司が17年前に失っていた記憶を取り戻した日から3日。
彼は病院にいた。
あの日から彼の時間の全ては息子のためにあった。
皺が寄ってしまった高級なスーツは彼がどれだけこの場所で過ごしてきたかを物語っていた。
類から粗方話しは聞かされた。
俺が渡米した頃、牧野が子どもを産んだということを。類もその事実を知らずにいたが街で偶然出会ったことで知る事になった。
学園を去り、仲間の元からも去らざるを得なかったのは、子どもを産むことがどれだけ周りに迷惑をかけるかということをわかっていたからだろう。いかにも牧野が考えそうなことだ。他人に迷惑をかけることが嫌いな女は昔から自立心だけは旺盛だった。
産まないという選択肢はなかったのか・・
司は頭を過る想いを振り払った。
もし類が牧野に出会わなければ今ここでこんなふうに過ごすことはなかっただろう。
高校を中退した牧野にどこにいたのかと類が聞いたとき、両親の田舎に身を寄せていたといい、そして出産もその街で行ったそうだ。
妊娠したことをどうして誰にも言わなかったのか?類がそう聞いたとき、牧野はこう言ったそうだ。
『 ものごとは必ず理由があって起こるものなの。道明寺があたしを忘れたのは、どこかであたしのことなんか忘れたいと思ったからなんだと思うの。あたしのことなんて必要ない。そんな風に思ったから、あたしのことだけ忘れたんだと思う。だからもういいのよ。
それにもう道明寺には新しい・・・恋人がいるんだからいいのよ、もう。でもあたしには新しい命をくれた。だからこの子と生きて行く。』
子どもとふたりで生きていく。
そう決めたとき、牧野はどんな思いでいたのか。
仲間とのつき合いもなくなり、やがて膨らんでいく腹を見つめながらどんな思いでいたのか。あれから長い年月が過ぎ、あの頃とは比べものにならないほど大人になった少女は今、目の前に横たわる息子をどんな思いで見つめているのか。
司はかける言葉が見つからずにいた。
過去に戻ってなにもかもやり直せるならやり直したい。
過ぎたことを悔やむなと言われても悔やまないわけにはいかない。
ふたりの再会は_考えうる最悪の状態での再会だ。自分たちの子どもがまさに死に直面している。そのことによって記憶が甦った。
神は俺の記憶を戻した代わりに息子を連れ去っていこうというのか?
その答えを見つけることは出来ないだろうが、どんな事をしても息子を死なせるわけにはいかない。俺の人生で一番幸せだった瞬間に命を授かった子どもだ。絶対に死なせるわけにはいかない。そのためにはどうすればいいのか。どんな形でもいい。司は見つけることの出来ない答えが欲しかった。
医者が入って来たので、司は顔を上げた。
「昏睡状態というのはいつまで続くんだ?」
「それはわかりません。良い状態か悪い状態かと言われれば、あまりいい状態ではないと言った方がいいかもしれません」
ベッドの側に立った医者はひと呼吸おくと話しを継いだ。
「いいですか?こう言った場合家族や彼の大切な人が傍にいて声をかけてあげることが大切なんです。昏睡状態というのは医学でもまだまだよく分からないところがあります。だからと言って回復しないということではありません。話しかけてあげて下さい。そうすれば息子さんの意識は必ず戻るはずです」
司は自分の隣で椅子に腰かけている女の手を握った。
それは17年ぶりに握るいとしい人の手。
小さなその手に温もりはなく、冷たさだけが感じられた。自分の手の温もりを分け与えてやりたい。この手で出来ることは何でもしてやりたい。そう願ってはいるが今は何も出来ないということだけはわかっていた。泣き続けた顔は疲れ切った様子で頬を流れる涙は止まってはいたが、唇は震えている。
旅先から急遽引き返して来た弟夫妻はつくしに駆け寄ると抱きしめあって泣いていた。
「姉さん・・航の容態は?」
「まだ・・意識が・・戻らないの・・」
つくしはそれ以上上手く話すことができず弟夫婦の顔を見つめる以外出来なかった。
鼻をつくような消毒薬の臭いに苦いものがこみあげてはいたが、何度も我慢を繰り返していた。気管内に挿管されていたチューブは外されていたが、両腕からはまだ何本ものチューブが機器に繋がれている。
目の前でただじっと横たわっている息子の姿は、あの日を思い出されると同時にあの時と同じ恐怖も甦っていた。
まさかこの子の記憶が・・
あたしのことを忘れるなんてことが・・
つくしはそんな思いを慌てて振り払っていた。
司は以前医者に言われていたことを思い出していた。
記憶を揺さぶるには何かショッキングな出会いが必要だということを。
それがまさにこの出会いだったのかもしれない。
それならこうして記憶を取り戻した今、彼がなすべきことは決まっていた。
はじめは空港で自分によく似た少年を見かけたことから始まっていた。
あの少年のことが気になっていたはずだ。気になったから調べようとしたがそのままになってしまい、何もすることはなかった。
あのとき調べていればこんな状況にはなっていなかったかもしれない。
「この子の髪の毛・・」
つくしが優しく頭を撫で始めた。
「水に濡れると真っ直ぐになるの」
何の気なしに呟かれた言葉。
「そうか・・」
司は自分の遺伝子が受け継がれている息子を見ながらあの日を思い出していた。
17年前、友人達が仕組んだ奇妙な小旅行で訪れた島での一夜。
互いの手以外は必要がないと掴んだ小さな温もり。
「この子はきっと助かるわ」
つくしは断言した。
「ねぇ・・道明寺もそう思うでしょ?必ず元気になってくれるわよね?」
「ああ。元気になってくれる」
司は深く頷いた。
「目を覚まして・・ねぇ・・・航・・・・」
つくしの目からは、はらはらと涙が落ちていた。
「母さんはここにいるのよ?」
頬を流れる涙をぬぐうことなく泣いていた。
「おねがい・・おねがいだから・・ないで・・いかないで・・戻ってきて・・あたしには・・」
あなたしかいない_
司にはそう聞こえていた。
「牧野・・俺は・・」
「ご、ごめん。道明寺・・今は・・この子のこと・・」
つくしは唇を噛み締めた。
今は何も話したくはない。
我が子を見つめてひたすら神に祈りたい。まるでそう言っているようだ。
「俺は・・まきの・・聞いてくれないか・・。俺の人生で・・はじめて・・」
司は言葉に詰まった。
そこで言葉が途切れてしまったのはこの瞬間、自分の心の痛みを告げるのではなく、目の前に横たわる少年の命の灯が消えてしまわないように祈ることが先だと気づいたからだ。
彼の傍で涙を流しているのは、司の心の痛みよりも遥かに大きな痛みを抱えている女性だからだ。零れ落ちる涙は目の前の少年の為だけであって司に向けられているものではない。
今までの人生で一番の悪夢を見ているようだとは言い出せなかった。
悪夢_
これは悪夢なのだろうか。
もし悪い夢なら醒めて欲しい。
17年前に自分に起こったことと同じことが・・息子に起きている。
腰に鋭い痛みが走り刺された場所だとわかった。だがそれは錯覚であって傷痕はあっても痛みはない。自分はこうして生きて過去の記憶を取り戻した。17年前牧野に最低のことをしたとしてもこれから先は二度と辛い思いをさせるつもりはない。
司は言葉を拾いながらも話しかけた。
「大丈夫だ。必ず意識は戻る。話しかけるんだ牧野。先生が言っただろ?」
少年を見つめながら過去の自分を重ね合わせていた。
17年前の自分はこのあと牧野のことを忘れ去って思い出すことはなかった。
もしあの頃に戻れるなら自分は何をする?
若い牧野はこの子を産んでひとりで育ててきた。
あの頃自分が傍にいたらどうしていた?
今となっては分からないがこれだけは言える。
永遠につながる日々を送っていたはずだ。
ふたりは永遠につながっていく未来を前にしていたはずだ。
今からでも遅くはない。
この少年が、いや、息子が事故にあったから牧野と再会出来た。
こうなる運命だったのか?
俺と牧野が再会するためには息子の犠牲が必要だったということか?
いや。それは違う。そうじゃない。ふたりのこれからの人生に犠牲なんて必要ない。
なんとしても息子を助けたい。
その為ならなんでもする覚悟はある。
司は背筋を伸ばすと頬に流れた涙のあとを拭った。
昏睡状態は長引けば長引くほど、回復の見込みはなくなってくる。
だからこそ早く目覚めて欲しい。
だがふたりは祈るしかなかった。
絶対に治る。治してみせる。
司は身動きしない息子の姿を眺めていた。
あの日、空港で目を見開いて自分を見つめていたのが最後だとは思いたくない。
無表情で横たわっている姿が最後だなんて思いたくない。
目を開いて俺の姿を見て欲しい。
俺がおまえの父親だと名乗りたい。
人工呼吸器につながれた姿はかつての自分と同じ姿。心臓は鼓動を繰り返しているが外せば呼吸は止まってしまう。
どんな声をしているのだろうか?
この子は自分と同じような声なのか?
どんな声で母親である牧野を呼んでいた?
戻って来い。父さんと母さんのところへ・・俺はおまえの父親だと言いたい。
司は目に涙が浮かんできてはまばたきを繰り返していた。
17年という歳月を経て再会したふたり。
司はつくしのことを考えずにはいられなかった。
喉が締め付けられ言葉は出ないが、こらえている感情は抑えることができなかった。
必死に生きてきたに違いない。若く何も持たない少女が子どもを産んで育てるということがどんなに大変なことなのか。男の俺には思いもつかないような苦労があったはずだ。
人生の一番輝かしいと言われる年齢で幼い子どもを抱え、生活の糧を得るために働くということがどれだけ大変なことなのか。司には想像もつかないことだらけだったはずだ。
あの日がなければ_
「こう・・航っ!・・母さんはここにいるわ!」
その声に司ははっとした。
「おねがいよ・・おねがいだから目を覚まして・・」
母親は目に涙をいっぱいためて息子に呼びかけていた。
「それに・・あなたの・・」
一瞬の間のあと語られた言葉に司は自分が許されたと感じていた。
「あなたの父さんもここにいるのよ?あ・・会いたかったんでしょ?ねえ?お願いだから目を覚まして・・・ここにいるのよ?あなたの父さんが・・あなたが会いたかった人が。」
それはまさにあの頃の牧野つくしだと思った。
司が当時理解できなかった彼女そのものだ。
自分に立ち向かってきた勇気。人に騙されても許せる寛容さ。友人に対して誠実でいるということ。
そしてあの頃と変わらないまっすぐな瞳。
許して貰えるならどんなことをしてもこのふたりを守りたい。
ふと目に止まったのは枕元に置かれていたうさぎのぬいぐるみ。
司はぬいぐるみを手に取った。
「俺も子どもの頃にこんなぬいぐるみを持っていた」
「これは・・道明寺のぬいぐるみよ」
つくしの目には涙が浮かんでいた。
「これ・・道明寺に返そうと思って・・返せなかった・・」
「俺の・・?」
「うん・・あんたのお母さんが・・あんたが刺された時、病院に持って来たぬいぐるみよ?ほら・・ここなんて擦り切れちゃってるでしょ?この子、耳をもって振り回すから、何度も取れちゃって・・縫い合わせるたびに短くなって・・こんなになったんだけど・・それでも捨てられずにいたの・・」
17年も前のぬいぐるみ。いやもっと昔に俺が手にしていたぬいぐるみが息子の成長を見守っていたということか?母親がいない寂しさをこのぬいぐるみが癒してくれたことがあったが、息子も働きに出ていた牧野からこのぬいぐるみを与えられていたということか。
心が癒されるようにと与えられたぬいぐるみ。そうは言っても親子は離れたくはなかったはずだ。
過ぎた17年が悔やまれてならない。
俺が傍にいればふたりに寂しい思いをさせずに済んだはずだ。
「航・・こう・・なあ、目を覚ましてくれ・・おまえの父さんは俺だ。・・ここにいる。おまえのすぐ目の前にいる!だから目を覚まして俺を見てくれ!」
司はつくしの目を見つめた。
「牧野・・俺は航の父親として・・出来る限りのことをしてやりたい・・だから」
父親としての権利を行使したいと言う言葉が口をついて出ようとしたが、押し留めた。
いきなり現れた自分がそんなことを言える立場ではないということはわかっていた。
記憶を無くし、何も知らなかったとはいえ余りにも都合が良すぎる。
だが、どうしてもふたりの傍にいたい。
ふたりが欲しい。
血を別けた息子とその母親が欲しい。
牧野をこの腕の中に抱きしめたい。そのことだけが脳裏に浮かんでいた。
「牧野。・・この子の命が・・助かったら・・いや。助かる、助けてみせる。だから・・俺と一緒に・・」
その先を言うには勇気が必要だった。だが言わずにはいられなかった。
「俺の夢を叶えてくれないか?」
今さら身勝手な男だと言われることは承知だったが言わずにはいられなかった。
だがどうしても共に生きる未来が欲しかった。
たとえ失った17年があったとしても、これから先は_
「おまえと一生一緒にいたい。それに航と一緒に・・俺の息子とおまえと三人で暮らしたい」
返事はなかった。
ただ黙って見つめられるだけで言葉はなかった。
そのことにたまりかねた司は言葉を継いだ。
「おまえが何も言わないのは無理もないと思う。俺はおまえを忘れ17年もひとりにしていた。あの日あの島で約束したことなんて忘れちまって、俺はおまえを・・」
司は最後まで言わなかった。いや、言えなかった。言葉は悪いが司は牧野つくしを捨てた。
そして彼女の人生を台無しにした。今こうして隣に座る女はあの頃彼の生きがいだったはずだ。あの日から17年。いったいどうすれば償えるというのか。司がつくしの記憶を失った代償は余りにも大きかった。自分に息子がいるということなど思いもしなかったが、その息子が父親に会いに来たというのに、気づきもせずに今日まで過ごしていた。
「あたしは、この子を産んだことを後悔なんてしてない。それにじ、自分の人生が台無しになっただなんて考えたこともなかったわ。この子がいるからあたしは生きることが出来たの。この子があたしの人生の灯だったの。」
人生の灯となっていた息子。
この子がいるから生きてこれたという思い。
「それにど、道明寺には道明寺の・・人生がある。それはあたしとこの子を知らなかった人生よ。一緒に暮らしたいって言っても無理よ。あたしとこの子はあんたの人生には必要がない人間だもの。あんたはお母さんのあとを継いでこれから先、会社をもっと大きくしていくんでしょ?そんなあんたにあたしは必要ない。この子だって同じ。」
言葉の端々に感じられるのは、道明寺家にはふさわしくないという思い。
「航は、俺の息子は今、命懸けで戦ってるはずだ。生きることに、生きることを望んでいるはずだ。この子が目を覚ましたとき、俺はこの子の父親としてこれからのこいつの人生にかかわっていきたい。それに航もそれを望んでいるはずだ。」
「この子が何を望んでいるかなんて、どうして道明寺にわかるのよ?今までこの子に父親なんていなかったのに必要としてるなんてどうしてわかるのよ?」
「じゃあどうして航は俺に会いに来たんだと思う?」
帰国した日に空港まで会いに来た息子のことを思い出していた。
「わ、わからない・・それは・・」
つくしは言い返す元気がなかった。
つい道明寺の言葉に反応してしまったが今は何も考えたくなかった。
司はつくしの不安の全てを拭い去ってやりたかった。
細い小さな体を守ってやりたいと思った。牧野の望みが息子の快復だけだとしても構わない。そばにいて守ってやりたい。
「なあ、牧野・・航が、俺たちの息子が事故にあった理由が、おまえは物事には理由があるって言ったんだよな?」
それは類から聞かされた牧野の言葉。
「この事故に理由があるなら俺とおまえを再会させるためだとは思えないか?俺は・・そう思っている。」
これは用意された再会だったのだろうか?
互いが運命の人ならこうしてまた再会することに決まっていたのだろうか?
離れ離れになった恋人同士がこうして再会を果たすことは決められていた運命なのだろうか?無くしたと思っていた愛がこの手に戻ってきた。そう思ってもいいのだろうか・・
次の瞬間、少年の頭が左に振れた。
「こ・・航!」
腕がぴくりと動いた。
「ど、道明寺・・航が・・航が動いた・・動いたわ!」
つくしはナースコールのボタンを押した。
ふたりは少年の声を耳にしていた。呼吸器のマスクの下から聞こえて来た声は弱々しいが確かに母さんと聞こえた。やがて瞼が震えると開かれた瞳は何かを求めて中空を彷徨っていた。
「航!母さんよ!母さんはここにいるわ!」
つくしはベッドの上へ身を乗り出していた。
「ここよ!ここにいるわ!母さんはここにいるわ!」
少年は何度か瞬きを繰り返すと顔を母親の方へと傾けた。
「か・・か・・あさん・・」
そのあとは、おぼろげな記憶しかなかった。
ばたばたと医者と看護師が駆けつけると、ふたりは病室から追い出され中では処置が施されていた。
やがて医者が出て来るとふたりに声をかけてきた。
「意識が戻りました。もう大丈夫です。さきほど検査をしましたが、反射神経にも問題はないようです。打撲傷は時間がたてば治ります。息子さんは車にぶつかったとき咄嗟に取った姿勢がよかったのでしょうね。何か運動でもされているのですか?」
「いえ。特になにも・・」
「そうですか。では運も味方したということでしょうね。」
「あ、あの・・入院はどのくらいすることになるんでしょうか?」
「1ヶ月くらいで退院できます。さあ、どうぞ中にお入りになって声をかけてあげて下さい」
3日間ひたすら待ち続けていた時間は終わった。
「母さん・・」
「航・・」
親子はただひたすら見つめ合っていたが少年は視線を母親の隣に移した。
「隣の人は・・道明寺さんだよね?」
確かめるように、そしてそうであって欲しいという願いが込められた問いかけ。
見つめる少年の瞳は司によく似ていた。
「ああ。はじめまして道明寺司だ。」
「はじめましてじゃないよね?一度会ったよね?」
司によく似た低い声。
「航、あのね、道明寺さんは・・」
「僕の父さんなんだろ?母さんは隠したつもりなんだろうけど僕は随分前からわかってた。 それに夢を見たんだ。父さんが僕に会いに来てくれる夢を。道明寺さん。そうだよね?僕の・・」
ひたむきに見つめる目と求めるような問いかけに司は大きく頷いた。
「ああ。君の父親は俺だ。それに君の母さんが認めてくれるならこれから一生一緒に生きていきたい」
つくしに向けられたゆるぎない情熱を秘めた視線。
それは随分と昔に司がつくしに向けていた視線だった。
「これから一生一緒に生きていきたいんだ。おまえと。」
長い間があり、司は最後の一節を繰り返した。
『 一生一緒に生きていきたい。 』
かつて自分が愛した女性と、その女性が産んでくれた息子を前に繰り返した言葉。
言うには遅すぎたかもしれないが、迷いはない。
司にしてもこれまでの経験が彼に与えたものは大きかった。ただあの頃のように自分の一方的な思いだけを押し付けるようなことはしたくはない。
17年ぶりに会うふたりはあの頃と違って大人になっている。それに今では16歳の少年の親でもあった。
「母さん、何か言いなよ?」
つくしは息子の言葉でわれに返った。
いったい今さらなにを?もう何も感じることはないと思っていた。
「道明寺・・あたしに気をつかう必要なんてないから・・心配しないで。今までもこの子とふたりで生きて来たから・・あたし達の息子に何か責任を感じるとかそんなことはしないで欲しいの。さっきも話したけど道明寺には別の人生があるわ。だからあたし達とは関わらない方がいいと思うの。」
「おまえは相変わらず強情な女だな。自分の気持を素直に認めようとはしない。」
司はつくしの言葉を一蹴した。
「い、いったい何が強情だって言うのよ?」
つくしにだって16年ひとりで子どもを立派に育ててきたという自負があった。
今さらぽっと出の人間に自分の感情をとやかく言われる筋合いはないという思いがあった。
「それならあのうさぎのぬいぐるみは、どうしてここにあるんだ?あんな古いぬいぐるみをいつまでもとっておくには理由があったんだろ?」
「道明寺さん、母さんは他にも大切にしてたものがあるよ?ネックレスとか・・」
「航!」
つくしは少年を咎めた。
「それにおまえはさっきあたし達の息子って言ったよな?」
「そ、それがなにか・・」
「嬉しかった。俺とおまえの息子だろ?俺を父親だって・・認めてくれたんだろ?航の父親は俺だって。なあ、そうだろう?認めてくれるんだろ?俺が航の父親だって。牧野、心を偽るのは止めてくれないか?」
「・・あたしの・・あたしの気持なんて道明寺が知るはずがない・・」
心を偽る。
そうしなければひとりで生きて行くのは辛かった。
母親ひとりで子どもを育てるなら、父親の役目もこなす必要があった。
小さな体に重い鎧を身に纏い生きなければいけなかった。
長い間そうしてきた。今さら何をどうすればいいというのだろう。
17年前の記憶を取り戻した男に今さら何を言えばいいというの?
「なあ、牧野。聞いてくれ。俺はずっと孤独だった。一度結婚もしたが相手のことを愛したことなんかなかった。好きでもなんでもない相手で仕事の為に結婚した。それは相手の女も同じだった。ビジネス契約みたいなもので、形だけの結婚だったんだ。別の女とつき合おうが何をしようが互いに好きなことをしてもいいような関係だった。縛りもなにもない。ただの見せかけの結婚だ。けどすぐに別れた。なんでだと思う?そんなどうでもいい相手でも一緒になんかいたくはなかったからだ。」
司は嘘偽りのない気持ちを、ありのままの思いをぶつけていた。
「今さら何を勝手なことをと言われるのはわかってる。だけどな、俺はおまえに再会して、記憶が戻って自分の思いが17年前よりも深くなっていることに気づいた。この3日間どうやって俺の気持を伝えようかと・・・。牧野、俺を締め出さないでくれ。頼む。俺にチャンスをくれないか?俺と航と三人で家族になるチャンスをくれないか?」
自分が守るべき人間が目の前にいるというのにそれさえ出来ないというのか?
俺には許されないことなのか?
司はどうすれば自分の思いが伝えられるかそればかりを考えていた。
「聞いてくれ、牧野。誰ひとり・・誰一人として俺の周りにいた人間はおまえのことを話しはしなかったんだ!」
司は声を詰まらせた。
「類が・・類が俺を・・ここに連れて来なければ・・俺は・・あのまま・・・」
恐らく二人を知ることもなく人生を過ごしていたはずだ。
世の中にはどれだけの嘘と真実が存在しているのかなどわかるはずもなく過ごしていた。
「どうしてあたしが道明寺にチャンスをあげなきゃいけないのよ?あたしには・・」
_チャンスなんてなかった。
罵声を受け、邸から追い返される日々。そして新しい恋人。
つくしは唇を噛み締めていた。
これ以上どう答えていいのかわからなかった。
それでも息子の父親である男性のことを求めている自分がいた。今こうして目の前にいる道明寺司を求めていいのか悪いのかさえわからなくなっていた。
それに今この場所でふたり、いや。子どもを交えてこんなことを話していること自体が信じられなかった。
「俺が・・俺が悪かったんだ・・俺がおまえを忘れたことが・・」
ただ悔やむしかないという表情だ。
「だけどな。俺に世界一ふさわしい女は牧野つくし以外いない。俺はそう思ってる。だから牧野。俺と結婚してくれないか?」
沈黙が流れた。
遠い日々の静けさと言えるような沈黙。
沈黙に重さがあるとしたらどのくらいの重さになるのだろうか。
「母さん・・母さんは・・道明寺さんのことが・・父さんのことが今でも好きなんだろ?そうじゃなきゃあんなもの・・野球観戦の半券なんかとっておくはずないよね?そうだろ?認めなよ母さん・・今でも父さんのことが好きなんだって・・」
ベッドに横たわる少年の口から出た言葉。
その言葉は司の背中を押してくれた。
いつの間にか父と子の自然な関係は既に築かれていたようだ。
それに男同士というのはすぐ徒党を組みたがるということを少年の母親は知らなかった。
「償いはする。これから一生かけてする。それに俺はおまえじゃなきゃだめだ。俺に世界一ふさわしい女は牧野つくししかいないんだからな。」
司の視線は揺るぎない。
あの頃、高校生の頃と変わらない情熱が感じられた。惚れたらどこまでも一途で信念を貫く男。これこそが道明寺司だ。
「でも・・・」
つくしは息子を見た。
頷き返された視線。
母さん、父さんと幸せになりなよ。
少年の視線はそう伝えていた。
それは少年の昔から変わらぬ心情。
母親の寂しさを知っていたからこそ、父親に会いたかった。
もちろん、自分の父親がどんな人間か知りたいという気はあった。だがそんなことよりも母親の気持を慮っていた。
運命の恋人と呼ばれていた父と母。
遠い昔、まだ彼が幼かった頃、父親の親友が言った言葉だった。
『 世界が変わったとしても、牧野と司の二人の運命は変えようがないんだ。
あのふたりの心が変わるなんてことは絶対にない。たとえ今、司が牧野を忘れていたとしてもいつか必ず思い出す。それがたとえ住んでいる国が違ったとしてもね。』
それに母さんは毎日父さんと会っていた。僕を通して父さんを見ていたのはわかっていた。
僕が大きくなるにつれ、時々涙で目をうるませている姿を見たこともあった。
だから、どうしても父さんと母さんを会わせたかった。
もしかしたら僕を見た父さんの記憶が戻るかもしれない・・そう願って空港まで会いに行った。
物事の明るい面だけを見て生きるように言ったのは母さんだったよね?
だから僕から母さんに言うよ。これから先は父さんと幸せな人生を歩んで欲しいんだ。
「ねえ、ふたり共、僕がいるからって遠慮することなんかないよ?僕だってもう大人なんだ。それに何も知らないわけじゃないからね?」
少年の言葉が引き金になったのだろうか。
彼が目にするのは両親が抱き合う姿。
「ねぇ、道明寺。あ、あたしが・・今でも道明寺を愛していたのを・・知っていた?」
あの日あの事件がなければ・・。
そう思わずにはいられないが、過去を変えることはできない。それならこれから先の未来で過去を塗り変えればいい。
「ああ。もちろんだ。あのとき、誓い合ったんだ。俺とおまえは一生一緒だってな。」
自信ありげに返された言葉。
「航には悪いが俺を愛してると認めるまでおまえを拉致してどこかに閉じ込めておくつもりだった。」
司はにやっと笑った。
「な、なによ・・その言い方。い、言っとくけど、もしまたあたしから離れて行ったら、もう二度と口を利かないから!」
つくしは宣言していた。
「上等だ。俺はもうおまえの傍を離れるつもりはねぇからな。おい航!」
司は少年に向かって宣言した。
「おまえの母さんはこれからは俺のものだ。おまえは16年もこいつの傍にいたんだからこいつを俺にくれ。」
まじめくさった顔で言ってはいたが瞳は面白そうに笑っていた。
「いいよ。僕は別に母さんがいないとダメな大人になんかならないから。」
高校生の分際で生意気なこと言ってんじゃねぇよ。そんな言葉が聞こえて来そうだ。
いつまでも昔にこだわるものではない。
今が目の前にあればそれでいい。過去にこだわって生きて行くことは決していいこととは言えなかった。物事の明るい面を見て生きて行く。それはつくしが自分の息子に伝えてきたことだ。
ふたりの人生は少しだけ違った方向に進んでしまっていたのかもしれないが、知り合ったばかりの親子はまるで生まれた時からの親子だったように打ち解けた会話が交わされていた。
過剰な反応を示すことなくごく当たり前に流れていく空気がそこにはあった。
親子で生死の境を彷徨うという経験をすると何かが違って見えてくるのだろうか?
ふと、そんなことが頭の中を過っていた。
外の景色は穏やかに晴れ渡った空が広がっているはずだ。
ひこうき雲がいつまでも消えずに残っていると天気が悪くなると言うが、つくしがあの日アパートの窓から見た雲は、あっという間にかき消されていった。
今日もあの日に見たような雲が浮かんでいたとしたら、あっという間に消え去ってしまっているはずだ。明日は晴れて穏やかな日になる。そう願わずにはいられなかった。
< 完 > *いつか晴れた日に*

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高校を中退した牧野にどこにいたのかと類が聞いたとき、両親の田舎に身を寄せていたといい、そして出産もその街で行ったそうだ。
妊娠したことをどうして誰にも言わなかったのか?類がそう聞いたとき、牧野はこう言ったそうだ。
『 ものごとは必ず理由があって起こるものなの。道明寺があたしを忘れたのは、どこかであたしのことなんか忘れたいと思ったからなんだと思うの。あたしのことなんて必要ない。そんな風に思ったから、あたしのことだけ忘れたんだと思う。だからもういいのよ。
それにもう道明寺には新しい・・・恋人がいるんだからいいのよ、もう。でもあたしには新しい命をくれた。だからこの子と生きて行く。』
子どもとふたりで生きていく。
そう決めたとき、牧野はどんな思いでいたのか。
仲間とのつき合いもなくなり、やがて膨らんでいく腹を見つめながらどんな思いでいたのか。あれから長い年月が過ぎ、あの頃とは比べものにならないほど大人になった少女は今、目の前に横たわる息子をどんな思いで見つめているのか。
司はかける言葉が見つからずにいた。
過去に戻ってなにもかもやり直せるならやり直したい。
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ふたりの再会は_考えうる最悪の状態での再会だ。自分たちの子どもがまさに死に直面している。そのことによって記憶が甦った。
神は俺の記憶を戻した代わりに息子を連れ去っていこうというのか?
その答えを見つけることは出来ないだろうが、どんな事をしても息子を死なせるわけにはいかない。俺の人生で一番幸せだった瞬間に命を授かった子どもだ。絶対に死なせるわけにはいかない。そのためにはどうすればいいのか。どんな形でもいい。司は見つけることの出来ない答えが欲しかった。
医者が入って来たので、司は顔を上げた。
「昏睡状態というのはいつまで続くんだ?」
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司は自分の隣で椅子に腰かけている女の手を握った。
それは17年ぶりに握るいとしい人の手。
小さなその手に温もりはなく、冷たさだけが感じられた。自分の手の温もりを分け与えてやりたい。この手で出来ることは何でもしてやりたい。そう願ってはいるが今は何も出来ないということだけはわかっていた。泣き続けた顔は疲れ切った様子で頬を流れる涙は止まってはいたが、唇は震えている。
旅先から急遽引き返して来た弟夫妻はつくしに駆け寄ると抱きしめあって泣いていた。
「姉さん・・航の容態は?」
「まだ・・意識が・・戻らないの・・」
つくしはそれ以上上手く話すことができず弟夫婦の顔を見つめる以外出来なかった。
鼻をつくような消毒薬の臭いに苦いものがこみあげてはいたが、何度も我慢を繰り返していた。気管内に挿管されていたチューブは外されていたが、両腕からはまだ何本ものチューブが機器に繋がれている。
目の前でただじっと横たわっている息子の姿は、あの日を思い出されると同時にあの時と同じ恐怖も甦っていた。
まさかこの子の記憶が・・
あたしのことを忘れるなんてことが・・
つくしはそんな思いを慌てて振り払っていた。
司は以前医者に言われていたことを思い出していた。
記憶を揺さぶるには何かショッキングな出会いが必要だということを。
それがまさにこの出会いだったのかもしれない。
それならこうして記憶を取り戻した今、彼がなすべきことは決まっていた。
はじめは空港で自分によく似た少年を見かけたことから始まっていた。
あの少年のことが気になっていたはずだ。気になったから調べようとしたがそのままになってしまい、何もすることはなかった。
あのとき調べていればこんな状況にはなっていなかったかもしれない。
「この子の髪の毛・・」
つくしが優しく頭を撫で始めた。
「水に濡れると真っ直ぐになるの」
何の気なしに呟かれた言葉。
「そうか・・」
司は自分の遺伝子が受け継がれている息子を見ながらあの日を思い出していた。
17年前、友人達が仕組んだ奇妙な小旅行で訪れた島での一夜。
互いの手以外は必要がないと掴んだ小さな温もり。
「この子はきっと助かるわ」
つくしは断言した。
「ねぇ・・道明寺もそう思うでしょ?必ず元気になってくれるわよね?」
「ああ。元気になってくれる」
司は深く頷いた。
「目を覚まして・・ねぇ・・・航・・・・」
つくしの目からは、はらはらと涙が落ちていた。
「母さんはここにいるのよ?」
頬を流れる涙をぬぐうことなく泣いていた。
「おねがい・・おねがいだから・・ないで・・いかないで・・戻ってきて・・あたしには・・」
あなたしかいない_
司にはそう聞こえていた。
「牧野・・俺は・・」
「ご、ごめん。道明寺・・今は・・この子のこと・・」
つくしは唇を噛み締めた。
今は何も話したくはない。
我が子を見つめてひたすら神に祈りたい。まるでそう言っているようだ。
「俺は・・まきの・・聞いてくれないか・・。俺の人生で・・はじめて・・」
司は言葉に詰まった。
そこで言葉が途切れてしまったのはこの瞬間、自分の心の痛みを告げるのではなく、目の前に横たわる少年の命の灯が消えてしまわないように祈ることが先だと気づいたからだ。
彼の傍で涙を流しているのは、司の心の痛みよりも遥かに大きな痛みを抱えている女性だからだ。零れ落ちる涙は目の前の少年の為だけであって司に向けられているものではない。
今までの人生で一番の悪夢を見ているようだとは言い出せなかった。
悪夢_
これは悪夢なのだろうか。
もし悪い夢なら醒めて欲しい。
17年前に自分に起こったことと同じことが・・息子に起きている。
腰に鋭い痛みが走り刺された場所だとわかった。だがそれは錯覚であって傷痕はあっても痛みはない。自分はこうして生きて過去の記憶を取り戻した。17年前牧野に最低のことをしたとしてもこれから先は二度と辛い思いをさせるつもりはない。
司は言葉を拾いながらも話しかけた。
「大丈夫だ。必ず意識は戻る。話しかけるんだ牧野。先生が言っただろ?」
少年を見つめながら過去の自分を重ね合わせていた。
17年前の自分はこのあと牧野のことを忘れ去って思い出すことはなかった。
もしあの頃に戻れるなら自分は何をする?
若い牧野はこの子を産んでひとりで育ててきた。
あの頃自分が傍にいたらどうしていた?
今となっては分からないがこれだけは言える。
永遠につながる日々を送っていたはずだ。
ふたりは永遠につながっていく未来を前にしていたはずだ。
今からでも遅くはない。
この少年が、いや、息子が事故にあったから牧野と再会出来た。
こうなる運命だったのか?
俺と牧野が再会するためには息子の犠牲が必要だったということか?
いや。それは違う。そうじゃない。ふたりのこれからの人生に犠牲なんて必要ない。
なんとしても息子を助けたい。
その為ならなんでもする覚悟はある。
司は背筋を伸ばすと頬に流れた涙のあとを拭った。
昏睡状態は長引けば長引くほど、回復の見込みはなくなってくる。
だからこそ早く目覚めて欲しい。
だがふたりは祈るしかなかった。
絶対に治る。治してみせる。
司は身動きしない息子の姿を眺めていた。
あの日、空港で目を見開いて自分を見つめていたのが最後だとは思いたくない。
無表情で横たわっている姿が最後だなんて思いたくない。
目を開いて俺の姿を見て欲しい。
俺がおまえの父親だと名乗りたい。
人工呼吸器につながれた姿はかつての自分と同じ姿。心臓は鼓動を繰り返しているが外せば呼吸は止まってしまう。
どんな声をしているのだろうか?
この子は自分と同じような声なのか?
どんな声で母親である牧野を呼んでいた?
戻って来い。父さんと母さんのところへ・・俺はおまえの父親だと言いたい。
司は目に涙が浮かんできてはまばたきを繰り返していた。
17年という歳月を経て再会したふたり。
司はつくしのことを考えずにはいられなかった。
喉が締め付けられ言葉は出ないが、こらえている感情は抑えることができなかった。
必死に生きてきたに違いない。若く何も持たない少女が子どもを産んで育てるということがどんなに大変なことなのか。男の俺には思いもつかないような苦労があったはずだ。
人生の一番輝かしいと言われる年齢で幼い子どもを抱え、生活の糧を得るために働くということがどれだけ大変なことなのか。司には想像もつかないことだらけだったはずだ。
あの日がなければ_
「こう・・航っ!・・母さんはここにいるわ!」
その声に司ははっとした。
「おねがいよ・・おねがいだから目を覚まして・・」
母親は目に涙をいっぱいためて息子に呼びかけていた。
「それに・・あなたの・・」
一瞬の間のあと語られた言葉に司は自分が許されたと感じていた。
「あなたの父さんもここにいるのよ?あ・・会いたかったんでしょ?ねえ?お願いだから目を覚まして・・・ここにいるのよ?あなたの父さんが・・あなたが会いたかった人が。」
それはまさにあの頃の牧野つくしだと思った。
司が当時理解できなかった彼女そのものだ。
自分に立ち向かってきた勇気。人に騙されても許せる寛容さ。友人に対して誠実でいるということ。
そしてあの頃と変わらないまっすぐな瞳。
許して貰えるならどんなことをしてもこのふたりを守りたい。
ふと目に止まったのは枕元に置かれていたうさぎのぬいぐるみ。
司はぬいぐるみを手に取った。
「俺も子どもの頃にこんなぬいぐるみを持っていた」
「これは・・道明寺のぬいぐるみよ」
つくしの目には涙が浮かんでいた。
「これ・・道明寺に返そうと思って・・返せなかった・・」
「俺の・・?」
「うん・・あんたのお母さんが・・あんたが刺された時、病院に持って来たぬいぐるみよ?ほら・・ここなんて擦り切れちゃってるでしょ?この子、耳をもって振り回すから、何度も取れちゃって・・縫い合わせるたびに短くなって・・こんなになったんだけど・・それでも捨てられずにいたの・・」
17年も前のぬいぐるみ。いやもっと昔に俺が手にしていたぬいぐるみが息子の成長を見守っていたということか?母親がいない寂しさをこのぬいぐるみが癒してくれたことがあったが、息子も働きに出ていた牧野からこのぬいぐるみを与えられていたということか。
心が癒されるようにと与えられたぬいぐるみ。そうは言っても親子は離れたくはなかったはずだ。
過ぎた17年が悔やまれてならない。
俺が傍にいればふたりに寂しい思いをさせずに済んだはずだ。
「航・・こう・・なあ、目を覚ましてくれ・・おまえの父さんは俺だ。・・ここにいる。おまえのすぐ目の前にいる!だから目を覚まして俺を見てくれ!」
司はつくしの目を見つめた。
「牧野・・俺は航の父親として・・出来る限りのことをしてやりたい・・だから」
父親としての権利を行使したいと言う言葉が口をついて出ようとしたが、押し留めた。
いきなり現れた自分がそんなことを言える立場ではないということはわかっていた。
記憶を無くし、何も知らなかったとはいえ余りにも都合が良すぎる。
だが、どうしてもふたりの傍にいたい。
ふたりが欲しい。
血を別けた息子とその母親が欲しい。
牧野をこの腕の中に抱きしめたい。そのことだけが脳裏に浮かんでいた。
「牧野。・・この子の命が・・助かったら・・いや。助かる、助けてみせる。だから・・俺と一緒に・・」
その先を言うには勇気が必要だった。だが言わずにはいられなかった。
「俺の夢を叶えてくれないか?」
今さら身勝手な男だと言われることは承知だったが言わずにはいられなかった。
だがどうしても共に生きる未来が欲しかった。
たとえ失った17年があったとしても、これから先は_
「おまえと一生一緒にいたい。それに航と一緒に・・俺の息子とおまえと三人で暮らしたい」
返事はなかった。
ただ黙って見つめられるだけで言葉はなかった。
そのことにたまりかねた司は言葉を継いだ。
「おまえが何も言わないのは無理もないと思う。俺はおまえを忘れ17年もひとりにしていた。あの日あの島で約束したことなんて忘れちまって、俺はおまえを・・」
司は最後まで言わなかった。いや、言えなかった。言葉は悪いが司は牧野つくしを捨てた。
そして彼女の人生を台無しにした。今こうして隣に座る女はあの頃彼の生きがいだったはずだ。あの日から17年。いったいどうすれば償えるというのか。司がつくしの記憶を失った代償は余りにも大きかった。自分に息子がいるということなど思いもしなかったが、その息子が父親に会いに来たというのに、気づきもせずに今日まで過ごしていた。
「あたしは、この子を産んだことを後悔なんてしてない。それにじ、自分の人生が台無しになっただなんて考えたこともなかったわ。この子がいるからあたしは生きることが出来たの。この子があたしの人生の灯だったの。」
人生の灯となっていた息子。
この子がいるから生きてこれたという思い。
「それにど、道明寺には道明寺の・・人生がある。それはあたしとこの子を知らなかった人生よ。一緒に暮らしたいって言っても無理よ。あたしとこの子はあんたの人生には必要がない人間だもの。あんたはお母さんのあとを継いでこれから先、会社をもっと大きくしていくんでしょ?そんなあんたにあたしは必要ない。この子だって同じ。」
言葉の端々に感じられるのは、道明寺家にはふさわしくないという思い。
「航は、俺の息子は今、命懸けで戦ってるはずだ。生きることに、生きることを望んでいるはずだ。この子が目を覚ましたとき、俺はこの子の父親としてこれからのこいつの人生にかかわっていきたい。それに航もそれを望んでいるはずだ。」
「この子が何を望んでいるかなんて、どうして道明寺にわかるのよ?今までこの子に父親なんていなかったのに必要としてるなんてどうしてわかるのよ?」
「じゃあどうして航は俺に会いに来たんだと思う?」
帰国した日に空港まで会いに来た息子のことを思い出していた。
「わ、わからない・・それは・・」
つくしは言い返す元気がなかった。
つい道明寺の言葉に反応してしまったが今は何も考えたくなかった。
司はつくしの不安の全てを拭い去ってやりたかった。
細い小さな体を守ってやりたいと思った。牧野の望みが息子の快復だけだとしても構わない。そばにいて守ってやりたい。
「なあ、牧野・・航が、俺たちの息子が事故にあった理由が、おまえは物事には理由があるって言ったんだよな?」
それは類から聞かされた牧野の言葉。
「この事故に理由があるなら俺とおまえを再会させるためだとは思えないか?俺は・・そう思っている。」
これは用意された再会だったのだろうか?
互いが運命の人ならこうしてまた再会することに決まっていたのだろうか?
離れ離れになった恋人同士がこうして再会を果たすことは決められていた運命なのだろうか?無くしたと思っていた愛がこの手に戻ってきた。そう思ってもいいのだろうか・・
次の瞬間、少年の頭が左に振れた。
「こ・・航!」
腕がぴくりと動いた。
「ど、道明寺・・航が・・航が動いた・・動いたわ!」
つくしはナースコールのボタンを押した。
ふたりは少年の声を耳にしていた。呼吸器のマスクの下から聞こえて来た声は弱々しいが確かに母さんと聞こえた。やがて瞼が震えると開かれた瞳は何かを求めて中空を彷徨っていた。
「航!母さんよ!母さんはここにいるわ!」
つくしはベッドの上へ身を乗り出していた。
「ここよ!ここにいるわ!母さんはここにいるわ!」
少年は何度か瞬きを繰り返すと顔を母親の方へと傾けた。
「か・・か・・あさん・・」
そのあとは、おぼろげな記憶しかなかった。
ばたばたと医者と看護師が駆けつけると、ふたりは病室から追い出され中では処置が施されていた。
やがて医者が出て来るとふたりに声をかけてきた。
「意識が戻りました。もう大丈夫です。さきほど検査をしましたが、反射神経にも問題はないようです。打撲傷は時間がたてば治ります。息子さんは車にぶつかったとき咄嗟に取った姿勢がよかったのでしょうね。何か運動でもされているのですか?」
「いえ。特になにも・・」
「そうですか。では運も味方したということでしょうね。」
「あ、あの・・入院はどのくらいすることになるんでしょうか?」
「1ヶ月くらいで退院できます。さあ、どうぞ中にお入りになって声をかけてあげて下さい」
3日間ひたすら待ち続けていた時間は終わった。
「母さん・・」
「航・・」
親子はただひたすら見つめ合っていたが少年は視線を母親の隣に移した。
「隣の人は・・道明寺さんだよね?」
確かめるように、そしてそうであって欲しいという願いが込められた問いかけ。
見つめる少年の瞳は司によく似ていた。
「ああ。はじめまして道明寺司だ。」
「はじめましてじゃないよね?一度会ったよね?」
司によく似た低い声。
「航、あのね、道明寺さんは・・」
「僕の父さんなんだろ?母さんは隠したつもりなんだろうけど僕は随分前からわかってた。 それに夢を見たんだ。父さんが僕に会いに来てくれる夢を。道明寺さん。そうだよね?僕の・・」
ひたむきに見つめる目と求めるような問いかけに司は大きく頷いた。
「ああ。君の父親は俺だ。それに君の母さんが認めてくれるならこれから一生一緒に生きていきたい」
つくしに向けられたゆるぎない情熱を秘めた視線。
それは随分と昔に司がつくしに向けていた視線だった。
「これから一生一緒に生きていきたいんだ。おまえと。」
長い間があり、司は最後の一節を繰り返した。
『 一生一緒に生きていきたい。 』
かつて自分が愛した女性と、その女性が産んでくれた息子を前に繰り返した言葉。
言うには遅すぎたかもしれないが、迷いはない。
司にしてもこれまでの経験が彼に与えたものは大きかった。ただあの頃のように自分の一方的な思いだけを押し付けるようなことはしたくはない。
17年ぶりに会うふたりはあの頃と違って大人になっている。それに今では16歳の少年の親でもあった。
「母さん、何か言いなよ?」
つくしは息子の言葉でわれに返った。
いったい今さらなにを?もう何も感じることはないと思っていた。
「道明寺・・あたしに気をつかう必要なんてないから・・心配しないで。今までもこの子とふたりで生きて来たから・・あたし達の息子に何か責任を感じるとかそんなことはしないで欲しいの。さっきも話したけど道明寺には別の人生があるわ。だからあたし達とは関わらない方がいいと思うの。」
「おまえは相変わらず強情な女だな。自分の気持を素直に認めようとはしない。」
司はつくしの言葉を一蹴した。
「い、いったい何が強情だって言うのよ?」
つくしにだって16年ひとりで子どもを立派に育ててきたという自負があった。
今さらぽっと出の人間に自分の感情をとやかく言われる筋合いはないという思いがあった。
「それならあのうさぎのぬいぐるみは、どうしてここにあるんだ?あんな古いぬいぐるみをいつまでもとっておくには理由があったんだろ?」
「道明寺さん、母さんは他にも大切にしてたものがあるよ?ネックレスとか・・」
「航!」
つくしは少年を咎めた。
「それにおまえはさっきあたし達の息子って言ったよな?」
「そ、それがなにか・・」
「嬉しかった。俺とおまえの息子だろ?俺を父親だって・・認めてくれたんだろ?航の父親は俺だって。なあ、そうだろう?認めてくれるんだろ?俺が航の父親だって。牧野、心を偽るのは止めてくれないか?」
「・・あたしの・・あたしの気持なんて道明寺が知るはずがない・・」
心を偽る。
そうしなければひとりで生きて行くのは辛かった。
母親ひとりで子どもを育てるなら、父親の役目もこなす必要があった。
小さな体に重い鎧を身に纏い生きなければいけなかった。
長い間そうしてきた。今さら何をどうすればいいというのだろう。
17年前の記憶を取り戻した男に今さら何を言えばいいというの?
「なあ、牧野。聞いてくれ。俺はずっと孤独だった。一度結婚もしたが相手のことを愛したことなんかなかった。好きでもなんでもない相手で仕事の為に結婚した。それは相手の女も同じだった。ビジネス契約みたいなもので、形だけの結婚だったんだ。別の女とつき合おうが何をしようが互いに好きなことをしてもいいような関係だった。縛りもなにもない。ただの見せかけの結婚だ。けどすぐに別れた。なんでだと思う?そんなどうでもいい相手でも一緒になんかいたくはなかったからだ。」
司は嘘偽りのない気持ちを、ありのままの思いをぶつけていた。
「今さら何を勝手なことをと言われるのはわかってる。だけどな、俺はおまえに再会して、記憶が戻って自分の思いが17年前よりも深くなっていることに気づいた。この3日間どうやって俺の気持を伝えようかと・・・。牧野、俺を締め出さないでくれ。頼む。俺にチャンスをくれないか?俺と航と三人で家族になるチャンスをくれないか?」
自分が守るべき人間が目の前にいるというのにそれさえ出来ないというのか?
俺には許されないことなのか?
司はどうすれば自分の思いが伝えられるかそればかりを考えていた。
「聞いてくれ、牧野。誰ひとり・・誰一人として俺の周りにいた人間はおまえのことを話しはしなかったんだ!」
司は声を詰まらせた。
「類が・・類が俺を・・ここに連れて来なければ・・俺は・・あのまま・・・」
恐らく二人を知ることもなく人生を過ごしていたはずだ。
世の中にはどれだけの嘘と真実が存在しているのかなどわかるはずもなく過ごしていた。
「どうしてあたしが道明寺にチャンスをあげなきゃいけないのよ?あたしには・・」
_チャンスなんてなかった。
罵声を受け、邸から追い返される日々。そして新しい恋人。
つくしは唇を噛み締めていた。
これ以上どう答えていいのかわからなかった。
それでも息子の父親である男性のことを求めている自分がいた。今こうして目の前にいる道明寺司を求めていいのか悪いのかさえわからなくなっていた。
それに今この場所でふたり、いや。子どもを交えてこんなことを話していること自体が信じられなかった。
「俺が・・俺が悪かったんだ・・俺がおまえを忘れたことが・・」
ただ悔やむしかないという表情だ。
「だけどな。俺に世界一ふさわしい女は牧野つくし以外いない。俺はそう思ってる。だから牧野。俺と結婚してくれないか?」
沈黙が流れた。
遠い日々の静けさと言えるような沈黙。
沈黙に重さがあるとしたらどのくらいの重さになるのだろうか。
「母さん・・母さんは・・道明寺さんのことが・・父さんのことが今でも好きなんだろ?そうじゃなきゃあんなもの・・野球観戦の半券なんかとっておくはずないよね?そうだろ?認めなよ母さん・・今でも父さんのことが好きなんだって・・」
ベッドに横たわる少年の口から出た言葉。
その言葉は司の背中を押してくれた。
いつの間にか父と子の自然な関係は既に築かれていたようだ。
それに男同士というのはすぐ徒党を組みたがるということを少年の母親は知らなかった。
「償いはする。これから一生かけてする。それに俺はおまえじゃなきゃだめだ。俺に世界一ふさわしい女は牧野つくししかいないんだからな。」
司の視線は揺るぎない。
あの頃、高校生の頃と変わらない情熱が感じられた。惚れたらどこまでも一途で信念を貫く男。これこそが道明寺司だ。
「でも・・・」
つくしは息子を見た。
頷き返された視線。
母さん、父さんと幸せになりなよ。
少年の視線はそう伝えていた。
それは少年の昔から変わらぬ心情。
母親の寂しさを知っていたからこそ、父親に会いたかった。
もちろん、自分の父親がどんな人間か知りたいという気はあった。だがそんなことよりも母親の気持を慮っていた。
運命の恋人と呼ばれていた父と母。
遠い昔、まだ彼が幼かった頃、父親の親友が言った言葉だった。
『 世界が変わったとしても、牧野と司の二人の運命は変えようがないんだ。
あのふたりの心が変わるなんてことは絶対にない。たとえ今、司が牧野を忘れていたとしてもいつか必ず思い出す。それがたとえ住んでいる国が違ったとしてもね。』
それに母さんは毎日父さんと会っていた。僕を通して父さんを見ていたのはわかっていた。
僕が大きくなるにつれ、時々涙で目をうるませている姿を見たこともあった。
だから、どうしても父さんと母さんを会わせたかった。
もしかしたら僕を見た父さんの記憶が戻るかもしれない・・そう願って空港まで会いに行った。
物事の明るい面だけを見て生きるように言ったのは母さんだったよね?
だから僕から母さんに言うよ。これから先は父さんと幸せな人生を歩んで欲しいんだ。
「ねえ、ふたり共、僕がいるからって遠慮することなんかないよ?僕だってもう大人なんだ。それに何も知らないわけじゃないからね?」
少年の言葉が引き金になったのだろうか。
彼が目にするのは両親が抱き合う姿。
「ねぇ、道明寺。あ、あたしが・・今でも道明寺を愛していたのを・・知っていた?」
あの日あの事件がなければ・・。
そう思わずにはいられないが、過去を変えることはできない。それならこれから先の未来で過去を塗り変えればいい。
「ああ。もちろんだ。あのとき、誓い合ったんだ。俺とおまえは一生一緒だってな。」
自信ありげに返された言葉。
「航には悪いが俺を愛してると認めるまでおまえを拉致してどこかに閉じ込めておくつもりだった。」
司はにやっと笑った。
「な、なによ・・その言い方。い、言っとくけど、もしまたあたしから離れて行ったら、もう二度と口を利かないから!」
つくしは宣言していた。
「上等だ。俺はもうおまえの傍を離れるつもりはねぇからな。おい航!」
司は少年に向かって宣言した。
「おまえの母さんはこれからは俺のものだ。おまえは16年もこいつの傍にいたんだからこいつを俺にくれ。」
まじめくさった顔で言ってはいたが瞳は面白そうに笑っていた。
「いいよ。僕は別に母さんがいないとダメな大人になんかならないから。」
高校生の分際で生意気なこと言ってんじゃねぇよ。そんな言葉が聞こえて来そうだ。
いつまでも昔にこだわるものではない。
今が目の前にあればそれでいい。過去にこだわって生きて行くことは決していいこととは言えなかった。物事の明るい面を見て生きて行く。それはつくしが自分の息子に伝えてきたことだ。
ふたりの人生は少しだけ違った方向に進んでしまっていたのかもしれないが、知り合ったばかりの親子はまるで生まれた時からの親子だったように打ち解けた会話が交わされていた。
過剰な反応を示すことなくごく当たり前に流れていく空気がそこにはあった。
親子で生死の境を彷徨うという経験をすると何かが違って見えてくるのだろうか?
ふと、そんなことが頭の中を過っていた。
外の景色は穏やかに晴れ渡った空が広がっているはずだ。
ひこうき雲がいつまでも消えずに残っていると天気が悪くなると言うが、つくしがあの日アパートの窓から見た雲は、あっという間にかき消されていった。
今日もあの日に見たような雲が浮かんでいたとしたら、あっという間に消え去ってしまっているはずだ。明日は晴れて穏やかな日になる。そう願わずにはいられなかった。
< 完 > *いつか晴れた日に*

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Fu**e様
ドラマチックなお話とのご感想をありがとうございました。
続きをご希望とのことですが、その後ですよね?ご期待に沿えるかどうかわかりませんが心に留めておきます。
拍手コメント有難うございました^^
ドラマチックなお話とのご感想をありがとうございました。
続きをご希望とのことですが、その後ですよね?ご期待に沿えるかどうかわかりませんが心に留めておきます。
拍手コメント有難うございました^^
アカシア
2016.09.16 20:38 | 編集

子持**マ様
17年経っての再会。長い時を経て家族になることが出来ました。そうですねぇ。航君が跡を継ぐのではないでしょうか?
司に似てカッコいい息子さんだと思います。母親想いのいい子に育って良かったと思っています。
拍手コメント有難うございました^^
17年経っての再会。長い時を経て家族になることが出来ました。そうですねぇ。航君が跡を継ぐのではないでしょうか?
司に似てカッコいい息子さんだと思います。母親想いのいい子に育って良かったと思っています。
拍手コメント有難うございました^^
アカシア
2016.09.16 20:41 | 編集

椿お**ん☆様
航君。母親思いのできた息子さんでしたね。^^GJありがとうございます^^
最初の展開からどうなることかと心配になられましたか?^^ご安心下さい。幸せになりました(笑)
親子共にICUに入るということになりましたが、今では3人の絆はしっかりと結ばれたようです。
番外編で息子が恥ずかしく呆れるほどの親イチャですか?(笑)
そうなると司の思いばかりが大きくなりそうですね?(笑)恐らく17年分取り戻そうとしてつくしから離れません。そんなお話しも楽しいかもしれませんねぇ。
コメント有難うございました。^^
航君。母親思いのできた息子さんでしたね。^^GJありがとうございます^^
最初の展開からどうなることかと心配になられましたか?^^ご安心下さい。幸せになりました(笑)
親子共にICUに入るということになりましたが、今では3人の絆はしっかりと結ばれたようです。
番外編で息子が恥ずかしく呆れるほどの親イチャですか?(笑)
そうなると司の思いばかりが大きくなりそうですね?(笑)恐らく17年分取り戻そうとしてつくしから離れません。そんなお話しも楽しいかもしれませんねぇ。
コメント有難うございました。^^
アカシア
2016.09.16 20:46 | 編集

こ*子様
こちらこそ、御無沙汰しております^^その節は色々とお世話になりました。
そしていつも楽しみに拝読させて頂いています。
が!気づけば6時だけでは無かったので読み逃しをしないように追いかけました(笑)
『司の記憶喪失前中後編シリーズ』(笑)素敵なネーミングを有難うございます。
本当ですね。何故かシリーズ化していますね(笑)そんなお話が多いですね(笑)
うちのようなお話で勿体ない言葉を頂き恐縮してしまいます。
テンプレートにはあらまあ!と驚きでしかありませんでしたが修正されたようでホッとしております。
こ*子様の超長編、期待を裏切るどんでん返しなど色々と楽しみにしております。
どうぞお体には十分ご自愛なさって無事書き上げて下さることを陰ながら祈っております。|д゚)
コメント有難うございました^^
こちらこそ、御無沙汰しております^^その節は色々とお世話になりました。
そしていつも楽しみに拝読させて頂いています。
が!気づけば6時だけでは無かったので読み逃しをしないように追いかけました(笑)
『司の記憶喪失前中後編シリーズ』(笑)素敵なネーミングを有難うございます。
本当ですね。何故かシリーズ化していますね(笑)そんなお話が多いですね(笑)
うちのようなお話で勿体ない言葉を頂き恐縮してしまいます。
テンプレートにはあらまあ!と驚きでしかありませんでしたが修正されたようでホッとしております。
こ*子様の超長編、期待を裏切るどんでん返しなど色々と楽しみにしております。
どうぞお体には十分ご自愛なさって無事書き上げて下さることを陰ながら祈っております。|д゚)
コメント有難うございました^^
アカシア
2016.09.16 20:52 | 編集

う**ゃん様
うるっとする場面やジーンとする場面。そして最後は俺様らしく息子に宣言(笑)
「こいつは元々俺のものだ!」と言いたいんでしょうねぇ(笑)
俺様司は健在でした^^楽しんで頂きなによりです^^
コメント有難うございました^^
うるっとする場面やジーンとする場面。そして最後は俺様らしく息子に宣言(笑)
「こいつは元々俺のものだ!」と言いたいんでしょうねぇ(笑)
俺様司は健在でした^^楽しんで頂きなによりです^^
コメント有難うございました^^
アカシア
2016.09.16 21:00 | 編集

S**m様
号泣された・・・(ノД`)・゜・。
こんなお話で号泣して頂けるなんて光栄です。
短編でしたので話の展開は早かったと思いますので、読後はすっきりされたのではないかと思います。また号泣して頂けるようなお話を・・いつか・・
拍手コメント有難うございました^^
号泣された・・・(ノД`)・゜・。
こんなお話で号泣して頂けるなんて光栄です。
短編でしたので話の展開は早かったと思いますので、読後はすっきりされたのではないかと思います。また号泣して頂けるようなお話を・・いつか・・
拍手コメント有難うございました^^
アカシア
2016.09.16 21:04 | 編集

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く*ちゃん様
心にしみて下さったとのこと。大変光栄です。どうもありがとうございます。
航君、意識回復して良かったですね^^
この続きですか?その後の3人・・航君の退院後?く*ちゃん様ぜひ妄想して下さい(笑)
親子3人幸せですよ、きっと。
コメント有難うございました^^
心にしみて下さったとのこと。大変光栄です。どうもありがとうございます。
航君、意識回復して良かったですね^^
この続きですか?その後の3人・・航君の退院後?く*ちゃん様ぜひ妄想して下さい(笑)
親子3人幸せですよ、きっと。
コメント有難うございました^^
アカシア
2016.09.16 21:08 | 編集

ま**ん様
こちらこそ、お読み頂きありがとうございました^^
親子3人の今後の人生は幸せであって欲しいですねぇ。きっと司がつくしを離さない毎日でしょう。それを見て呆れる息子の姿が目に浮かびます(笑)
拍手コメント有難うございました^^
こちらこそ、お読み頂きありがとうございました^^
親子3人の今後の人生は幸せであって欲しいですねぇ。きっと司がつくしを離さない毎日でしょう。それを見て呆れる息子の姿が目に浮かびます(笑)
拍手コメント有難うございました^^
アカシア
2016.09.16 21:28 | 編集

le**mon様
姿は司でも性格はつくしに似た男の子。母親想いの優しい息子だと思います。
恐らく高校ではモテていると思います。なにしろ父親に似たあの容姿ですからねぇ(笑)
恋人までの~もお読み頂いているとのこと。どうもありがとうございます。
ふたりが早くラブラブになるように・・(笑)そろそろ頑張りましょうか(笑)
コメント有難うございました^^
姿は司でも性格はつくしに似た男の子。母親想いの優しい息子だと思います。
恐らく高校ではモテていると思います。なにしろ父親に似たあの容姿ですからねぇ(笑)
恋人までの~もお読み頂いているとのこと。どうもありがとうございます。
ふたりが早くラブラブになるように・・(笑)そろそろ頑張りましょうか(笑)
コメント有難うございました^^
アカシア
2016.09.16 21:32 | 編集

*こ様
お好みの展開でしたか?楽しんで頂けてなによりです^^
やはり類はつくしを見守る立場でいて欲しいと思いました。
航君はかっこいいと思います。何しろ司に似た容姿でつくしちゃんの性格。
司とつくしはやはり運命の恋人なんですねぇ。遠い国にいても運命がふたりを引き寄せました。
大丈夫です。*こ様も必ず運命の人に出会えますよ。どこかに運命の糸が絡み合った人がいるはずです!
コメント有難うございました^^
お好みの展開でしたか?楽しんで頂けてなによりです^^
やはり類はつくしを見守る立場でいて欲しいと思いました。
航君はかっこいいと思います。何しろ司に似た容姿でつくしちゃんの性格。
司とつくしはやはり運命の恋人なんですねぇ。遠い国にいても運命がふたりを引き寄せました。
大丈夫です。*こ様も必ず運命の人に出会えますよ。どこかに運命の糸が絡み合った人がいるはずです!
コメント有難うございました^^
アカシア
2016.09.16 21:36 | 編集

イ*ン様
しみじみと素敵。ありがとうございます。17年後の想起。そのきっかけは航君でした。司に似た強い瞳を持つ子ども。今後は親子の絆を深めていくと思います。拍手コメント有難うございました^^
しみじみと素敵。ありがとうございます。17年後の想起。そのきっかけは航君でした。司に似た強い瞳を持つ子ども。今後は親子の絆を深めていくと思います。拍手コメント有難うございました^^
アカシア
2016.09.16 21:43 | 編集

s**p様
5時更新は早いですよね(笑)この時間更新はアカシアの都合によりますので朝はのんびり起床して下さいませ^^
前、中、後編なのですが、今回は後編を分けてしまいました(笑)長くなりすぎましたので司の記憶が戻るお話を独立させた次第です。え?お得感満載でしたか?(笑)それはよかったです。
テンプレートはFC2の不具合でしたが修正されましたので、このまま続けることに致しました。
私もs**p様と同様の眼鏡環境になりつつあります。(笑)
好きなおかずを最後にとっておいて頂けるようにお得感のあるお話をいずれまた書きたいと思っています(笑)
コメント有難うございました^^
5時更新は早いですよね(笑)この時間更新はアカシアの都合によりますので朝はのんびり起床して下さいませ^^
前、中、後編なのですが、今回は後編を分けてしまいました(笑)長くなりすぎましたので司の記憶が戻るお話を独立させた次第です。え?お得感満載でしたか?(笑)それはよかったです。
テンプレートはFC2の不具合でしたが修正されましたので、このまま続けることに致しました。
私もs**p様と同様の眼鏡環境になりつつあります。(笑)
好きなおかずを最後にとっておいて頂けるようにお得感のあるお話をいずれまた書きたいと思っています(笑)
コメント有難うございました^^
アカシア
2016.09.16 21:49 | 編集

チ**ム様
長い年月を経て記憶が戻った司。そのきっかけは息子の交通事故でした。
過去の自分と同じ状況にある少年を見たとき、涙が溢れてきました。
イケメンの息子。航君。司はいきなり16歳の息子の親になりましたが、むしろ喜んでいるようですよ。そうでしたか。ご子息はモテるんですね!素晴らしい!将来が楽しみですね!最近の女の子は積極的なのでしょうか?花より団子(笑)いいじゃないですか。まだまだ母様にそんな話しをしてくれるうちは花ですよ(笑)息子はいずれ嫁のものになりますからね?(笑)コメント有難うございました^^
長い年月を経て記憶が戻った司。そのきっかけは息子の交通事故でした。
過去の自分と同じ状況にある少年を見たとき、涙が溢れてきました。
イケメンの息子。航君。司はいきなり16歳の息子の親になりましたが、むしろ喜んでいるようですよ。そうでしたか。ご子息はモテるんですね!素晴らしい!将来が楽しみですね!最近の女の子は積極的なのでしょうか?花より団子(笑)いいじゃないですか。まだまだ母様にそんな話しをしてくれるうちは花ですよ(笑)息子はいずれ嫁のものになりますからね?(笑)コメント有難うございました^^
アカシア
2016.09.16 21:56 | 編集

yuko25**yuko様
二日連続で朝から泣かせてしまって申し訳ございませんっ(ノД`)・゜・。
最後がハッピーエンドでなければ悶絶してしまいますよね?
ふたりは、いえ3人は幸せですよ(笑)
コメント有難うございました^^
二日連続で朝から泣かせてしまって申し訳ございませんっ(ノД`)・゜・。
最後がハッピーエンドでなければ悶絶してしまいますよね?
ふたりは、いえ3人は幸せですよ(笑)
コメント有難うございました^^
アカシア
2016.09.16 21:59 | 編集

ゆ**丸様
お楽しみ頂き有難うございました^^
家族になった3人のお話ですか?道明寺ファミリー。そうですねぇ。イケメン高校生の航君。
その航君が呆れるほど母親を愛する父親。そんな姿もいいかもしれませんねぇ(笑)
楓さんは気に入ってくれるでしょう。椿さんも我が子の様に・・タマさん。生きてる?(笑)確かに兄弟もすぐ出来るでしょうね(笑)そんなお話も楽しいかもしれませんねぇ(笑)コメント有難うございました^^
お楽しみ頂き有難うございました^^
家族になった3人のお話ですか?道明寺ファミリー。そうですねぇ。イケメン高校生の航君。
その航君が呆れるほど母親を愛する父親。そんな姿もいいかもしれませんねぇ(笑)
楓さんは気に入ってくれるでしょう。椿さんも我が子の様に・・タマさん。生きてる?(笑)確かに兄弟もすぐ出来るでしょうね(笑)そんなお話も楽しいかもしれませんねぇ(笑)コメント有難うございました^^
アカシア
2016.09.16 22:01 | 編集

チビ**ママ様
感動、そして泣いて頂き有難うございました。日曜日のエロ坊ちゃんばかりではないですよ(笑)いつかこの続編ですか?
皆さんからのリクエストが多いことに驚いています。いつか・・また・・ということで(笑)
コメント有難うございました^^
感動、そして泣いて頂き有難うございました。日曜日のエロ坊ちゃんばかりではないですよ(笑)いつかこの続編ですか?
皆さんからのリクエストが多いことに驚いています。いつか・・また・・ということで(笑)
コメント有難うございました^^
アカシア
2016.09.16 22:07 | 編集

司×**OVE様
最後は航君です。自分に父親の面影を重ねる母親を見て来ました。
そんな母の為にと帰国する司に空港まで会いに行きましたが会えるはずもありません。
司も自分によく似た少年が気にはなったのですが、そのまま時は過ぎ、次に出会ったのはICUだった。長かった3日間であったと思います。司は記憶が回復すると、つくし一直線(笑)俺様に戻ってしまいました(笑)16歳の息子をライバル視する父。どんな父親なんでしょうね(笑)「恋人まで~」再開します。経験のないつくしをどう攻略するのか・・大人の坊っちゃん頑張って!(笑)コメント有難うございました^^
最後は航君です。自分に父親の面影を重ねる母親を見て来ました。
そんな母の為にと帰国する司に空港まで会いに行きましたが会えるはずもありません。
司も自分によく似た少年が気にはなったのですが、そのまま時は過ぎ、次に出会ったのはICUだった。長かった3日間であったと思います。司は記憶が回復すると、つくし一直線(笑)俺様に戻ってしまいました(笑)16歳の息子をライバル視する父。どんな父親なんでしょうね(笑)「恋人まで~」再開します。経験のないつくしをどう攻略するのか・・大人の坊っちゃん頑張って!(笑)コメント有難うございました^^
アカシア
2016.09.16 22:12 | 編集

み*み様
楽しんで頂けて何よりです^^
17年前の自分と同じような状況に陥った少年の姿を見て記憶が甦りました。だが横たわる少年は自分の息子だった。衝撃的な対面だったことでしょう。これからは3人で幸せな人生を歩んで頂きたいですね!拍手コメント有難うございました^^
楽しんで頂けて何よりです^^
17年前の自分と同じような状況に陥った少年の姿を見て記憶が甦りました。だが横たわる少年は自分の息子だった。衝撃的な対面だったことでしょう。これからは3人で幸せな人生を歩んで頂きたいですね!拍手コメント有難うございました^^
アカシア
2016.09.16 22:16 | 編集

ぴ*様
やはり電車の中で・・。3人はこれから先きっと幸せになります。家族内で2人目の記憶喪失が出なくて良かったです^^
航君目線のお話しですか?イチャイチャする親でしょうか(笑)航君人気者ですねぇ。拍手コメント有難うございました^^
やはり電車の中で・・。3人はこれから先きっと幸せになります。家族内で2人目の記憶喪失が出なくて良かったです^^
航君目線のお話しですか?イチャイチャする親でしょうか(笑)航君人気者ですねぇ。拍手コメント有難うございました^^
アカシア
2016.09.16 22:32 | 編集

ち*こ様
沢山の拍手を有難うございました^^続編・・・。
司とつくしと航君ですね?
プレッシャーですねぇ(笑)どうでしょうねぇ・・
困りましたねぇ・・
拍手コメント有難うございました^^
沢山の拍手を有難うございました^^続編・・・。
司とつくしと航君ですね?
プレッシャーですねぇ(笑)どうでしょうねぇ・・
困りましたねぇ・・
拍手コメント有難うございました^^
アカシア
2016.09.16 22:42 | 編集

ホワ**スター様
司とつくし。二人目なんてあっという間に出来るでしょうね(笑)
航君、イケメン美男子だと思います。性格はつくしに似ているとすれば最高ですね!
夫と息子が超イケメン(笑)どうすればそんなことに恵まれるのでしょう(笑)
そんな男性に囲まれて過ごす・・キャーキャー言いたくなるお気持ち、わかります^^
コメント有難うございました^^
司とつくし。二人目なんてあっという間に出来るでしょうね(笑)
航君、イケメン美男子だと思います。性格はつくしに似ているとすれば最高ですね!
夫と息子が超イケメン(笑)どうすればそんなことに恵まれるのでしょう(笑)
そんな男性に囲まれて過ごす・・キャーキャー言いたくなるお気持ち、わかります^^
コメント有難うございました^^
アカシア
2016.09.16 22:48 | 編集

マ**チ様
そんな名作ではないですよ。そうなんです。ストック作品です。忙しかったんです(@_@。
最後は俺様司に戻りましたが、それまでは葛藤がありました。週刊文○に記事が載る!!
我が家では毎週購読しています。来週あたり載るのでしょうか!
『道明寺司氏に10代の頃の隠し子発覚!!』(笑)(≧▽≦)
大丈夫です。仰るとおり鉄仮面西田が上手く処理してくれます。
そこで勘違い司の出番ですね?(笑)航海の「航」なのに「後悔」の後!アカシア蜂蜜からそんな司にひと言。坊っちゃん、そんなアホなことばかり言っていたらいつか類に鞍替えされる日が来るかもしれませんよ?(笑)しかし、いつもふたりの会話がイキイキとしていて楽しいです。いつも楽しませて頂いています。ありがとうございます^^
金曜日が来ました!秋の夜長。昨夜は中秋の名月を楽しむ余裕もなく海獣のように横たわってしまいました(笑)
夜更かし同盟万歳!コメント有難うございました^^
そんな名作ではないですよ。そうなんです。ストック作品です。忙しかったんです(@_@。
最後は俺様司に戻りましたが、それまでは葛藤がありました。週刊文○に記事が載る!!
我が家では毎週購読しています。来週あたり載るのでしょうか!
『道明寺司氏に10代の頃の隠し子発覚!!』(笑)(≧▽≦)
大丈夫です。仰るとおり鉄仮面西田が上手く処理してくれます。
そこで勘違い司の出番ですね?(笑)航海の「航」なのに「後悔」の後!アカシア蜂蜜からそんな司にひと言。坊っちゃん、そんなアホなことばかり言っていたらいつか類に鞍替えされる日が来るかもしれませんよ?(笑)しかし、いつもふたりの会話がイキイキとしていて楽しいです。いつも楽しませて頂いています。ありがとうございます^^
金曜日が来ました!秋の夜長。昨夜は中秋の名月を楽しむ余裕もなく海獣のように横たわってしまいました(笑)
夜更かし同盟万歳!コメント有難うございました^^
アカシア
2016.09.16 22:55 | 編集

り*様
朝アラームまでかけてお読み頂いたのですか?なんと嬉しいお言葉でしょう。どうもありがとうございました。朝から涙が・・。そうでしたか・・早朝から泣いて頂きありがとうございました^^番外編か続き・・ご希望がこんなに多いとは予想外です。こんなお話でも感動して頂きありがとうございます。コメント有難うございました^^
朝アラームまでかけてお読み頂いたのですか?なんと嬉しいお言葉でしょう。どうもありがとうございました。朝から涙が・・。そうでしたか・・早朝から泣いて頂きありがとうございました^^番外編か続き・・ご希望がこんなに多いとは予想外です。こんなお話でも感動して頂きありがとうございます。コメント有難うございました^^
アカシア
2016.09.16 23:09 | 編集
