招待客は千人余り。
政財界関係者が大勢招待された道明寺貴叙勲授賞祝賀パーティーは、貴の影響力の大きさを感じさせる顔ぶれだ。
外遊中の総理からは、出席出来ない代わりに祝電が贈られていたが、緊密な関係にある政治家に始まり、現政権である党の三役、各省庁から数名の大臣が顔を揃えていた。
一流、大手と言われる企業からもそうそうたる顔ぶれが集まり、会場入りする貴に握手を求めていた。そんな男はやはり悪い気はしないのだろう。滅多に見ることがない微笑みを浮かべ握手に応じていた。
やがて礼服に身を包んだ貴が設えられた壇上に上がり、挨拶を述べる段になると皆が彼の方へ顔を向けた。
「皆様。本日はわたくしのためにわざわざお集まりいただき、誠にありがとうございます。
この度わたくしが賜りましたのは、日本経済の発展に尽力したとの大変名誉な言葉でございます。わたくしは少しでもこの国の為になればと思い、道明寺を海外でも通用する国際的な企業へと成長させました。会社は危急存亡の秋(とき)を迎えたこともありましたが、社業発展のため誠心誠意尽くしました。幸いにもその危機を回避することも出来ましたのも、皆様方のご指導ご鞭撻のおかげと存じ上げております」
貴は一旦言葉を切った。
そして一瞬、会場にいる我が子である司に目をやった。
だが和むことのない親子の顔はどちらも厳しかった。
「株主総会でも報告があったと思いますが、わたくしは既に会長職を辞し、今は悠悠自適といったところでしょうか。普段はNYで暮らしており、あちらでゴルフなど楽しみながら過ごそうと思っております。何しろ何もすることのない男が出来ることは、ゴルフクラブを握ることくらいでしょうな。・・わたくしは一日に一組しかビジターを受け付けないゴルフ場の会員になっております。あちらへお越しの節は、皆様とも是非ご一緒にラウンドさせていただきたいと考えておりますので、どうぞお気軽にお声掛け下さい。緑あふれる環境の中で浩然の気を養うことも必要ですからな。それではわたくしの挨拶はこれで終わりにいたしましょう。これからの時間をくつろいでいただくためにも、長話は必要ないでしょう」
拍手に送られ壇上から降りた貴は、ゆっくりと会場を回り始めた。
パーティーの主役は、大勢の招待客から浴びせられる祝いの言葉を聞きながら歓談していた。その足取りは自分に対する絶対的信頼と、全てを意のままに出来る力を感じさせるが、若い頃からそのどちらも兼ね備えた男は、似た様な雰囲気を持つ男に近づいて来た。そして微笑むこともなく、歓迎の意を示すことなく、司の隣に立つつくしを醒めた目でじっと観察し、低く落ち着いた声で言った。
「やあ。会えて嬉しいよ。牧野さん」
息子が何十年か経てばそうなるであろう姿がそこにあった。
遺伝子レベルで伝えられることは、全て伝えたといった外見は、二人が親子であることを知るには充分過ぎるほどだ。姿勢も正しく、眼光も鋭い男は、若い頃さぞ美丈夫だったことは、想像に難くない。造作は息子にそっくりで、癖のある豊かな黒髪を持つ男は、到底60過ぎには見えなかった。
貴は過去に一度だけ牧野つくしに会ったことがあるはずだ。だがあれは厳密には会ったとは言わない。貴という人間にとって、自分の視界の中にいたとしても、取るに足らない存在だった少女など、思考の中にいなければ会ったとはいえない。それに未成年の少女を相手にするより、親を金で釣る方が早かった。交渉相手は娘ではなく、親だった。
だがその取るに足らない存在だった少女が、息子の未来を変えようとしていた。
「どうやらわたしとあなたは初対面ではないようだが、わたしは生憎よく覚えておらんのだよ。何しろ大勢の人間と会うことが多いのでね」
つくしにしてもそうだ。
狭いアパートの中、両親同席の元、男が現れ金を置いていった。あの時、あまり表に出て来ることのない司の父親に言いようのない恐怖を感じ、まともに顔を見る事が出来なかった。上から見下ろされる威圧感に身がすくみ、力に圧倒された。何も話すことが出来ず、あれは会ったというより、道端にある石を、通行の邪魔だと蹴り出しに来たと言った方が正しいはずだ。両親はそんな男に媚びへつらい、金を受け取っていた。そしてその屈辱的な行いが恥ずかしく、相手の顔など見ることができなかった。かつて世の中の全ては金で動く。金で買えないものはないと言っていた少年の親が行った行為は、ああはやりそうだったのかと、どこか納得した部分もあった。
そんな二人はこの日が初対面といってもいいはずだ。
いや互いにその思いが強い。
つくしは隣に立つ司の身体が緊張したのを感じていた。
自分の父親を信用してないのは明らかだ。椿をはじめ、他の3人の身体に緊張が走ったのも感じられた。そしてこれからどんな会話が交わされるのかと、息を呑んだ。
「司。彼女は払った金に見合う女性なのか?」
他人の気持ちを挫く沈黙の時間とはまさにこの瞬間だ。その時間がつくしの前にある。
貴の言葉につくしの腰に添えられていた司の手に力が入った。
金に見合う女。
それは愛人を意味している。以前牧野つくしが欲しいなら愛人にすればいいといった父親の言葉があったが、再び放たれた言葉は棘だ。心の中に突き刺さる棘が今は小さくとも、その棘は心の奥深くへと潜りこんで行く。じわじわと、ゆっくりと。
あたりの空気はピンと張りつめ、その場にいた男たちは空気の変化に気付き、何か言おうと口を開こうとした。
「お父様!!つくしちゃんはそんな女性ではありません!彼女は司が今まで付き合っていた女性とは違います!」
椿が強い口調で言い放つ。
だがそう言い終わった瞬間、貴の言葉が遮った。
「椿!おまえは口を閉じていなさい。わたしは司と話しがある」
椿に向けられた視線と、声の冷やかさは相変わらずで、とても親子が交わす言葉とは思えなかった。そして不安そうな椿の目は弟とつくしを気遣った。
「司、おまえは道明寺家の唯一の相続人だ。跡取りだ。日本を代表する企業であり世界でも指折りの企業の経営者だぞ。その立場を分かっているんだろうな?おまえはこの10年何をやってきたか学ばなかったのか?いつまでもその女にうつつを抜かすようでどうする?いい加減目を覚ませ。それにこれはわたしのパーティーだ。そのパーティーに誰が彼女を連れてきていいと言った?わたしは彼女を招いた覚えはない」
次第に厳しさを増す声が、利己的な理由から息子の恋を邪魔する意図が変わっていないことが感じられた。
「この10年で何をやってきたか?ああ、よく分かってる。あんたに言われなくても充分な」
嘲笑う表情は、この10年を振り返っていた。好きな女を忘れることが出来ず、執着心の深さを抱え生きていた。そしてその執着心の深さに窒息しかけていた。身体や心は切り裂かれ、雨が降ればその音があの日を呼び覚まし、より一層執着の海を漂わせた。
「それから誰が招いたっていうなら俺だ。俺の同伴者として、恋人として、婚約者として連れてきた。言っとくが俺が最高の幸せを味わうことが出来るのは、あんたが嫌う女と一緒にいる時だけだ。それに文句があるならあんたの妻に聞いてみろ。このパーティーにこいつを連れて行けと言ったのはあんたの妻だ」
父親が冷淡な口調なら息子もそうだ。
現れたのは暗い迫力だ。切れ長で鋭い目は、睨み合う孤高の獅子が相手の喉頚を噛み切ろうとしているようだ。
「楓か?」
先程まで同じ壇上にいた妻は今は別の場所にいた。
一瞬考えた男は、まさかといった表情を浮かべ、顔全体がこわばったように感じられた。
息子に対する考えは自分と同じだと思っていた女の行動に、怒りの浮かんだ表情がフッと緩んだのは一瞬で、再び怒りに燃える視線で司を睨んだ。
「ああ。あんたのビジネスパートナーの女だ。このパーティーに連れて行けと言った。それにあんたは俺がどんな女を連れてたとしても気に入らねぇんだろ?それにどんな女だろうと誉めはしないはずだ。それからあんたが選んだ女を押し付けるなら言ったはずだ。俺はこいつ意外欲しくないってな。・・あんた、そんなことより自分の行動を弁護することを考えるべきだろうな。今目の前にいる女を見てなんにも思わねぇならどうかしてるとしか言えねぇな。そうだろ?身体に傷を持つ女は気に入らねぇって言えばいい」
その言葉の意味を知る人間の身体が強張った。張りつめた声は男の特別な感情を伝えているが、司という男は他人の目を気にしたことはない。次に口を開けば牧野つくしに危害を加えたことを話すのではないか。誰もがそう感じた。
「あの・・道明寺・・ひと目のあるところでお父様と言い争うのはよくないわ」
つくしは親子の言い争いを大勢の招待客の前で繰り広げるのはよくないと止めた。
男二人の迫力に気圧されたものの、激しい感情のぶつかり合いは、この場に相応しいとは言えないからだ。
「あのわたし帰ります」
早口で言って、彼の傍を離れようとした。
「・・道明寺、やっぱりここに来るのは間違いだったのよ」
ここにいる仲間はつくしの揺れる気持ちを知っている。
彼らが知る牧野つくしは素顔を隠し、新しいつくしを演じているのではないか。それは司の為。そして彼の父親の為ではないか。そう感じていた。なぜなら本来の牧野つくしという少女は真っ正直に自分の気持ちを口にする少女だったからだ。だが今彼らの前にいる女性は大人になり過ぎたのか、親子の対立を止めようとしていた。
だがそれがまたつくしらしいと言えばそうなのかもしれない。自分ひとりが犠牲になればいい。誰かがこれ以上傷つくことはして欲しくない。もうこれ以上誰も傷ついて欲しくない。そう考え自己犠牲を厭わない女だからだ。
「いや。間違いなんかじゃねぇ。おまえは俺と結婚するんだろ?それに俺は今日のこのパーティーでそれをはっきり言ってやるつもりで来た。この男が何を言おうが関係ねぇ」
司は目の前にいる男に顔を向け、自分と同じ上背のある男を睨む。
「俺はこいつと一緒にいるから幸せになれる。あんたはどうやらそのことを理解するのは永遠に無理みたいだな」
司はつくしの手を掴み、先ほどまで貴が挨拶をしていた壇上に彼女を連れて行き、スタンドマイクからマイクを取り上げ、既に彼に向けられていた多くの視線を受け止めると、近い未来を語り始めた。
「お集まりの皆さん。本日は父であり、道明寺HD前会長道明寺貴の為にお集まりいただきましたが、これから重要なお知らせをしたいと思います」
司の突然の行動にざわめいた会場は、彼の口から放たれる言葉に耳を傾けようと、しんと静まり返った。その姿は迷いのない、強い意志が感じられ、眼光が鋭いと言われる目は貴の立つ方へ向けられたが、すぐに大勢の人間へ向けられた。
「本日はこの場を借り、私の婚約についてお話させていただきます」
男の口から滑り出た婚約の言葉に、其処かしこから驚きの声が上がった。
そして司が握った手は、彼の掌を放そうとしたが、させなかった。むしろより一層強く握っていた。
「私の隣に立つ女性は牧野つくしと言います。私、道明寺司は彼女と結婚します。これは10年前に約束されていたことでした。ただ、これまで紆余曲折があり、その約束が果たされることはございませんでした。恐らく皆様はこれまでの私の女性関係について仰りたいこともあるはずです。私も今更週刊誌やメディアで取り上げられたことを否定するつもりはございません」
誰もが知る事実を否定したところで今更だ。
それに言いたい人間には言わせておけばいい。司は既に世間が知る事実を恥じだと感じることはない。それが今まで生きてきた己の人生だ。どんな形で企業を買収し、利益を上げてきたか。ビジネス界の人間なら誰もが知ることだ。そしてどんな女と付き合って来たかも。
だが牧野つくしについては違った。
「彼女についての詳しいお話しは致しません。だからと言って皆様に想像だけで彼女のことを語って欲しくはない」
司の口調は断固とした強さが感じられ、牧野つくしに対し否定的な言葉を受け付けないと瞬時に理解させられた。
「彼女は私にとって太陽以上の輝きを持つ女性です。高校時代に知り合いましたが、彼女の笑顔と物怖じしない態度に私は心を惹かれた。輝いていたんです。私にはそう見えた。・・彼女には本物の輝きがありました。光源の元が違うんです。それまで私の周りにいた人間が放つ偽物の輝きではない本物の輝きです」
その輝きは、作り上げた色ではない自然の色。
植物が初めから持つ天然の色。
それが彼女の色。
そしてその色は誰にも染まることはなかった。
「皆さんが買い物に出掛けたとき、室内の灯りの下で見た洋服の色が、太陽の下で見た時と異なることがあると思います。極端に言えば別の色に見えることがあるかもしれません。だが、彼女の場合それがない。どこのどの場所で彼女を見ても同じ色で輝いていてくれる。どんな環境にいても彼女の色は変わることがない。それは誰に対しても同じ態度でいてくれるということです。見る人間がどれだけ変わろうと、彼女の態度は変わりません。私はそんな彼女の態度が好きになったんです。誰に対しても同じ色で、同じ態度で接してくれ、私を特別な人間として見なかったことが私を虜にした。それが今も変わらない。・・未成年の若すぎた淡い恋だったかもしれませんが、私にとってはその恋が一生の恋だということです」
道明寺司という男は、本心を表さない男だと言われていた。
その男がここまで語ることの意味は大きいはずだ。
「自然に咲く花が美しいということを皆さんはお忘れではないでしょうか。もしそうなら見直した方がよろしいですね。たとえ雑草だろうと、見る人間の態度と、見る目次第で美しく見えるものです」
司の放った言葉がいかなる結果をもたらそうが、あるいは何ももたらさなかったとしても、その言葉は父親に向かって放たれた言葉だということは、姉も3人の男たちも分かっていた。
そして貴本人も。
貴は周囲にいた人間から司の婚約への祝いの言葉をかけられ、目を細め鷹揚に頷いてはいたが、言葉を返しはしなかった。
やがて壇上から降りてきた男にしっかりと手を握られた女は、恥ずかし気に頬を染めていた。
「好きな女の為ならおまえって男はとことんヤル男だったな」
「そうだよな。司がここまで出来るのも司にとっては初めての恋だもんな。最初で最後の恋ってやつだ」
「まさに。司らしいと言うか。司だから出来るっての?」
司の父親が何らかの理由をつけその場を退いたあと、3人の男たちは司の言葉にぞくぞくしたと感想を述べた。
大勢の政財界関係者の前で堂々とした態度でつくしを紹介したということが、どんな意味を持つか。そのことを理解しているのは、椿もそうだが、父親もそのはずだ。
二人の関係を公にすることで何も言わせない。そしてこれ以上何か言えば、USBの件を公にされることは貴も理解していた。なぜなら司という男は、己がこうと決めたことは成し遂げる男だからだ。それは貴も同じだ。つまりそれは親子が似ているということを如実に表していた。
「司・・ごめんね。なんだかあたしもあの人苦手だわ。自分の父親なのにね・・」
椿は弟の力になると言ったが貴に一蹴された。
「でもこれで最後の絆が断ち切れたみたいね」
父と子の決裂は決定的なものとなった。だがそれは今に始まったことではない。
「姉ちゃん・・絆も何もあの男とは何もなかったんだ。構やしねぇよ。それにあの男は誰も気に入りはしない。自分以外は信用しない男だ」
他人を信じない男が望んだのは、我が子が自分と同じ男になること。そして財閥を継ぎ、繁栄させて行くことを望んだ。
「・・司」
「俺たちの・・母親だって信用されてねぇだろ?」
「そうね。つくしちゃんをこのパーティーに呼びなさいと言ったのはお母様ですもの」
司が言いよどんだ母親という言葉に、椿は弟の変化を感じることが出来た。
楓の言葉は、我が子の未来を想った母の愛が少しだけ感じられたはずだ。
生まれてから二十数年間、省みることのなかった司への贖罪だとしても。
「あの男は自分が見届けることが出来ない未来を想像すればいい。何でも自分の思い通りに行くことはないってな。・・俺もそのことに気付くまで随分と時間がかかっちまったけど、こいつのおかげで気づかされた。人を所有しようだなんて考えが消えれば、その先の人生がどうなるか考える楽しみがあるだろ?人生なんてのは先が見えねぇから楽しめるってことがある。俺にとってはそのことが重要だ。決められた人生なんてのは、クソくらえだ。・・姉ちゃん、俺は間違ってるか?自分の人生は自分で切り開いて行きたいなんて今更だろうが、それでも俺はこいつと一緒に新しい自分の人生の未来を想像したい」
司は人生に於ける選択と結果を自覚していた。
この先、父親との関係が修復することはないと。
未来に向き合うチャンスは与えたつもりだ。だがその未来を共に歩むことをあの男は拒んだ。古い考え方に取り憑かれた男に、これ以上何を言ったところで無駄だということも分かっている。
だがあの男に勝手なことをさせるつもりはない。
やっと自分の手に掴むことが出来た愛を取り上げさせるつもりはない。
冷たい雨が心に沁みたあの日はもうないのだから。

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政財界関係者が大勢招待された道明寺貴叙勲授賞祝賀パーティーは、貴の影響力の大きさを感じさせる顔ぶれだ。
外遊中の総理からは、出席出来ない代わりに祝電が贈られていたが、緊密な関係にある政治家に始まり、現政権である党の三役、各省庁から数名の大臣が顔を揃えていた。
一流、大手と言われる企業からもそうそうたる顔ぶれが集まり、会場入りする貴に握手を求めていた。そんな男はやはり悪い気はしないのだろう。滅多に見ることがない微笑みを浮かべ握手に応じていた。
やがて礼服に身を包んだ貴が設えられた壇上に上がり、挨拶を述べる段になると皆が彼の方へ顔を向けた。
「皆様。本日はわたくしのためにわざわざお集まりいただき、誠にありがとうございます。
この度わたくしが賜りましたのは、日本経済の発展に尽力したとの大変名誉な言葉でございます。わたくしは少しでもこの国の為になればと思い、道明寺を海外でも通用する国際的な企業へと成長させました。会社は危急存亡の秋(とき)を迎えたこともありましたが、社業発展のため誠心誠意尽くしました。幸いにもその危機を回避することも出来ましたのも、皆様方のご指導ご鞭撻のおかげと存じ上げております」
貴は一旦言葉を切った。
そして一瞬、会場にいる我が子である司に目をやった。
だが和むことのない親子の顔はどちらも厳しかった。
「株主総会でも報告があったと思いますが、わたくしは既に会長職を辞し、今は悠悠自適といったところでしょうか。普段はNYで暮らしており、あちらでゴルフなど楽しみながら過ごそうと思っております。何しろ何もすることのない男が出来ることは、ゴルフクラブを握ることくらいでしょうな。・・わたくしは一日に一組しかビジターを受け付けないゴルフ場の会員になっております。あちらへお越しの節は、皆様とも是非ご一緒にラウンドさせていただきたいと考えておりますので、どうぞお気軽にお声掛け下さい。緑あふれる環境の中で浩然の気を養うことも必要ですからな。それではわたくしの挨拶はこれで終わりにいたしましょう。これからの時間をくつろいでいただくためにも、長話は必要ないでしょう」
拍手に送られ壇上から降りた貴は、ゆっくりと会場を回り始めた。
パーティーの主役は、大勢の招待客から浴びせられる祝いの言葉を聞きながら歓談していた。その足取りは自分に対する絶対的信頼と、全てを意のままに出来る力を感じさせるが、若い頃からそのどちらも兼ね備えた男は、似た様な雰囲気を持つ男に近づいて来た。そして微笑むこともなく、歓迎の意を示すことなく、司の隣に立つつくしを醒めた目でじっと観察し、低く落ち着いた声で言った。
「やあ。会えて嬉しいよ。牧野さん」
息子が何十年か経てばそうなるであろう姿がそこにあった。
遺伝子レベルで伝えられることは、全て伝えたといった外見は、二人が親子であることを知るには充分過ぎるほどだ。姿勢も正しく、眼光も鋭い男は、若い頃さぞ美丈夫だったことは、想像に難くない。造作は息子にそっくりで、癖のある豊かな黒髪を持つ男は、到底60過ぎには見えなかった。
貴は過去に一度だけ牧野つくしに会ったことがあるはずだ。だがあれは厳密には会ったとは言わない。貴という人間にとって、自分の視界の中にいたとしても、取るに足らない存在だった少女など、思考の中にいなければ会ったとはいえない。それに未成年の少女を相手にするより、親を金で釣る方が早かった。交渉相手は娘ではなく、親だった。
だがその取るに足らない存在だった少女が、息子の未来を変えようとしていた。
「どうやらわたしとあなたは初対面ではないようだが、わたしは生憎よく覚えておらんのだよ。何しろ大勢の人間と会うことが多いのでね」
つくしにしてもそうだ。
狭いアパートの中、両親同席の元、男が現れ金を置いていった。あの時、あまり表に出て来ることのない司の父親に言いようのない恐怖を感じ、まともに顔を見る事が出来なかった。上から見下ろされる威圧感に身がすくみ、力に圧倒された。何も話すことが出来ず、あれは会ったというより、道端にある石を、通行の邪魔だと蹴り出しに来たと言った方が正しいはずだ。両親はそんな男に媚びへつらい、金を受け取っていた。そしてその屈辱的な行いが恥ずかしく、相手の顔など見ることができなかった。かつて世の中の全ては金で動く。金で買えないものはないと言っていた少年の親が行った行為は、ああはやりそうだったのかと、どこか納得した部分もあった。
そんな二人はこの日が初対面といってもいいはずだ。
いや互いにその思いが強い。
つくしは隣に立つ司の身体が緊張したのを感じていた。
自分の父親を信用してないのは明らかだ。椿をはじめ、他の3人の身体に緊張が走ったのも感じられた。そしてこれからどんな会話が交わされるのかと、息を呑んだ。
「司。彼女は払った金に見合う女性なのか?」
他人の気持ちを挫く沈黙の時間とはまさにこの瞬間だ。その時間がつくしの前にある。
貴の言葉につくしの腰に添えられていた司の手に力が入った。
金に見合う女。
それは愛人を意味している。以前牧野つくしが欲しいなら愛人にすればいいといった父親の言葉があったが、再び放たれた言葉は棘だ。心の中に突き刺さる棘が今は小さくとも、その棘は心の奥深くへと潜りこんで行く。じわじわと、ゆっくりと。
あたりの空気はピンと張りつめ、その場にいた男たちは空気の変化に気付き、何か言おうと口を開こうとした。
「お父様!!つくしちゃんはそんな女性ではありません!彼女は司が今まで付き合っていた女性とは違います!」
椿が強い口調で言い放つ。
だがそう言い終わった瞬間、貴の言葉が遮った。
「椿!おまえは口を閉じていなさい。わたしは司と話しがある」
椿に向けられた視線と、声の冷やかさは相変わらずで、とても親子が交わす言葉とは思えなかった。そして不安そうな椿の目は弟とつくしを気遣った。
「司、おまえは道明寺家の唯一の相続人だ。跡取りだ。日本を代表する企業であり世界でも指折りの企業の経営者だぞ。その立場を分かっているんだろうな?おまえはこの10年何をやってきたか学ばなかったのか?いつまでもその女にうつつを抜かすようでどうする?いい加減目を覚ませ。それにこれはわたしのパーティーだ。そのパーティーに誰が彼女を連れてきていいと言った?わたしは彼女を招いた覚えはない」
次第に厳しさを増す声が、利己的な理由から息子の恋を邪魔する意図が変わっていないことが感じられた。
「この10年で何をやってきたか?ああ、よく分かってる。あんたに言われなくても充分な」
嘲笑う表情は、この10年を振り返っていた。好きな女を忘れることが出来ず、執着心の深さを抱え生きていた。そしてその執着心の深さに窒息しかけていた。身体や心は切り裂かれ、雨が降ればその音があの日を呼び覚まし、より一層執着の海を漂わせた。
「それから誰が招いたっていうなら俺だ。俺の同伴者として、恋人として、婚約者として連れてきた。言っとくが俺が最高の幸せを味わうことが出来るのは、あんたが嫌う女と一緒にいる時だけだ。それに文句があるならあんたの妻に聞いてみろ。このパーティーにこいつを連れて行けと言ったのはあんたの妻だ」
父親が冷淡な口調なら息子もそうだ。
現れたのは暗い迫力だ。切れ長で鋭い目は、睨み合う孤高の獅子が相手の喉頚を噛み切ろうとしているようだ。
「楓か?」
先程まで同じ壇上にいた妻は今は別の場所にいた。
一瞬考えた男は、まさかといった表情を浮かべ、顔全体がこわばったように感じられた。
息子に対する考えは自分と同じだと思っていた女の行動に、怒りの浮かんだ表情がフッと緩んだのは一瞬で、再び怒りに燃える視線で司を睨んだ。
「ああ。あんたのビジネスパートナーの女だ。このパーティーに連れて行けと言った。それにあんたは俺がどんな女を連れてたとしても気に入らねぇんだろ?それにどんな女だろうと誉めはしないはずだ。それからあんたが選んだ女を押し付けるなら言ったはずだ。俺はこいつ意外欲しくないってな。・・あんた、そんなことより自分の行動を弁護することを考えるべきだろうな。今目の前にいる女を見てなんにも思わねぇならどうかしてるとしか言えねぇな。そうだろ?身体に傷を持つ女は気に入らねぇって言えばいい」
その言葉の意味を知る人間の身体が強張った。張りつめた声は男の特別な感情を伝えているが、司という男は他人の目を気にしたことはない。次に口を開けば牧野つくしに危害を加えたことを話すのではないか。誰もがそう感じた。
「あの・・道明寺・・ひと目のあるところでお父様と言い争うのはよくないわ」
つくしは親子の言い争いを大勢の招待客の前で繰り広げるのはよくないと止めた。
男二人の迫力に気圧されたものの、激しい感情のぶつかり合いは、この場に相応しいとは言えないからだ。
「あのわたし帰ります」
早口で言って、彼の傍を離れようとした。
「・・道明寺、やっぱりここに来るのは間違いだったのよ」
ここにいる仲間はつくしの揺れる気持ちを知っている。
彼らが知る牧野つくしは素顔を隠し、新しいつくしを演じているのではないか。それは司の為。そして彼の父親の為ではないか。そう感じていた。なぜなら本来の牧野つくしという少女は真っ正直に自分の気持ちを口にする少女だったからだ。だが今彼らの前にいる女性は大人になり過ぎたのか、親子の対立を止めようとしていた。
だがそれがまたつくしらしいと言えばそうなのかもしれない。自分ひとりが犠牲になればいい。誰かがこれ以上傷つくことはして欲しくない。もうこれ以上誰も傷ついて欲しくない。そう考え自己犠牲を厭わない女だからだ。
「いや。間違いなんかじゃねぇ。おまえは俺と結婚するんだろ?それに俺は今日のこのパーティーでそれをはっきり言ってやるつもりで来た。この男が何を言おうが関係ねぇ」
司は目の前にいる男に顔を向け、自分と同じ上背のある男を睨む。
「俺はこいつと一緒にいるから幸せになれる。あんたはどうやらそのことを理解するのは永遠に無理みたいだな」
司はつくしの手を掴み、先ほどまで貴が挨拶をしていた壇上に彼女を連れて行き、スタンドマイクからマイクを取り上げ、既に彼に向けられていた多くの視線を受け止めると、近い未来を語り始めた。
「お集まりの皆さん。本日は父であり、道明寺HD前会長道明寺貴の為にお集まりいただきましたが、これから重要なお知らせをしたいと思います」
司の突然の行動にざわめいた会場は、彼の口から放たれる言葉に耳を傾けようと、しんと静まり返った。その姿は迷いのない、強い意志が感じられ、眼光が鋭いと言われる目は貴の立つ方へ向けられたが、すぐに大勢の人間へ向けられた。
「本日はこの場を借り、私の婚約についてお話させていただきます」
男の口から滑り出た婚約の言葉に、其処かしこから驚きの声が上がった。
そして司が握った手は、彼の掌を放そうとしたが、させなかった。むしろより一層強く握っていた。
「私の隣に立つ女性は牧野つくしと言います。私、道明寺司は彼女と結婚します。これは10年前に約束されていたことでした。ただ、これまで紆余曲折があり、その約束が果たされることはございませんでした。恐らく皆様はこれまでの私の女性関係について仰りたいこともあるはずです。私も今更週刊誌やメディアで取り上げられたことを否定するつもりはございません」
誰もが知る事実を否定したところで今更だ。
それに言いたい人間には言わせておけばいい。司は既に世間が知る事実を恥じだと感じることはない。それが今まで生きてきた己の人生だ。どんな形で企業を買収し、利益を上げてきたか。ビジネス界の人間なら誰もが知ることだ。そしてどんな女と付き合って来たかも。
だが牧野つくしについては違った。
「彼女についての詳しいお話しは致しません。だからと言って皆様に想像だけで彼女のことを語って欲しくはない」
司の口調は断固とした強さが感じられ、牧野つくしに対し否定的な言葉を受け付けないと瞬時に理解させられた。
「彼女は私にとって太陽以上の輝きを持つ女性です。高校時代に知り合いましたが、彼女の笑顔と物怖じしない態度に私は心を惹かれた。輝いていたんです。私にはそう見えた。・・彼女には本物の輝きがありました。光源の元が違うんです。それまで私の周りにいた人間が放つ偽物の輝きではない本物の輝きです」
その輝きは、作り上げた色ではない自然の色。
植物が初めから持つ天然の色。
それが彼女の色。
そしてその色は誰にも染まることはなかった。
「皆さんが買い物に出掛けたとき、室内の灯りの下で見た洋服の色が、太陽の下で見た時と異なることがあると思います。極端に言えば別の色に見えることがあるかもしれません。だが、彼女の場合それがない。どこのどの場所で彼女を見ても同じ色で輝いていてくれる。どんな環境にいても彼女の色は変わることがない。それは誰に対しても同じ態度でいてくれるということです。見る人間がどれだけ変わろうと、彼女の態度は変わりません。私はそんな彼女の態度が好きになったんです。誰に対しても同じ色で、同じ態度で接してくれ、私を特別な人間として見なかったことが私を虜にした。それが今も変わらない。・・未成年の若すぎた淡い恋だったかもしれませんが、私にとってはその恋が一生の恋だということです」
道明寺司という男は、本心を表さない男だと言われていた。
その男がここまで語ることの意味は大きいはずだ。
「自然に咲く花が美しいということを皆さんはお忘れではないでしょうか。もしそうなら見直した方がよろしいですね。たとえ雑草だろうと、見る人間の態度と、見る目次第で美しく見えるものです」
司の放った言葉がいかなる結果をもたらそうが、あるいは何ももたらさなかったとしても、その言葉は父親に向かって放たれた言葉だということは、姉も3人の男たちも分かっていた。
そして貴本人も。
貴は周囲にいた人間から司の婚約への祝いの言葉をかけられ、目を細め鷹揚に頷いてはいたが、言葉を返しはしなかった。
やがて壇上から降りてきた男にしっかりと手を握られた女は、恥ずかし気に頬を染めていた。
「好きな女の為ならおまえって男はとことんヤル男だったな」
「そうだよな。司がここまで出来るのも司にとっては初めての恋だもんな。最初で最後の恋ってやつだ」
「まさに。司らしいと言うか。司だから出来るっての?」
司の父親が何らかの理由をつけその場を退いたあと、3人の男たちは司の言葉にぞくぞくしたと感想を述べた。
大勢の政財界関係者の前で堂々とした態度でつくしを紹介したということが、どんな意味を持つか。そのことを理解しているのは、椿もそうだが、父親もそのはずだ。
二人の関係を公にすることで何も言わせない。そしてこれ以上何か言えば、USBの件を公にされることは貴も理解していた。なぜなら司という男は、己がこうと決めたことは成し遂げる男だからだ。それは貴も同じだ。つまりそれは親子が似ているということを如実に表していた。
「司・・ごめんね。なんだかあたしもあの人苦手だわ。自分の父親なのにね・・」
椿は弟の力になると言ったが貴に一蹴された。
「でもこれで最後の絆が断ち切れたみたいね」
父と子の決裂は決定的なものとなった。だがそれは今に始まったことではない。
「姉ちゃん・・絆も何もあの男とは何もなかったんだ。構やしねぇよ。それにあの男は誰も気に入りはしない。自分以外は信用しない男だ」
他人を信じない男が望んだのは、我が子が自分と同じ男になること。そして財閥を継ぎ、繁栄させて行くことを望んだ。
「・・司」
「俺たちの・・母親だって信用されてねぇだろ?」
「そうね。つくしちゃんをこのパーティーに呼びなさいと言ったのはお母様ですもの」
司が言いよどんだ母親という言葉に、椿は弟の変化を感じることが出来た。
楓の言葉は、我が子の未来を想った母の愛が少しだけ感じられたはずだ。
生まれてから二十数年間、省みることのなかった司への贖罪だとしても。
「あの男は自分が見届けることが出来ない未来を想像すればいい。何でも自分の思い通りに行くことはないってな。・・俺もそのことに気付くまで随分と時間がかかっちまったけど、こいつのおかげで気づかされた。人を所有しようだなんて考えが消えれば、その先の人生がどうなるか考える楽しみがあるだろ?人生なんてのは先が見えねぇから楽しめるってことがある。俺にとってはそのことが重要だ。決められた人生なんてのは、クソくらえだ。・・姉ちゃん、俺は間違ってるか?自分の人生は自分で切り開いて行きたいなんて今更だろうが、それでも俺はこいつと一緒に新しい自分の人生の未来を想像したい」
司は人生に於ける選択と結果を自覚していた。
この先、父親との関係が修復することはないと。
未来に向き合うチャンスは与えたつもりだ。だがその未来を共に歩むことをあの男は拒んだ。古い考え方に取り憑かれた男に、これ以上何を言ったところで無駄だということも分かっている。
だがあの男に勝手なことをさせるつもりはない。
やっと自分の手に掴むことが出来た愛を取り上げさせるつもりはない。
冷たい雨が心に沁みたあの日はもうないのだから。

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司×**OVE様
こんにちは^^
父親はつくしと対面しましたが、彼の感情は我が子司に対して向けられています。
父親に認められないと分かってはいましたが、自分に対し何の感情も見せない男は怖いはずです。
司は大勢の人間の前で自分の今の気持ちを表しました。
さて、父親はどうするのでしょうか。
まだ何かあるのか?(笑)貴さん、もういい加減に二人を認めてあげて下さいと言いたいですよね?
アカシアも同じ気持ちなのですが・・・。
コメント有難うございました^^
こんにちは^^
父親はつくしと対面しましたが、彼の感情は我が子司に対して向けられています。
父親に認められないと分かってはいましたが、自分に対し何の感情も見せない男は怖いはずです。
司は大勢の人間の前で自分の今の気持ちを表しました。
さて、父親はどうするのでしょうか。
まだ何かあるのか?(笑)貴さん、もういい加減に二人を認めてあげて下さいと言いたいですよね?
アカシアも同じ気持ちなのですが・・・。
コメント有難うございました^^
アカシア
2017.06.11 05:59 | 編集

アーテ***ョーク様
こんにちは^^
貴さんの考え方はどうしてそうなってしまったのか。
彼の父親の教育がそうだったのか・・。大財閥の運命を背負わされた男は娘も息子も家族ではなく、ビジネスの駒として考えています。
子供の人生は自分のものだと考える男。
そんな男の妻である楓さんは、息子とその恋人の姿に母親としての気持ちが動いています。
貴さんも自分の愚かな振る舞いに早く気づいてくれるといいのですが、何しろあの性格です。そして周りにいる人間はYesマンばかりです。そんな彼に何か言えるとすれば、楓さんしかいません。
少しでもいいので父親らしさを見せて欲しいと思うのですか、こればかりは貴さん次第です。彼の未来を見る目は、家族とは違う方向を見ているようです。
拍手コメント有難うございました^^
こんにちは^^
貴さんの考え方はどうしてそうなってしまったのか。
彼の父親の教育がそうだったのか・・。大財閥の運命を背負わされた男は娘も息子も家族ではなく、ビジネスの駒として考えています。
子供の人生は自分のものだと考える男。
そんな男の妻である楓さんは、息子とその恋人の姿に母親としての気持ちが動いています。
貴さんも自分の愚かな振る舞いに早く気づいてくれるといいのですが、何しろあの性格です。そして周りにいる人間はYesマンばかりです。そんな彼に何か言えるとすれば、楓さんしかいません。
少しでもいいので父親らしさを見せて欲しいと思うのですか、こればかりは貴さん次第です。彼の未来を見る目は、家族とは違う方向を見ているようです。
拍手コメント有難うございました^^
アカシア
2017.06.11 06:16 | 編集

このコメントは管理人のみ閲覧できます

さと**ん様
善人面して堂々と話す貴。
本当にゴルフボールを鼻の穴に捻じ込んでやりたいですね。そして後ろからクラブで殴る。
司が以前ゴルフクラブで楓さんの車をメチャクチャにしたことがありましたが、その要領で
やってもらいましょうか(笑)
貴、どれだけ失礼な人なんでしょうね。
貴に意見できるのは、司だけです。とは言え、結果は既にご承知の通りとなりました。
そして司は堂々とした態度で、つくしへの思いを語る。
大人の男ならではの潔さが出ているといいのですが・・。
貴に背いた楓さん・・・いや、実は一番怖いのは楓さんかもしれませんね?(笑)
コメント有難うございました^^
善人面して堂々と話す貴。
本当にゴルフボールを鼻の穴に捻じ込んでやりたいですね。そして後ろからクラブで殴る。
司が以前ゴルフクラブで楓さんの車をメチャクチャにしたことがありましたが、その要領で
やってもらいましょうか(笑)
貴、どれだけ失礼な人なんでしょうね。
貴に意見できるのは、司だけです。とは言え、結果は既にご承知の通りとなりました。
そして司は堂々とした態度で、つくしへの思いを語る。
大人の男ならではの潔さが出ているといいのですが・・。
貴に背いた楓さん・・・いや、実は一番怖いのは楓さんかもしれませんね?(笑)
コメント有難うございました^^
アカシア
2017.06.12 21:19 | 編集
