「司。おまえ17年ぶりに記憶が戻ったと思ったら牧野と結婚だけでも驚いたけど、16歳になる息子までいたんだって?」
「わりぃかよ?仕事が出来る男は何でも早ぇんだよ!」
「いや。何でも早いのがいいって言っても、おまえの息子は・・航君はあのとき、滋の島での一夜の子どもなんだろ?おまえらいつの間にそんなことしてたんだよ?」
「そんなことおまえらにいちいち説明する必要があんのか?」
「いや。別にそんなもん説明されても困るけどな。ただ・・・・」
「ただなんだよ?」
「おまえのかーちゃんはどうなんだよ?いきなり孫が現れたんだ。腰抜かしたんじゃねぇの?」
「ああ・・・そのことなら心配いらねぇ。ババァ・・いやお袋は航のことを気にいってる。 今じゃ俺が高校生だった頃よりも出来のいい孫のいいなりだな。あれは。」
「おまえのかーちゃんがか?」
「まじか?」
「まじだ。」
道明寺航は友人達と話しをする父親を見つめていた。
友人とは美作商事の専務と茶道西門流の次期家元だ。
父親の友人達からいつも言われるのは司の若い頃にそっくりだ。
まるで合わせ鏡を見ているようだ。
航はすべての容姿を司から受け継いでいるぞ。
同じように癖のある髪。同じくらいの身長に骨格はどう見ても司だよな。
だが決まって最後に言われるのは、性格まで受け継がなくて本当によかったよな。
そのひと言で締めくくられていた。
父さんの性格。
記憶を失っていた頃と今とでは、雲泥の差だと言われている。
新聞紙面で知っていた父さんは、ずば抜けた経営能力を持つ男だと言われていた。
経済界の大物で、いつも勝者でいる男。仕事に対しての評価は高く、全てにおいて自制心を失うことはない。鉄のような男。そんな形容詞がついていた。
だけど今となってはその形容詞も母さんの前で使われることはない。
鉄どころか溶かしたマシュマロみたいな時がある。男の僕でも思うけど、とてもじゃないけどあんな顔、家族以外に見せるものじゃない。
あれじゃあ会社経営者として締まりがなさすぎる。
息子の僕が言うんだからわかってもらえると思う。
家の中にいるときは母さんのことをつくしと呼び、傍に張り付いて離れない。
たまにチビと呼ぶときもあるけど、そんなときは決まって母さんに無視される。
確かにうちの家族のなかじゃ母さんは小さい。僕も父さんも180センチ以上あるんだから僕から見てもチビだと思う。そんな母さんに無視された父さんは慌てて母さんの後を追いかけて行くと悪かった、許してくれを連発している。
父さんのプライドの高さは有名だけどその反面、母さんに対する恐怖はプライドの高さ以上のレベルだと思う。母さんに口をきいてもらえなくなったら死んでやる、そんなことを平気で言ってのける人だとは思わなかった。そんな父さんと暮らすようになって、僕は人をありのままに受け入れることを学んだような気がする。これは僕が今まで知らなかった父さんの一面なんだと思うことにした。
どんなに英雄視される父さんでも間違いも犯す普通の人間だとわかって、どこかホッとしたような気がしていた。
『 いいか航。いいことと悪いことは表裏一体だ。悪いことがあるからいいことが際立つんだ。俺は17年悪いことしかなかった。だからこれから先17年は父さんにはいいことしか起きないからな。』
そんなことを真面目な顔して僕に言う父さんは、本当にあの道明寺司なんだろうかと疑いたくなった。
育ったのは小さなアパートで、物心ついた頃、父さんはいなかった。
それがあたり前ではないと知ったのはいつの頃だっただろう。
だがそのことで、泣いたり、わめいたりしたことはなかった。決して母さんを困らせるようなことはしなかったはずだ。
かつて幼い頃、同じ布団の中で母さんと寝たことがあった。
あれは_
いつの頃の話しだろう。
『 過ぎたことを悔やんでもしかたがないでしょ? 』
そう言って僕を励ましてくれたことがあった。
記憶の中にあるのはいつも前向きで明るい母さんで、決して僕の前では弱さを見せることはなかったはずだ。
そんな母さんだから新しい生活にもすぐに馴染んだようだ。
世田谷の道明寺邸に引っ越して来たのは3ヶ月前。
新たな視点で物事を見るということが必要となったが、僕はその事に抵抗はなかった。
『 物事の明るい面だけを見なさい 』
そう言って育てられて来たからだろうか。初めの頃は戸惑いもしたが、自分がどう言った立場に置かれた何者であるかということを理解するのは簡単だった。
父さんと母さんは高校時代に大恋愛をしたが、結ばれることはなかった。
運命の恋人。
仲間の間ではそう言われていたが、ふたりの運命が再び交わるまで随分と長い年月が経ってしまっていた。
両親から包み隠さず聞かされた話しは、正直言ってまるでドラマのようで、それこそ波乱に満ちた人生だった。
17年間ひとりぼっちだった母さん。
『航。ふたりで生きていこうね。』
そう言っていた母さんには、夢の中の王子様のような友人がいた。その人は母さんに結婚を申し込むことだって出来たはずだが恋愛感情はない。そう言ってほほ笑んでいたのを覚えている。
「それで、なんで牧野は類だけに航君のことを話してたんだ?」
「ち、ちがうのよ。たまたま類に見つかっただけで自分から話したわけじゃないの。」
「へぇー。さすが類だよな。類のアンテナって昔っから牧野の方を向いてたよな。」
「だよな。司が気づかねぇような、ちっちぇえことまで類は気づいてたよな?」
「おい。つくし。なんだよそのちっちぇえことってのは?」
「し、知らないわよ・・そんなこと・・」
ガチャン!
父さん!コーヒーカップが割れるから止めてくれよ!
母さんの言うことは本当だ。
僕が小さな頃、花沢さんに偶然出会ったという話し。
母さんは花沢さんを前に泣いてたから、僕はてっきりこの人が父さんなんだと勘違いをした。花沢さんが父さんだったらどんな父さんになったんだろう。こんなこと考えたら父さんに絞殺されるかもしれないね。
ある日。母さんは僕に言ったことがある。
あなたは愛に包まれて命を授かったのよ。愛の中で生まれて来たの。
その意味を理解するには時間がかかったけど、こうして両親の姿を見ていれば納得もできた。
友人達に囲まれても、恥ずかしげもなく堂々と手を握り合っている両親の姿。
30代半ばの夫婦ってこんなにも仲がいいものなんだろうか?
『 夜は自己鍛錬と忍耐のための時間だ。』
『 つくしが俺に冷たい。こいつ離れて行ったらもう二度と口をきかねぇっていうだろ?だから離れねぇようにベッドの中でも裸でくっついてたら、今度はいい加減離れろって言うんだぞ。おまえの母さんは言うことが支離滅裂だ!』
父さんはどんな時でも、いやになるほど物事をはっきり言うから母さんに怒られていた。
朝になってふたりの態度を見れば意味することは一目瞭然だったけど。玄関先で恥ずかしげもなくキスをする両親の姿も今では見慣れたもので、17年離れ離れになっていた時間を取り戻そうとしているのは理解出来た。
17年_
だが世の中には決して変わらないものがいくつかあると言うが、その中に含まれるのは僕の祖母だと言われていた。道明寺楓という人物は恐ろしいほど冷徹だと聞いていた。ニューヨークに住む祖母という人物に会ったのはまだ入院していた頃だった。
父さんも母さんもいない病室に突然現れ、枕元に置いてあったうさぎのぬいぐるみを見て目を細めて笑ったのを覚えている。
大財閥の跡取り息子に悪い虫がついたと母さんのことを認めなかったという祖母。
不思議なものでそんな人と話しをすることが苦ではなかった。
僕の中には祖母の血が受け継がれているのは確かなことなんだから。
「あなた。天国を覗いてきたのね?でも追い返されてしまったんでしょ?」
そのひと言で祖母がどんな人物かわかった。ユーモアがある。そう思った。
「司にそっくりだけど、あなたの中には司とつくしさんの両方が混じり合っているのね。」
孫の僕を見る目は17年前に母さんを見た目とは違うはずだ。
「あなたのことを過ちだとは思わないわ。あなたのお母さんと司が出会ったのは、あなたとあまり年が変わらない頃だったわね。早いものね。あの子のことを心配していたのがつい先日のことのように感じられるわ。」
それは父さんが刺され、病院に運ばれた時のことを言っているのだとわかった。
「あの頃は司もまだまだ子どもだった・・。あの子は小さい頃から一度決めたことはやり抜く子どもだったわ。それは大きくなっても変わらなくてね。それが悪い方に進んでいったのよ。あなたのお母さんに会うまではね。」
祖母から語られるのは僕が生まれる前の話しだ。
「あの頃は・・司には充分ではないと思っていたの。でもあのあと・・どんな女性があの子の前に現れても充分な女性はいなかったわ。」
母さんを充分ではないと思っていた。その言葉には嫌いという意味は含まれるのだろうか?
「あなたのお母さんは自分というものを持ってる人だわ。だからこうして・・あなたがここにいるのね。」
産まないという選択肢を取らなかったことを言いたいのだとわかった。
「あの邸で、あなたとつくしさんが幸せになれるといいいのだけど。」
そのとき気づいたのは、少なくとも今のこの人は父さんと母さんのことを認めているということだ。語る言葉に込められているのはあの頃の母さんへの祖母なりの詫びの気持が込められている。そう感じていた。
「あなたのお母さんを悪しざまに言ったことを・・ずっと後悔していたわ。」
そんな会話が交わされてから、色々なことががらりと変わったことだけは確かだ。
祖母と父さんと母さんは17年前のことなど無かったかのように打ち解けていた。
そうなる為には三者三様の思いを乗り越えたんだということだけはわかっていた。
航はコーヒーカップをテーブルに置くと立ち上がった。
「父さん、僕ちょっと西に行ってくる。」
「ああ。わかった。よろしく言ってくれ。」
「よろしくって何をよろしく言えばいいんだよ?」
「うちは広いだろ?同じ屋根の下にいても会えないこともあるからな。父さんも母さんも元気だって伝えてくれ。」
父親の育った邸の中を歩きながら、いつになったらこの場所に慣れるんだろうかと考えていた。そもそもここが家と言えるんだろうか?まるで美術館のような佇まいに慣れるまでは時間がかかりそうだ。
おまえの部屋の内装は好きにしろと言われたけど、今のままで充分だ。
それより母さんには、自分が幸せを感じられる部屋というものがあるんだろうか?
何しろ僕たち親子が暮らしていたアパートの部屋は、僕の部屋に全てが収まるほどだから、この邸は広すぎて疲れるほどだ。
廊下の至る所に置かれている花瓶や彫刻に気を使いながら歩かなくてはいけないなんて、やっぱりここは美術館か博物館としか思えなかった。
トントン
扉をノックするとノブを掴んでまわした。
航は祖母の部屋を訪れた。
「楓さん。」
「あら。航さんよく来てくれたわね。いらっしゃい。いいの?こっちに来ても?」
「うん。父さんと母さんは高校時代の仲間と話しがはずんでいるみたいだから。」
「司の幼なじみね?」
普段ニューヨークに住む祖母は時々こうして東京にやって来る。
祖母と孫の間の呼び名は楓さんと航さん。
はじめて楓さんと呼んだ時、祖母は少し困惑したけど若いボーイフレンドが出来たみたいだと言って喜んでくれた。
それにおばあちゃんだなんて言ったら失礼にあたるくらい楓さんは若く見える。
航は楓に近づくと紙を差し出した。
「僕の成績なんだけど、高校を卒業したらニューヨークの大学に行こうと思ってるんだ。この成績で行けると思う?」
航の頭の中には父親のことが浮かんでいた。
母さんのことを忘れて渡米したという父さん。
そう差し向けたのは他ならぬ祖母だと聞いているが、そんなことは気にしていなかった。
過ぎたことを言ったところで、過去を変えることは出来ないのだから気にしても仕方がない。
恐らく祖母の頭の中にもあの頃のことが浮かんだに違いないはずだ。
ふたりが17年も離れ離れになるきっかけを作ったのは自分だという思いがあるかもしれない。
だが、祖母という人は惰性で謝ったりせず、謝るべきことはきちんと謝る人だ。
あの当時父さんをニューヨークに連れて行ったことは、当時の事情としては至極あたり前のことだったのだろう。
だが黙っているところを見れば、僕の言葉は祖母のふいを突いたのだろう。
まさかあの当時の父さんと同じ年を迎えようとする孫が、ニューヨークの大学へ行きたいと言うとは思いもしなかったはずだ。
暫くおいて、返事があった。
「航さん。このことは司もつくしさんも知っているの?」
どこか言葉を選んでいるといった口調だ。
航は首を縦に振った。
「うん。知ってるよ。だからニューヨークに行くなら楓さんに相談しなさいって言われた。」
「それで目的はなに?遊び目的なら相談には乗れないわ。」
「僕は父さんと違って道理のわかる人間だから。」
「航さんの言う道理ってなにかしら?」
「僕、父さんの跡を継ぎたいんだ。その為には父さんと同じようにニューヨークで大学に通いながら仕事を学びたい。」
楓にしてみればまさか孫が自らの意志で父親の跡を継ぐと言い出すとは思いもしなかったはずだ。だが嬉しい驚きだった。つい最近までその存在を知らなかった孫だったが、病院で会った時から心を奪われた。自分の息子の若い頃にそっくりな孫に。
そんな孫が会社を継ぐと言っている。
「厳しいわよ?学業との両立は。それにわかってると思うけど、経営者一族の出身だからと言って甘やかされると思ったら大きな間違いよ。」
歯切れのよい口調が戻った。
楓はどうして孫が父親の跡を継ぐ気になったのか知りたかった。
「航さん。どうして道明寺を継ごうと思ったのか聞いてもいいかしら?」
「どうしてかな。父さんと一緒に暮らすようになってからかな。父さんの仕事に対しての姿勢だとか、考え方とか見ていて思ったんだ。この人と一緒に仕事をしてみたいってね。それに徐々に固まって来たって言うのかな。男としての立場が。楓さん?僕は母ひとりで育ったから小さい頃からわかってたんだ。いつまでも子どもでいられるわけじゃないってね。」
航は片方の口角を上げ、父親によく似た笑みを浮かべた。
「それに18歳って言えば人生を変えるには丁度いい年だと思う。道明寺航としてニューヨークで新しいスタートを切りたいんだ。」
牧野航としての生き方を否定するものではなかったが、道明寺という名前は大きすぎて今の自分が名乗るには不十分な気がしていた。道明寺を名乗る以上はこの名前に負けないだけの実力を身に付けたい。そう考えていた。
「いいわ。賛成してあげる。わかっているでしょうけどアメリカは実力主義の国よ。少しでも気を抜けば他の人間に追い落とされるわよ。」
航の前にいるのは楓さんではなく鉄と呼ばれていた手強い女だ。そんな女性に賛成してもらえたことで胸のつかえがおりた感じがした。
「まあ、あなたの考えていることはだいたいわかってるわ。」
楓は口調をやわらげた。
「僕がニューヨークに行けば母さんは父さんとふたりの時間も増えるよね?それに母さんには早く楽をさせてあげたいって思っていたしね。」
そう言ってほほ笑む航の瞳は未来を見据えていた。
「そう?でもつくしさんが楽かどうかは、わからないわよ?もしかしたら弟か妹が出来るかもしれないわね?」
応える祖母の瞳も希望に溢れていた。
航はこれから先、弟か妹が出来ることが嬉しかった。
病室で祖母の言った言葉を思い出していた。
『 あの邸で、あなたとつくしさんが幸せになれるといいいのだけど。』
幸せは母さんが感じてくれたらそれでいい。
母さんが幸せなら僕も幸せだから。
一番大切なのは、父さんと母さんがふたりで幸せだと感じてくれること。
それが僕の願いでもあり、幸せだから。

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「そんなことおまえらにいちいち説明する必要があんのか?」
「いや。別にそんなもん説明されても困るけどな。ただ・・・・」
「ただなんだよ?」
「おまえのかーちゃんはどうなんだよ?いきなり孫が現れたんだ。腰抜かしたんじゃねぇの?」
「ああ・・・そのことなら心配いらねぇ。ババァ・・いやお袋は航のことを気にいってる。 今じゃ俺が高校生だった頃よりも出来のいい孫のいいなりだな。あれは。」
「おまえのかーちゃんがか?」
「まじか?」
「まじだ。」
道明寺航は友人達と話しをする父親を見つめていた。
友人とは美作商事の専務と茶道西門流の次期家元だ。
父親の友人達からいつも言われるのは司の若い頃にそっくりだ。
まるで合わせ鏡を見ているようだ。
航はすべての容姿を司から受け継いでいるぞ。
同じように癖のある髪。同じくらいの身長に骨格はどう見ても司だよな。
だが決まって最後に言われるのは、性格まで受け継がなくて本当によかったよな。
そのひと言で締めくくられていた。
父さんの性格。
記憶を失っていた頃と今とでは、雲泥の差だと言われている。
新聞紙面で知っていた父さんは、ずば抜けた経営能力を持つ男だと言われていた。
経済界の大物で、いつも勝者でいる男。仕事に対しての評価は高く、全てにおいて自制心を失うことはない。鉄のような男。そんな形容詞がついていた。
だけど今となってはその形容詞も母さんの前で使われることはない。
鉄どころか溶かしたマシュマロみたいな時がある。男の僕でも思うけど、とてもじゃないけどあんな顔、家族以外に見せるものじゃない。
あれじゃあ会社経営者として締まりがなさすぎる。
息子の僕が言うんだからわかってもらえると思う。
家の中にいるときは母さんのことをつくしと呼び、傍に張り付いて離れない。
たまにチビと呼ぶときもあるけど、そんなときは決まって母さんに無視される。
確かにうちの家族のなかじゃ母さんは小さい。僕も父さんも180センチ以上あるんだから僕から見てもチビだと思う。そんな母さんに無視された父さんは慌てて母さんの後を追いかけて行くと悪かった、許してくれを連発している。
父さんのプライドの高さは有名だけどその反面、母さんに対する恐怖はプライドの高さ以上のレベルだと思う。母さんに口をきいてもらえなくなったら死んでやる、そんなことを平気で言ってのける人だとは思わなかった。そんな父さんと暮らすようになって、僕は人をありのままに受け入れることを学んだような気がする。これは僕が今まで知らなかった父さんの一面なんだと思うことにした。
どんなに英雄視される父さんでも間違いも犯す普通の人間だとわかって、どこかホッとしたような気がしていた。
『 いいか航。いいことと悪いことは表裏一体だ。悪いことがあるからいいことが際立つんだ。俺は17年悪いことしかなかった。だからこれから先17年は父さんにはいいことしか起きないからな。』
そんなことを真面目な顔して僕に言う父さんは、本当にあの道明寺司なんだろうかと疑いたくなった。
育ったのは小さなアパートで、物心ついた頃、父さんはいなかった。
それがあたり前ではないと知ったのはいつの頃だっただろう。
だがそのことで、泣いたり、わめいたりしたことはなかった。決して母さんを困らせるようなことはしなかったはずだ。
かつて幼い頃、同じ布団の中で母さんと寝たことがあった。
あれは_
いつの頃の話しだろう。
『 過ぎたことを悔やんでもしかたがないでしょ? 』
そう言って僕を励ましてくれたことがあった。
記憶の中にあるのはいつも前向きで明るい母さんで、決して僕の前では弱さを見せることはなかったはずだ。
そんな母さんだから新しい生活にもすぐに馴染んだようだ。
世田谷の道明寺邸に引っ越して来たのは3ヶ月前。
新たな視点で物事を見るということが必要となったが、僕はその事に抵抗はなかった。
『 物事の明るい面だけを見なさい 』
そう言って育てられて来たからだろうか。初めの頃は戸惑いもしたが、自分がどう言った立場に置かれた何者であるかということを理解するのは簡単だった。
父さんと母さんは高校時代に大恋愛をしたが、結ばれることはなかった。
運命の恋人。
仲間の間ではそう言われていたが、ふたりの運命が再び交わるまで随分と長い年月が経ってしまっていた。
両親から包み隠さず聞かされた話しは、正直言ってまるでドラマのようで、それこそ波乱に満ちた人生だった。
17年間ひとりぼっちだった母さん。
『航。ふたりで生きていこうね。』
そう言っていた母さんには、夢の中の王子様のような友人がいた。その人は母さんに結婚を申し込むことだって出来たはずだが恋愛感情はない。そう言ってほほ笑んでいたのを覚えている。
「それで、なんで牧野は類だけに航君のことを話してたんだ?」
「ち、ちがうのよ。たまたま類に見つかっただけで自分から話したわけじゃないの。」
「へぇー。さすが類だよな。類のアンテナって昔っから牧野の方を向いてたよな。」
「だよな。司が気づかねぇような、ちっちぇえことまで類は気づいてたよな?」
「おい。つくし。なんだよそのちっちぇえことってのは?」
「し、知らないわよ・・そんなこと・・」
ガチャン!
父さん!コーヒーカップが割れるから止めてくれよ!
母さんの言うことは本当だ。
僕が小さな頃、花沢さんに偶然出会ったという話し。
母さんは花沢さんを前に泣いてたから、僕はてっきりこの人が父さんなんだと勘違いをした。花沢さんが父さんだったらどんな父さんになったんだろう。こんなこと考えたら父さんに絞殺されるかもしれないね。
ある日。母さんは僕に言ったことがある。
あなたは愛に包まれて命を授かったのよ。愛の中で生まれて来たの。
その意味を理解するには時間がかかったけど、こうして両親の姿を見ていれば納得もできた。
友人達に囲まれても、恥ずかしげもなく堂々と手を握り合っている両親の姿。
30代半ばの夫婦ってこんなにも仲がいいものなんだろうか?
『 夜は自己鍛錬と忍耐のための時間だ。』
『 つくしが俺に冷たい。こいつ離れて行ったらもう二度と口をきかねぇっていうだろ?だから離れねぇようにベッドの中でも裸でくっついてたら、今度はいい加減離れろって言うんだぞ。おまえの母さんは言うことが支離滅裂だ!』
父さんはどんな時でも、いやになるほど物事をはっきり言うから母さんに怒られていた。
朝になってふたりの態度を見れば意味することは一目瞭然だったけど。玄関先で恥ずかしげもなくキスをする両親の姿も今では見慣れたもので、17年離れ離れになっていた時間を取り戻そうとしているのは理解出来た。
17年_
だが世の中には決して変わらないものがいくつかあると言うが、その中に含まれるのは僕の祖母だと言われていた。道明寺楓という人物は恐ろしいほど冷徹だと聞いていた。ニューヨークに住む祖母という人物に会ったのはまだ入院していた頃だった。
父さんも母さんもいない病室に突然現れ、枕元に置いてあったうさぎのぬいぐるみを見て目を細めて笑ったのを覚えている。
大財閥の跡取り息子に悪い虫がついたと母さんのことを認めなかったという祖母。
不思議なものでそんな人と話しをすることが苦ではなかった。
僕の中には祖母の血が受け継がれているのは確かなことなんだから。
「あなた。天国を覗いてきたのね?でも追い返されてしまったんでしょ?」
そのひと言で祖母がどんな人物かわかった。ユーモアがある。そう思った。
「司にそっくりだけど、あなたの中には司とつくしさんの両方が混じり合っているのね。」
孫の僕を見る目は17年前に母さんを見た目とは違うはずだ。
「あなたのことを過ちだとは思わないわ。あなたのお母さんと司が出会ったのは、あなたとあまり年が変わらない頃だったわね。早いものね。あの子のことを心配していたのがつい先日のことのように感じられるわ。」
それは父さんが刺され、病院に運ばれた時のことを言っているのだとわかった。
「あの頃は司もまだまだ子どもだった・・。あの子は小さい頃から一度決めたことはやり抜く子どもだったわ。それは大きくなっても変わらなくてね。それが悪い方に進んでいったのよ。あなたのお母さんに会うまではね。」
祖母から語られるのは僕が生まれる前の話しだ。
「あの頃は・・司には充分ではないと思っていたの。でもあのあと・・どんな女性があの子の前に現れても充分な女性はいなかったわ。」
母さんを充分ではないと思っていた。その言葉には嫌いという意味は含まれるのだろうか?
「あなたのお母さんは自分というものを持ってる人だわ。だからこうして・・あなたがここにいるのね。」
産まないという選択肢を取らなかったことを言いたいのだとわかった。
「あの邸で、あなたとつくしさんが幸せになれるといいいのだけど。」
そのとき気づいたのは、少なくとも今のこの人は父さんと母さんのことを認めているということだ。語る言葉に込められているのはあの頃の母さんへの祖母なりの詫びの気持が込められている。そう感じていた。
「あなたのお母さんを悪しざまに言ったことを・・ずっと後悔していたわ。」
そんな会話が交わされてから、色々なことががらりと変わったことだけは確かだ。
祖母と父さんと母さんは17年前のことなど無かったかのように打ち解けていた。
そうなる為には三者三様の思いを乗り越えたんだということだけはわかっていた。
航はコーヒーカップをテーブルに置くと立ち上がった。
「父さん、僕ちょっと西に行ってくる。」
「ああ。わかった。よろしく言ってくれ。」
「よろしくって何をよろしく言えばいいんだよ?」
「うちは広いだろ?同じ屋根の下にいても会えないこともあるからな。父さんも母さんも元気だって伝えてくれ。」
父親の育った邸の中を歩きながら、いつになったらこの場所に慣れるんだろうかと考えていた。そもそもここが家と言えるんだろうか?まるで美術館のような佇まいに慣れるまでは時間がかかりそうだ。
おまえの部屋の内装は好きにしろと言われたけど、今のままで充分だ。
それより母さんには、自分が幸せを感じられる部屋というものがあるんだろうか?
何しろ僕たち親子が暮らしていたアパートの部屋は、僕の部屋に全てが収まるほどだから、この邸は広すぎて疲れるほどだ。
廊下の至る所に置かれている花瓶や彫刻に気を使いながら歩かなくてはいけないなんて、やっぱりここは美術館か博物館としか思えなかった。
トントン
扉をノックするとノブを掴んでまわした。
航は祖母の部屋を訪れた。
「楓さん。」
「あら。航さんよく来てくれたわね。いらっしゃい。いいの?こっちに来ても?」
「うん。父さんと母さんは高校時代の仲間と話しがはずんでいるみたいだから。」
「司の幼なじみね?」
普段ニューヨークに住む祖母は時々こうして東京にやって来る。
祖母と孫の間の呼び名は楓さんと航さん。
はじめて楓さんと呼んだ時、祖母は少し困惑したけど若いボーイフレンドが出来たみたいだと言って喜んでくれた。
それにおばあちゃんだなんて言ったら失礼にあたるくらい楓さんは若く見える。
航は楓に近づくと紙を差し出した。
「僕の成績なんだけど、高校を卒業したらニューヨークの大学に行こうと思ってるんだ。この成績で行けると思う?」
航の頭の中には父親のことが浮かんでいた。
母さんのことを忘れて渡米したという父さん。
そう差し向けたのは他ならぬ祖母だと聞いているが、そんなことは気にしていなかった。
過ぎたことを言ったところで、過去を変えることは出来ないのだから気にしても仕方がない。
恐らく祖母の頭の中にもあの頃のことが浮かんだに違いないはずだ。
ふたりが17年も離れ離れになるきっかけを作ったのは自分だという思いがあるかもしれない。
だが、祖母という人は惰性で謝ったりせず、謝るべきことはきちんと謝る人だ。
あの当時父さんをニューヨークに連れて行ったことは、当時の事情としては至極あたり前のことだったのだろう。
だが黙っているところを見れば、僕の言葉は祖母のふいを突いたのだろう。
まさかあの当時の父さんと同じ年を迎えようとする孫が、ニューヨークの大学へ行きたいと言うとは思いもしなかったはずだ。
暫くおいて、返事があった。
「航さん。このことは司もつくしさんも知っているの?」
どこか言葉を選んでいるといった口調だ。
航は首を縦に振った。
「うん。知ってるよ。だからニューヨークに行くなら楓さんに相談しなさいって言われた。」
「それで目的はなに?遊び目的なら相談には乗れないわ。」
「僕は父さんと違って道理のわかる人間だから。」
「航さんの言う道理ってなにかしら?」
「僕、父さんの跡を継ぎたいんだ。その為には父さんと同じようにニューヨークで大学に通いながら仕事を学びたい。」
楓にしてみればまさか孫が自らの意志で父親の跡を継ぐと言い出すとは思いもしなかったはずだ。だが嬉しい驚きだった。つい最近までその存在を知らなかった孫だったが、病院で会った時から心を奪われた。自分の息子の若い頃にそっくりな孫に。
そんな孫が会社を継ぐと言っている。
「厳しいわよ?学業との両立は。それにわかってると思うけど、経営者一族の出身だからと言って甘やかされると思ったら大きな間違いよ。」
歯切れのよい口調が戻った。
楓はどうして孫が父親の跡を継ぐ気になったのか知りたかった。
「航さん。どうして道明寺を継ごうと思ったのか聞いてもいいかしら?」
「どうしてかな。父さんと一緒に暮らすようになってからかな。父さんの仕事に対しての姿勢だとか、考え方とか見ていて思ったんだ。この人と一緒に仕事をしてみたいってね。それに徐々に固まって来たって言うのかな。男としての立場が。楓さん?僕は母ひとりで育ったから小さい頃からわかってたんだ。いつまでも子どもでいられるわけじゃないってね。」
航は片方の口角を上げ、父親によく似た笑みを浮かべた。
「それに18歳って言えば人生を変えるには丁度いい年だと思う。道明寺航としてニューヨークで新しいスタートを切りたいんだ。」
牧野航としての生き方を否定するものではなかったが、道明寺という名前は大きすぎて今の自分が名乗るには不十分な気がしていた。道明寺を名乗る以上はこの名前に負けないだけの実力を身に付けたい。そう考えていた。
「いいわ。賛成してあげる。わかっているでしょうけどアメリカは実力主義の国よ。少しでも気を抜けば他の人間に追い落とされるわよ。」
航の前にいるのは楓さんではなく鉄と呼ばれていた手強い女だ。そんな女性に賛成してもらえたことで胸のつかえがおりた感じがした。
「まあ、あなたの考えていることはだいたいわかってるわ。」
楓は口調をやわらげた。
「僕がニューヨークに行けば母さんは父さんとふたりの時間も増えるよね?それに母さんには早く楽をさせてあげたいって思っていたしね。」
そう言ってほほ笑む航の瞳は未来を見据えていた。
「そう?でもつくしさんが楽かどうかは、わからないわよ?もしかしたら弟か妹が出来るかもしれないわね?」
応える祖母の瞳も希望に溢れていた。
航はこれから先、弟か妹が出来ることが嬉しかった。
病室で祖母の言った言葉を思い出していた。
『 あの邸で、あなたとつくしさんが幸せになれるといいいのだけど。』
幸せは母さんが感じてくれたらそれでいい。
母さんが幸せなら僕も幸せだから。
一番大切なのは、父さんと母さんがふたりで幸せだと感じてくれること。
それが僕の願いでもあり、幸せだから。

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じ**こ様
続編は航君を主人公に書いてみましたがお楽しみ頂けてよかったです^^
さらに続編ですか?司とつくしのラブ関係や航ニューヨーク編、つくし二人目編?
沢山お話が出来そうですね(笑) 考えたら尽きない。まさにその通りですね?^^
困りました(笑)
コメント有難うございました^^
続編は航君を主人公に書いてみましたがお楽しみ頂けてよかったです^^
さらに続編ですか?司とつくしのラブ関係や航ニューヨーク編、つくし二人目編?
沢山お話が出来そうですね(笑) 考えたら尽きない。まさにその通りですね?^^
困りました(笑)
コメント有難うございました^^
アカシア
2016.09.24 00:35 | 編集

子持**マ様
そうですねぇ。航は実の母であるつくしに恋をしているといいますか、守ってやらなければ。と言う気持ちが幼い頃からあったと思います。^^
少年になった航は母を父に引き渡すことが出来てホッとしていることでしょうね。
心の中では沢山の思いを抱えていると思いますが、恐らく言葉にすることはないでしょう。
拍手コメント有難うございました^^
そうですねぇ。航は実の母であるつくしに恋をしているといいますか、守ってやらなければ。と言う気持ちが幼い頃からあったと思います。^^
少年になった航は母を父に引き渡すことが出来てホッとしていることでしょうね。
心の中では沢山の思いを抱えていると思いますが、恐らく言葉にすることはないでしょう。
拍手コメント有難うございました^^
アカシア
2016.09.24 00:38 | 編集

椿お**ん☆様
番外編。書きました(笑)本当に出来た息子さんです。こんな息子、いいですよねぇ(笑)
頭もいいし司よりモテるでしょうね。えっ?司から護身術を学ぶ?!
はい。つくしが怒ると思います^^口をきいてもらえなくなるので、それはないかと思います。「恋人までの~」の方はじわじわと、少しずつ惹かれていくつくしちゃんです。
グルグル思考のつくしちゃん。やっと自分の気持に気づいたようです。原作でもなかなかどうして鈍感でしたのでいい大人になってもその感性は変わっていないようです。
コメント有難うございました^^
番外編。書きました(笑)本当に出来た息子さんです。こんな息子、いいですよねぇ(笑)
頭もいいし司よりモテるでしょうね。えっ?司から護身術を学ぶ?!
はい。つくしが怒ると思います^^口をきいてもらえなくなるので、それはないかと思います。「恋人までの~」の方はじわじわと、少しずつ惹かれていくつくしちゃんです。
グルグル思考のつくしちゃん。やっと自分の気持に気づいたようです。原作でもなかなかどうして鈍感でしたのでいい大人になってもその感性は変わっていないようです。
コメント有難うございました^^
アカシア
2016.09.24 00:39 | 編集

ゆ**丸様
番外編は航君主役のお話でした^^
他のメンバーのお話・・F3や椿さんT3にお屋敷の人々目線!
NYでの楓さんと航君のデート!!孫とデート出来るおばあちゃんっていいですよね。
年を取った楓さんは自分の息子によく似た航君を通して何を思うんでしょうねぇ。
あの頃、どうして・・と後悔することもあるのでしょうか(笑)
子育てを間違ったわ(笑)と。
記憶のない司は一度結婚していましたが、ビジネスということで相手を女性として見ていなかった。そんな気がします。
コメント有難うございました^^
番外編は航君主役のお話でした^^
他のメンバーのお話・・F3や椿さんT3にお屋敷の人々目線!
NYでの楓さんと航君のデート!!孫とデート出来るおばあちゃんっていいですよね。
年を取った楓さんは自分の息子によく似た航君を通して何を思うんでしょうねぇ。
あの頃、どうして・・と後悔することもあるのでしょうか(笑)
子育てを間違ったわ(笑)と。
記憶のない司は一度結婚していましたが、ビジネスということで相手を女性として見ていなかった。そんな気がします。
コメント有難うございました^^
アカシア
2016.09.24 00:42 | 編集

ま**ん様
その後。家族ほのぼのでしたね(笑)
航君から見た司は、今まで新聞などで知っていた司とは随分と違う人物になっていたようで、「父さんって母さんがいないとダメなんだ・・」と呟いたことでしょう(笑)
楓さんとの関係は何故か気が合うんでしょうね。そうですねぇ(笑)航君に弟か妹が出来るといいですね^^
傍を離れたがらない司のことですから、出来る・・と言いますか、作る気満々かもしれません。恐らくつくしに似た女の子が欲しい・・そんな気がします。コメント有難うございました^^
その後。家族ほのぼのでしたね(笑)
航君から見た司は、今まで新聞などで知っていた司とは随分と違う人物になっていたようで、「父さんって母さんがいないとダメなんだ・・」と呟いたことでしょう(笑)
楓さんとの関係は何故か気が合うんでしょうね。そうですねぇ(笑)航君に弟か妹が出来るといいですね^^
傍を離れたがらない司のことですから、出来る・・と言いますか、作る気満々かもしれません。恐らくつくしに似た女の子が欲しい・・そんな気がします。コメント有難うございました^^
アカシア
2016.09.24 00:45 | 編集

S**m様
番外編をお待ち頂きありがとうございました^^
今回は涙なく笑顔でお読み頂けたようで何よりです。
ば、番外編2ですか?(笑)とりあえず、笑って誤魔化します。
コメント有難うございました^^
番外編をお待ち頂きありがとうございました^^
今回は涙なく笑顔でお読み頂けたようで何よりです。
ば、番外編2ですか?(笑)とりあえず、笑って誤魔化します。
コメント有難うございました^^
アカシア
2016.09.24 00:48 | 編集

ち*こ様
こちらのお話を気に入って頂けたとこのと。どうもありがとうございます。
番外編の続きをご希望・・(笑)
拍手コメント有難うございました^^
こちらのお話を気に入って頂けたとこのと。どうもありがとうございます。
番外編の続きをご希望・・(笑)
拍手コメント有難うございました^^
アカシア
2016.09.24 06:01 | 編集

り*様
楓さんと航君の仲は祖母と孫というより・・なんでしょうね、ふたりのこの空気感。
楓さん、航さんと呼び合うふたり。どこか似ているようで似ていないところがある。
司の外見につくしの内面。楓さんにしても色々と思うこともあるでしょう(笑)
再びの番外編ご希望・・(笑)素敵な航君を想像してみて下さいませ(*^_^*)
コメント有難うございました^^
楓さんと航君の仲は祖母と孫というより・・なんでしょうね、ふたりのこの空気感。
楓さん、航さんと呼び合うふたり。どこか似ているようで似ていないところがある。
司の外見につくしの内面。楓さんにしても色々と思うこともあるでしょう(笑)
再びの番外編ご希望・・(笑)素敵な航君を想像してみて下さいませ(*^_^*)
コメント有難うございました^^
アカシア
2016.09.24 06:04 | 編集

チ**ム様
朝晩には少し肌寒さも感じられるようになりましたね。そんな時は心温まるお話。
こちらのお話でそう感じて頂けて嬉しいです。航君は楓さんと気が合うようです。
え?楓さんの片腕になって最後は看取る?(笑)まあ孫ですからね。どんどん想像して下さい。
航君の世界はニューヨークから世界へと広がっています。
将来の道明寺財閥の背負って立つ孫ですから、楓さんも目を細めて喜んでいることでしょう。花男脳が活発!いいですね。こちらこそ楽しみにしております^^
コメント有難うございました^^
朝晩には少し肌寒さも感じられるようになりましたね。そんな時は心温まるお話。
こちらのお話でそう感じて頂けて嬉しいです。航君は楓さんと気が合うようです。
え?楓さんの片腕になって最後は看取る?(笑)まあ孫ですからね。どんどん想像して下さい。
航君の世界はニューヨークから世界へと広がっています。
将来の道明寺財閥の背負って立つ孫ですから、楓さんも目を細めて喜んでいることでしょう。花男脳が活発!いいですね。こちらこそ楽しみにしております^^
コメント有難うございました^^
アカシア
2016.09.24 06:27 | 編集

こ*様
『記憶喪失シリーズ』(笑)いつの間にか何作か書いてしまいました。命名ありがとうございます!
今回はその後のリクエストが多く、はじめて番外編を書きましたがラブモードに浸っていただけて嬉しいです。
金持ちの御曹司の妄想坊っちゃんを気に入って下さっているとのこと。
どうもありがとうございます^^若干おバカですがかわいい坊っちゃんです(笑)
また楽しんで頂ける坊っちゃんを・・と思っています。
コメント有難うございました^^
『記憶喪失シリーズ』(笑)いつの間にか何作か書いてしまいました。命名ありがとうございます!
今回はその後のリクエストが多く、はじめて番外編を書きましたがラブモードに浸っていただけて嬉しいです。
金持ちの御曹司の妄想坊っちゃんを気に入って下さっているとのこと。
どうもありがとうございます^^若干おバカですがかわいい坊っちゃんです(笑)
また楽しんで頂ける坊っちゃんを・・と思っています。
コメント有難うございました^^
アカシア
2016.09.24 06:30 | 編集

司**LOVE様
番外編。リクエストの多さに驚きつつ書きましたがお楽しみ頂けたでしょうか?^^
記憶を取り戻した司のつくしへの溺愛ぶりは高校生の頃以上でしょう。何しろ色々知っている大人の男ですから、歯止めが効かないかもしれません。(ラブライフ)
仰るとおり、航君はあきらめて受け入れるしかないようです。本当に性格が司に似なくてよかったですね(笑)母さんの幸せが僕の幸せ。母さんが父さんといることで幸せを感じられるなら・・。つくしちゃんの教育が良かったとしか言えません。
えっ?番外編2ですか?心に留めておきます(笑)
コメント有難うございました^^
番外編。リクエストの多さに驚きつつ書きましたがお楽しみ頂けたでしょうか?^^
記憶を取り戻した司のつくしへの溺愛ぶりは高校生の頃以上でしょう。何しろ色々知っている大人の男ですから、歯止めが効かないかもしれません。(ラブライフ)
仰るとおり、航君はあきらめて受け入れるしかないようです。本当に性格が司に似なくてよかったですね(笑)母さんの幸せが僕の幸せ。母さんが父さんといることで幸せを感じられるなら・・。つくしちゃんの教育が良かったとしか言えません。
えっ?番外編2ですか?心に留めておきます(笑)
コメント有難うございました^^
アカシア
2016.09.24 06:33 | 編集

ぴ*様
番外編書きました^^
3人はこれからもずっと幸せです。間違いないと思います。
素敵な家族の様子が目に浮かぶといいのですが・・
司、つくしはドタバタしているかもしれませんね(笑)
拍手コメント有難うございました^^
番外編書きました^^
3人はこれからもずっと幸せです。間違いないと思います。
素敵な家族の様子が目に浮かぶといいのですが・・
司、つくしはドタバタしているかもしれませんね(笑)
拍手コメント有難うございました^^
アカシア
2016.09.24 06:42 | 編集

マ**チ様
おおっ!レアな時間ですね!同盟解散?(笑)
航君は良い子に育って楓さんとは気が合うようです。どうしてでしょうね?
司にそっくりの孫を溺愛する楓さん。孫はかわいいんですよ(笑)
つくしちゃんに隠れて小遣いを渡す楓(≧▽≦)
「航さん。これ少ないけど・・」
と航の懐に100万ドルの小切手をねじ込む楓。
「え?楓さん。困るよこんなことされたら」
「いいのよ。そのかわりつくしさんには内緒よ」
切なく辛かった時も乗り越えひとつの家族になった3人。そんな3人に乾杯をありがとうございます!司が頑張り過ぎて弟か妹も増える。そしてつくしちゃんの叫び(≧▽≦)目に浮かびますねぇ(笑)
コメント有難うございました^^
おおっ!レアな時間ですね!同盟解散?(笑)
航君は良い子に育って楓さんとは気が合うようです。どうしてでしょうね?
司にそっくりの孫を溺愛する楓さん。孫はかわいいんですよ(笑)
つくしちゃんに隠れて小遣いを渡す楓(≧▽≦)
「航さん。これ少ないけど・・」
と航の懐に100万ドルの小切手をねじ込む楓。
「え?楓さん。困るよこんなことされたら」
「いいのよ。そのかわりつくしさんには内緒よ」
切なく辛かった時も乗り越えひとつの家族になった3人。そんな3人に乾杯をありがとうございます!司が頑張り過ぎて弟か妹も増える。そしてつくしちゃんの叫び(≧▽≦)目に浮かびますねぇ(笑)
コメント有難うございました^^
アカシア
2016.09.24 06:44 | 編集

み*み様
17年の空白は記憶の彼方です。
試練を乗り越えて三人が出会えて良かっですね。これから先17年は幸せしか訪れないと断言する司。そうであって欲しいと願っています^^
えっ?続きですか?(笑)
拍手コメント有難うございました^^
17年の空白は記憶の彼方です。
試練を乗り越えて三人が出会えて良かっですね。これから先17年は幸せしか訪れないと断言する司。そうであって欲しいと願っています^^
えっ?続きですか?(笑)
拍手コメント有難うございました^^
アカシア
2016.09.24 06:46 | 編集

サ*ラ様
「仕事が出来る男は何でも早ぇんだよ!」
確かに金持ちの御曹司の坊っちゃんが言いそうですね(笑)
航君は出来た息子さんですねぇ。働き者のつくしちゃんが一生懸命に育てたひとり息子です。
親の背中を見て育った一粒種。そんな彼に弟か妹も早々に出来ることでしょう^^
あっちのお話で、そんなお話が読みたいんですか?(≧▽≦)
捻ってなんとかなれば・・(笑)
コメント有難うございました^^
「仕事が出来る男は何でも早ぇんだよ!」
確かに金持ちの御曹司の坊っちゃんが言いそうですね(笑)
航君は出来た息子さんですねぇ。働き者のつくしちゃんが一生懸命に育てたひとり息子です。
親の背中を見て育った一粒種。そんな彼に弟か妹も早々に出来ることでしょう^^
あっちのお話で、そんなお話が読みたいんですか?(≧▽≦)
捻ってなんとかなれば・・(笑)
コメント有難うございました^^
アカシア
2016.09.24 06:49 | 編集

チビ**ママ様
番外編で心が温まって頂けたようで嬉しいです^^
航君は両親のいいとこどりの息子さんですね。司の外見につくしの性格。
そして楓さんと気が合うんです。何故っ?大人の航君、バカップルになりそうな両親に呆れています。幼い頃、自分ひとりで色々と悩んだと思いますが物事の明るい面だけを見なさいと教育を受けた航君。いい子に育ってよかったとひと安心です(笑)
コメント有難うございました^^
番外編で心が温まって頂けたようで嬉しいです^^
航君は両親のいいとこどりの息子さんですね。司の外見につくしの性格。
そして楓さんと気が合うんです。何故っ?大人の航君、バカップルになりそうな両親に呆れています。幼い頃、自分ひとりで色々と悩んだと思いますが物事の明るい面だけを見なさいと教育を受けた航君。いい子に育ってよかったとひと安心です(笑)
コメント有難うございました^^
アカシア
2016.09.24 09:20 | 編集

み**ゃん様
続きをご希望・・・。
NYで頑張る航。
弟妹ができた航。
司とつくしのラブラブ・・
子育てをする司・・・
色々ありますね(*^_^*)心に留めておきます。
コメント有難うございました^^
続きをご希望・・・。
NYで頑張る航。
弟妹ができた航。
司とつくしのラブラブ・・
子育てをする司・・・
色々ありますね(*^_^*)心に留めておきます。
コメント有難うございました^^
アカシア
2016.09.24 09:42 | 編集

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く*ちゃん様
後日談のお話も楽しんで頂けて嬉しいです。こ、こちらの続編ですか?
そうですねぇ・・また機会があれば考えてみたいと思います(笑)
航君どうしてるんでしょうね・・司とつくしは・・など考えると楽しいですね?
困りました(笑)ですが心に留めておきますね。
コメント有難うございました^^
後日談のお話も楽しんで頂けて嬉しいです。こ、こちらの続編ですか?
そうですねぇ・・また機会があれば考えてみたいと思います(笑)
航君どうしてるんでしょうね・・司とつくしは・・など考えると楽しいですね?
困りました(笑)ですが心に留めておきますね。
コメント有難うございました^^
アカシア
2016.09.26 22:07 | 編集

ken**ama様
いつもお読み頂き有難うございます^^
大したお話は置いておりません。お目汚しとなりますが、楽しんで頂けると幸いです。
拍手コメント有難うございました^^
いつもお読み頂き有難うございます^^
大したお話は置いておりません。お目汚しとなりますが、楽しんで頂けると幸いです。
拍手コメント有難うございました^^
アカシア
2016.09.29 01:12 | 編集
