからね?それに牧野さんがドイツに副社長の秘書としていらっしゃったことは勿論知ってます。だってここの皆さんの空気はピリピリしてますからね?普段日本から遠く離れた場所でのびのびとしてる支社の皆さんは、副社長の渡独にドキドキしてるんじゃないですか?」
太田の言うことは当たっていると思う。
何しろさっき書類を渡した欧州支社長は、つくしの後ろに道明寺司の姿が見えるように頭を下げ書類をうやうやしく受け取っていたからだ。
そしてその姿を思い出したつくしは笑った。
「あ、でもそれは言えるかもしれないわね?でも太田君。冬のドイツで休暇なんてまたどうして?」
つくしは太田には興味がないが、冬のドイツで何をして過ごすのかということを訊いてみた。
「僕、母方の祖母がドイツ人なんです。つまり僕はクォーターなんです。それで、ドイツに住む祖母に会うために休暇を申請したんですが、冬のドイツもいいかなってこの季節にしたんですが、流石に真冬のドイツは寒いですね?あ、でもウズベキスタンの方がもっと寒かったですけどね?」
道明寺HDでは、社員全員に有給休暇を取得させるため、時季を指定して最低5日以上の休暇申請を提出させるが、どうやら太田は祖母に会うため真冬のドイツを休暇先として選んだようだ。
そしてつくしは、はじめて太田正樹に会った時、色白で薄茶色の瞳に、緩くウェーブがかかった髪をしたイケメンだと感じたが、四分の一ドイツ人であることが太田正樹の姿を個性のあるものにしたことを理解した。
「そう。太田くんのおばあ様はドイツの方なのね?」
「はい。祖母はドイツで日本人の祖父と出会って結婚し母を産みました。そして母は自分の父親の母国で日本人の父と出会って僕を産んだということです。だから僕、ドイツ語なら不自由はしません。もし、牧野さんがドイツで通訳が必要なら僕がお手伝いしますけど・・仕事でいらっしゃっているからそんな必要はないですよね?」
つくしの返事は決まっていた。
太田正樹が言ったように、この国には仕事で来ている以上、自由な時間はない。
それに通訳は欧州支社の野崎がいる。
だが、太田は背広から名刺入れを取り出し一枚抜き、空いたスペースにこれ祖母の家の住所と電話番号です。僕ここにいますから、もし牧野さんが個人的に困ったことがあれば連絡下さい。あの時のお礼も不十分ですし、と言い、それからこれは僕の携帯電話の番号です、と書き込みつくしに渡した。
太田は、じゃあお気をつけて。
ドイツ初めてでしたら楽しめる所もあるんですが・・。
またプライベートで来て下さいね。と言ってエレベーターに乗るつくしを見送った。
つややかな黒のリムジンは、防弾装備が施され、周りをガードするのは数名の日本人とドイツ人。
ダークスーツ姿の男達は、朝と同じでホテルのエントランス前に止められた車の傍で、道明寺HD副社長とその秘書が乗り込むのを待っていた。
二人は、これから市長主催の晩餐会に向かうことになっていた。
その晩餐会は道明寺HDの大型投資を歓迎して催されるが、ドレスコードは燕尾服を着るほどでもなく、黒のタキシードと胸元や背中が大きく開いた一流ブランドのドレスに笑顔を浮かべた女たちに迎えられるはずだ。
そんな場所に、つくしは司の秘書ではなく恋人として向かう。
そこに迷惑な女が現れるなら、彼女が立ち向かわなければならない。だが朝はあれほどやる気だったが、今は自信がない。
つくしの背は160センチしかなく、いくら踵の高い靴を履いたところで、165センチだ。
どう考えてもヨーロッパの女性に敵うはずがない。
それでもカシミアのロングコートを着た背の高い男性にエスコートされれば、今夜の身を割くような寒さも気にならなかった。
その時だった。突然タイヤの軋む音と銃声のような乾いた音がした。
その瞬間、警護していた男たちは、急いで二人を車の中に押し込み、周囲に素早く目を走らせ厳戒態勢を取り一気に緊張が高まった。
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司*****E様
おはようございます^^
なんと太田君とドイツで再会(笑)
しかも太田君。つくしのことを慕っているようです。
でも元気に海外事業部で働いていて良かったです(笑)
そして司が狙われた?!
しかも銃撃された?
いったい誰が?何のために?ドイツで何が起きているのか?
これで何かが変わるのでしょうか?
コメント有難うございました^^
おはようございます^^
なんと太田君とドイツで再会(笑)
しかも太田君。つくしのことを慕っているようです。
でも元気に海外事業部で働いていて良かったです(笑)
そして司が狙われた?!
しかも銃撃された?
いったい誰が?何のために?ドイツで何が起きているのか?
これで何かが変わるのでしょうか?
コメント有難うございました^^
アカシア
2018.01.19 21:54 | 編集

さ***ん様
エレベーターが開いたらインフラ事業部の太田がいた!(笑)
それにしても、太田はドイツのクォーターだったんですねぇ。
そんな太田は二人を引き合わせるという奇跡を起こした人物ですから、彼がドイツに現れ何かが起こる?(笑)
でもつくしは『勘違いの神様』(笑)ですから、大きな勘違いの塊ですね?
そして太田の動いた後には事件が!!
そして司のこの行動はつくしの心を掴むのか?
う~ん・・(笑)
コメント有難うございました^^
エレベーターが開いたらインフラ事業部の太田がいた!(笑)
それにしても、太田はドイツのクォーターだったんですねぇ。
そんな太田は二人を引き合わせるという奇跡を起こした人物ですから、彼がドイツに現れ何かが起こる?(笑)
でもつくしは『勘違いの神様』(笑)ですから、大きな勘違いの塊ですね?
そして太田の動いた後には事件が!!
そして司のこの行動はつくしの心を掴むのか?
う~ん・・(笑)
コメント有難うございました^^
アカシア
2018.01.19 22:11 | 編集
