司のあとから空港ターミナルを出たつくしは、風の強さに身を竦め思わず自分の体を抱きしめるように両腕を回していた。
それはまるで自分の心の中にあるこの街での10年分の思いを抱きしめるようだった。
司はそんな彼女を荒れ狂う雨風から守るようにして迎えの車へとエスコートした。
さりげなく腰に回された手は、女性をエスコートすることに慣れた手だ。アメリカでの暮らしに慣れた男はその仕草すべてが洗練されていた。ニューヨークに来て知ったのは、どこの女だろうが、どんな御令嬢だろうが彼の前に喜んで体を投げ出すということだ。女は嫌いだと言っていた男も、今では男の本能には従順なのだろうか。それを自分が知ってどうなると言うものではなかったが、それでも高校生の頃のこの男を知るつくしとしては複雑な思いでいた。
道明寺はどんな恋人なんだろう。
きっと好きな女性には優しい男なんだろうと思った。
それは昔の自分に対しての態度から分かっていた。
自分だけには優しい。
女はみんなそんな男を求める。
自分だけには優しい獣を。
つくしは、そんな男の横顔を下から見上げた。顎のラインはシャープで鋭角さが保たれていて思わずそのラインに手を触れたくなった。そして唇にも。それは、薄くて男らしく引き締まった唇だ。
その唇にキスをしたことはあった。だけど、それは遠い昔の話で高校生にしては奥手だったつくしからすればかなり勇気のいることではあった。それでもあの時は自分からキスをしたいと思った。
心は決まっていた。コーヒーを飲まないかと聞かれたとき、道明寺の言葉に深い意味は無かったはずだ。けれど、漆黒の瞳に見つめられて交わした言葉がある一瞬で深い意味を持つことになった。
どこがいい と聞かれ どこでもいい と答えた。
あたしが望んだのは、この男との一夜の情事。
運命論者ではないが、今夜の出来事があたしの運命であらかじめ決められていたことならあたしに選択肢はない。それは道明寺が道明寺として生きることを宿命づけられたことと同じように。
今夜が道明寺と最初で最後の夜になる。
それでいい。
今のあたしにはそれでも。
ペントハウスまでは40分程の道のりだった。
俺はおまえのことがもっと知りたい。女は言葉を返すことはしなかった。
男と女が抱き合うのに愛情など必要ないと知ったのはいつの頃だったのか。
女に愛など求めたことはなかった。
子供の頃でさえ、愛を求めたことは無かったはずだ。
だが俺は誰かの愛が欲しくて・・
いや。そんなことはない。
どんなかたちの愛も求めたことはなかったはずだ。
そんな思いが司の脳裏を過っていた。
それなのに、どうしてこの女なんだ。
気になってしかたがない。
見知らぬ女をペントハウスに招き入れるなんて正気じゃない。
いつも、女に対しては罠をかけられように用心していた。
女とはいえ変質者かもしれない。もしかしたら殺人犯かもしれない。
だが、なぜかこの女は信じられた。
もっと話がしたかったし声が聞きたかった。
その声は遠い昔に聞いたような気がしていた。
自分の名前を叫んだ声・・夢の中でいつも見る女の後ろ姿には色もなく音もない。
だが何故かこの女の大きな瞳は後ろ姿の女のものではないかと思わずにはいられなかった。
なぜそんなことを思うのか?
わからなかった。
つくしは遠い昔を思い出していた。
腰に添えられた手はあの時と同じ手だった。
それは掴むことが出来なかったあの日の手。
自分を愛していると言ってくれたたったひとりの人だった。
案内された部屋の中央には、大きなベッドがあった。他にあるものと言えば、飾り気のないチェストと部屋の片隅にあるスタンドライトだけで殺風景な部屋だった。どうやらこの男はシンプルな暮らしを好むようだ。
広い大きなベッド。
そこで道明寺に自分が着ている服を脱がされる。そんな姿が見えた。
この部屋に何があるか覚えておこうと思った。
二度と来ることがないこの部屋を。
名前は互いに名乗らなかった。
一夜限りの情事に名前など必要がない。
すぐ後ろに立つ男からはアルコールの匂いはしなかった。
その代わり感じられるのは男の欲望の匂い。
腰に添えられた手はやがてつくしの体を後ろから抱きしめると、彼女のうなじに男の吐息が感じられた。
自分の体に押し付けられた男の体からは欲望の印が伝わった。
道明寺・・・
彼があたしを欲しがってる。
つくしは性欲については、ほとんど無知と言ってよかった。
だが、道明寺ならそれをあたしに教えてくれることが出来るはずだ。
抱き上げられたつくしがゆっくりと降ろされたベッドは黒のサテンのシーツに覆われていた。いかにも独身のプレイボーイが好みそうな色だ。このベッドは多くのことを見て来たのだろう。
つくしは、そんな思いを打ち消そうとするように、ゆっくりと目を閉じた。
これから先は誰のものでもない自分だけの思い出を作りたいと望むために。
「俺を見ろ」
つくしの目が開かれたとき、彼女の目の前には男の顔があって上から見下ろされていた。
ブラウスのボタンがはずされ、スカートとストッキングがそれに続き床の上に落とされた。
大きな手が背中にあるブラジャーのホックをはずし、パンティにも手がかけられると白い体は司の目の前にさらされた。
司の裸体は彫刻のように完璧だった。
美しい肉体と言ってもいいほどだった。
それは少年から青年へと年を重ねた男の体。
指先で触れれば硬い筋肉に押し返された。
つくしは男の顔を指でたどっていた。
額、目元、鼻、頬骨そして口もと・・
触れたかった顎のラインと唇にも指で触れた。
ひと晩だけ。
あたしのものになって。
今夜だけでいいから。
最初から手に入れられるなんて思って無かった。
だから今だけ。
間接照明に照らされた部屋は、薄暗かったがすべてがさらけ出されるよりは良かった。
道明寺があたしを求めてくれるならそれだけでいい。
例えこの男が愛を理解出来なくても、あたしが伝えられる思いはあるはずだ。
これから先、ひとりで過ごす長く虚ろな夜も今夜の思い出が慰めてくれるはずだ。
15年間の思いは今夜限りで美しい思い出として昇華させればいい。
ゆっくりと顔が近づいてくると、男の首筋に手をからませて引き寄せていた。
つくしはキスを受け止めた。
道明寺の全身から熱い力を感じてゆっくりと体が溶かされていく気がした。
そのときすべての意識を手放すことにした。
乳房で胸板を感じ、お腹に感じるのは男の昂ったあかし。
戸惑いも恥じらいもすべてを投げ出した。あの時どうしてと言う後悔はしたくはなかった。すべてが欲しかった。道明寺のすべてが。
あたしには失うものなどない。あたしは今すべてが欲しい。明日じゃなく今欲しい。
重なっていた唇を離すと耳元で囁かれた声に、永遠に封じ込めようとした思いは解き放たれた。
「愛し合おう」
その言葉がその場限りの偽りの言葉だとしてもかまわなかった。
一夜限りの偽りの愛でもかまわなかった。
喉に唇をゆっくりと這わせながら司の手は白い肌をゆっくりと撫でる。
やがて唇は女の乳房を舐め上げ、胸の頂きを口に含んだ。
司の髪に差し込まれた女の指は彼の頭を掴んで離そうとはしない。
「・・んっ・・」
女は顎を天に向け白い喉からは喘ぐ声が聞こえるだけ。
「はぁ・・あっ・・」
両手はゆっくりとした動きで女の柔らかい太腿の内側を撫で上げて行く・・
足りない。
この女のすべてが欲しい。
この女が相手だとどれだけのものを得ても足りない気がする。
「おまえが欲しい」
「・・知ってる・・」
小さな声が呟いた。
恋焦がれるような思い。
司の中に欲しいという気持ちと、知りたいという気持ちが同時に沸き起こった。
どうしてこの街に一人で暮らしているのか。どんな仕事をしているのか。
好きな男はいるのか。俺はおまえのことがもっと知りたい。
飢餓感なのか、肉体的な欲望なのか、何かを求めるこの気持ちはなんだ?
だが、その答えを今すぐ知りたいとは思わなかった。
のけぞる女の体を抱えると、濡れて感じやすくなった場所に唇を寄せた。
指が奥深くへと進入すれば身をくねらせた。小さな水音が女の体が感じていることを表していて、リズムを付けて抜き差しを繰り返せば体はそのテンポを理解していた。
限界まで昂らせたい。少なくとも俺と同じ限界まで。
「あっ・・・んあっ!」
聞えるのは男の荒々しい息遣いと女の喘ぎ声。
「あっ・・ん・・はぁん!ああっ・・・」
もっと声が聞きたい。
女の唇が大きく開き、司の指の動きが早く激しくなった。
「いまだ」
かすれた声で囁くと女は声を上げて絶頂に達していた。
混沌の淵へと落ちていく様は美しかった。
開かれた唇から漏れる息は、はあはあと繰り返され呼吸の乱れを伝えてくる。
今はただ欲しいという思いが強かった。
まっすぐに女の目を見て力強く突き入れると、背中に回された女の手は司の体を引き寄せた。
その手は全てを受け入れるように強く抱きしめてきた。
必死でしがみつき、まるで二度と離れたくないというように感じられ、女が目を閉じると頬を伝う涙が見えた。
「俺を見ろ・・目を開けて俺を見ろ」
俺を見てくれという思い。
放心状態で見開かれ自分を見つめる女の瞳。
その瞳が見たかった。瞳の中に映る己の姿を見たかった。
この女の瞳の中に映るのは自分以外には許せない。そんな思いがしていた。
二人は自然発生したリズムを刻んで揺れていた。そのとき女の口から自分の名前を呼ぶ声を聞いたような気がした。だが女の口から漏れるのはただの喘ぎ声だったのかもしれない。
切なげな喘ぎ声。
俺の名前を呼んでくれ。この女の口から俺の名前が漏れるのを聞きたい。
そう願ったのは嘘偽りのない気持ちだった。
求めていた何かが女の中にあるような気がしてならなかった。
それが何なのか今の自分には分からなかったとしても。
司は余韻で震える女を抱き寄せていた。
今夜は一緒にいて欲しい。たとえ出会ったばかりの女でも。
時の長さが関係あるのか?
そんな思いを遠い過去にも感じたことがあったかもしれない。
だが今は、ただ腕の中で眠りについた女を抱きしめていられればそれで良かった。
今だけは・・
司は朝目覚めたとき、ベッドの上にいるのは自分ひとりだと気づくまでに数秒かかった。
腕の中に閉じ込めていたはずの女はいなかった。
まるで昨夜は何かに憑りつかれたように女を抱いていた。だが女はどこかに一線を引きたがっているように見えた。
大人の二人は求めるものがひとつだけだと言わんばかりで、立ち位置を間違えないで欲しいと。
これは一夜限りの情事として決して深くかかわることも、何かを期待することもしないでおきましょうと言った。
司も女の思いと同じだった。
それは心を開くことなく女を抱いてきた自分にはあたり前の思いだった。
まさか、女の方から口にされるとは思わなかったが、考え方が同じならこれから先も割り切った関係でいられるのではないかと思っていた。だから遠慮しなかった・・あの瞬間までは。
女の瞳に浮かんだ驚きと涙。そして苦痛に満ちた表情は経験がないことを物語っていた。
床に散らかっているのは、自分が昨日着ていた服だけで女の服は無かった。司はそれらを拾い上げるとバスルームへと足を踏み入れた。
そこで目に止まったのは、何もない洗面台に置かれた一枚の紙だった。
それは手帳から破り取られたような紙。
『 道明寺へ
こんなことになって気まずい思いはしたくないと思うので帰ります。
こんな手紙を貰っても意味がわからないと思いますが、わたしの夢は叶いました。
ありがとう。 』署名はなかった。
あの女・・やっぱり俺が誰だか気づいていたか。
けど、この意味の分かんねぇ手紙はなんだ?
どうせなら連絡先を残していけばいいものを、手紙に添えられていたのはネックレスだった。
司は鏡の中の自分に、手にしたネックレスを掲げ見せた。
チェーンの先で揺れる球体。
自分には見覚えのないネックレスが訝しかった。
なぜあの女はこんな物を残して消えたのか。
司はゆらゆらと球体を揺らしてみた。
まるで自分に嘘臭い催眠術をかけてる見てぇだよな。そんな思いを抱いた。
それは、キラキラとした小さな石がいくつか埋め込まれてはいるが、子供だましのようなネックレスだった。いい大人の女が身につけるには物足りなさが感じられる。
俺だったらもっと高価なものを買い与えることが出来る。あの女の白い肌を引き立てるような輝きを放つ石を。あの女、名前も名乗らず出て行ったがこの街に住む日本人ならすぐにでも調べはつく。
司は一瞬閉じた瞼の内側に何かの残像を見た。
なんの残像かはわからなかったが、それを確かめろと頭の片隅で誰かが囁く声がした。
不思議な感覚がした。これまで経験したことがない感覚で言葉に出来なかった。
再び目を閉じてみれば・・・
その残像が鮮やかな色を持ってきたのが感じられた。
色がつくと、そこへ音が加わった。
それはやがて確かな姿形を持って現れてきた。
長い髪の女だ。
そして、夢の中でいつも後ろ姿だけの女が振り返った。
その瞬間に心が動いた。
まきの・・
頭の中に甦った愛しい人の姿。
司は目を開くとネックレスを握りしめた。
何が気まずい思いだ。
気まずいのは俺の方だ。
司は胸が苦しかった。
息が出来ず、呼吸がせわしくなり頭がくらくらしはじめた。
牧野を忘れてしまった年月を思って吐きたくなった。
吐きたくなるほどの思いと共に、こみ上げて来るのは、過ぎ去った15年という年月の重みと後悔ばかり。
どうして俺は・・
司は震える手で洗面台の淵を掴み、鏡の中に見える自身の顔を見つめた。
そこにいたのは大切な人を忘れ去っていた愚かな男。
黙殺していた今までの感情は牧野つくしのことであり、胸の苦しみは心の痛みで、まるでナイフで突かれているように痛む。
あの日刺された痛みは、15年たってようやく本物の痛みになったような気がした。
体の痛みではなく心の痛みとして。
あいつのことを思い出さずに抱いたことが悔やまれた。
あいつ・・初めてだったのに・・
自分のことを覚えてもいないような男に・・
おまえを愛しているかどうかもわからない男に・・
あのとき掴んだ足首は細く、小さな体は痛みに耐えていたはずだ。
決して無理矢理抱いたわけではなかったが、それでも体は苦しかったはずだ。
司は最後のキスを思い出していた。
それは・・
まるで・・
別れのキス。
ちくしょう!
司は鏡の中の自分に語りかけた。
おまえはこんな所でのん気にしてる場合じゃないだろう?
そうだ。いつまでもこのままでいるわけにはいかない。
司は心が高ぶるのを感じた。
すぐにでもあいつの元へ行く。
俺の背中にある爪あとが消えないうちに探し出してやるからな。
「牧野・・」
15年ぶりに口にした愛しい女の名前。
ため息とも笑い声とも言えないような声が出た。
しかし、あいつらしい。
俺から逃げやがった。
どうして俺から逃げるんだ?
だが、逃がすわけにはいかない。
もう二度と。
自分を誤魔化していられたのは昨日までだった。
つくしはもうとっくに限界を超えていた。
10年もあいつの傍であいつを見ていた。見たくなくても見える現実に心が痛んだのは、この街で暮らし始めた頃だけで、そのうちに慣れてきた。
あたしは何年こんな思いをして暮らしてきたんだろう。
それももう過ぎたことだ。
でも望みは叶った。
それは本当だった。
思い切ってあと先を考えずに行動していた。
このチャンスを逃せば道明寺に抱かれることなんてなかった。
それでも自尊心だけは保つことが出来た。
愛しているとは決して言わなかった。
見ず知らずの女にそんな言葉を言われれば道明寺も迷惑なだけだろう。
長い恋は昨日で終わった。
つくしは窓の外に見えるニューヨークでの最後の朝日を目に焼き付けた。
雨に濡れていた滑走路はもう乾きはじめていた。つくしの乗った飛行機は、機体に朝の光りを反射させ飛び立ち、マンハッタンを遠くに見ながら高度を上げて行く。
やがて海上に出ると上空を大きく旋回し、西の方角へと機首を向けた。
機体は上昇を続け雲の塊を突き抜け、きれいな青空が広がる高度へと達した。
高度1万メートルの世界は、視界が開け雲の上は快晴で遥か彼方まで見渡すことが出来た。
遠くは薄く霞がかかり白くぼんやりとして見える空だ。
そして、どこまでも続く青い空はこのまま東京まで続いている。
つくしには雲の下に広がる街はいつも灰色に見えた。
今のあたしがあの街で一人生きて行くには辛すぎる。
望みが叶うとは思っていなかったが、一度手に入れてしまうとまた欲しくなるのが人間だ。
けれど、その望みはもう二度と叶うことはないはずだ。
この街での10年は夢だったと思えばいい。
長い夢だったと・・。
あたしはもう二度とマンハッタンの高層ビルを目にすることはない。
さよなら・・
道明寺。
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それはまるで自分の心の中にあるこの街での10年分の思いを抱きしめるようだった。
司はそんな彼女を荒れ狂う雨風から守るようにして迎えの車へとエスコートした。
さりげなく腰に回された手は、女性をエスコートすることに慣れた手だ。アメリカでの暮らしに慣れた男はその仕草すべてが洗練されていた。ニューヨークに来て知ったのは、どこの女だろうが、どんな御令嬢だろうが彼の前に喜んで体を投げ出すということだ。女は嫌いだと言っていた男も、今では男の本能には従順なのだろうか。それを自分が知ってどうなると言うものではなかったが、それでも高校生の頃のこの男を知るつくしとしては複雑な思いでいた。
道明寺はどんな恋人なんだろう。
きっと好きな女性には優しい男なんだろうと思った。
それは昔の自分に対しての態度から分かっていた。
自分だけには優しい。
女はみんなそんな男を求める。
自分だけには優しい獣を。
つくしは、そんな男の横顔を下から見上げた。顎のラインはシャープで鋭角さが保たれていて思わずそのラインに手を触れたくなった。そして唇にも。それは、薄くて男らしく引き締まった唇だ。
その唇にキスをしたことはあった。だけど、それは遠い昔の話で高校生にしては奥手だったつくしからすればかなり勇気のいることではあった。それでもあの時は自分からキスをしたいと思った。
心は決まっていた。コーヒーを飲まないかと聞かれたとき、道明寺の言葉に深い意味は無かったはずだ。けれど、漆黒の瞳に見つめられて交わした言葉がある一瞬で深い意味を持つことになった。
どこがいい と聞かれ どこでもいい と答えた。
あたしが望んだのは、この男との一夜の情事。
運命論者ではないが、今夜の出来事があたしの運命であらかじめ決められていたことならあたしに選択肢はない。それは道明寺が道明寺として生きることを宿命づけられたことと同じように。
今夜が道明寺と最初で最後の夜になる。
それでいい。
今のあたしにはそれでも。
ペントハウスまでは40分程の道のりだった。
俺はおまえのことがもっと知りたい。女は言葉を返すことはしなかった。
男と女が抱き合うのに愛情など必要ないと知ったのはいつの頃だったのか。
女に愛など求めたことはなかった。
子供の頃でさえ、愛を求めたことは無かったはずだ。
だが俺は誰かの愛が欲しくて・・
いや。そんなことはない。
どんなかたちの愛も求めたことはなかったはずだ。
そんな思いが司の脳裏を過っていた。
それなのに、どうしてこの女なんだ。
気になってしかたがない。
見知らぬ女をペントハウスに招き入れるなんて正気じゃない。
いつも、女に対しては罠をかけられように用心していた。
女とはいえ変質者かもしれない。もしかしたら殺人犯かもしれない。
だが、なぜかこの女は信じられた。
もっと話がしたかったし声が聞きたかった。
その声は遠い昔に聞いたような気がしていた。
自分の名前を叫んだ声・・夢の中でいつも見る女の後ろ姿には色もなく音もない。
だが何故かこの女の大きな瞳は後ろ姿の女のものではないかと思わずにはいられなかった。
なぜそんなことを思うのか?
わからなかった。
つくしは遠い昔を思い出していた。
腰に添えられた手はあの時と同じ手だった。
それは掴むことが出来なかったあの日の手。
自分を愛していると言ってくれたたったひとりの人だった。
案内された部屋の中央には、大きなベッドがあった。他にあるものと言えば、飾り気のないチェストと部屋の片隅にあるスタンドライトだけで殺風景な部屋だった。どうやらこの男はシンプルな暮らしを好むようだ。
広い大きなベッド。
そこで道明寺に自分が着ている服を脱がされる。そんな姿が見えた。
この部屋に何があるか覚えておこうと思った。
二度と来ることがないこの部屋を。
名前は互いに名乗らなかった。
一夜限りの情事に名前など必要がない。
すぐ後ろに立つ男からはアルコールの匂いはしなかった。
その代わり感じられるのは男の欲望の匂い。
腰に添えられた手はやがてつくしの体を後ろから抱きしめると、彼女のうなじに男の吐息が感じられた。
自分の体に押し付けられた男の体からは欲望の印が伝わった。
道明寺・・・
彼があたしを欲しがってる。
つくしは性欲については、ほとんど無知と言ってよかった。
だが、道明寺ならそれをあたしに教えてくれることが出来るはずだ。
抱き上げられたつくしがゆっくりと降ろされたベッドは黒のサテンのシーツに覆われていた。いかにも独身のプレイボーイが好みそうな色だ。このベッドは多くのことを見て来たのだろう。
つくしは、そんな思いを打ち消そうとするように、ゆっくりと目を閉じた。
これから先は誰のものでもない自分だけの思い出を作りたいと望むために。
「俺を見ろ」
つくしの目が開かれたとき、彼女の目の前には男の顔があって上から見下ろされていた。
ブラウスのボタンがはずされ、スカートとストッキングがそれに続き床の上に落とされた。
大きな手が背中にあるブラジャーのホックをはずし、パンティにも手がかけられると白い体は司の目の前にさらされた。
司の裸体は彫刻のように完璧だった。
美しい肉体と言ってもいいほどだった。
それは少年から青年へと年を重ねた男の体。
指先で触れれば硬い筋肉に押し返された。
つくしは男の顔を指でたどっていた。
額、目元、鼻、頬骨そして口もと・・
触れたかった顎のラインと唇にも指で触れた。
ひと晩だけ。
あたしのものになって。
今夜だけでいいから。
最初から手に入れられるなんて思って無かった。
だから今だけ。
間接照明に照らされた部屋は、薄暗かったがすべてがさらけ出されるよりは良かった。
道明寺があたしを求めてくれるならそれだけでいい。
例えこの男が愛を理解出来なくても、あたしが伝えられる思いはあるはずだ。
これから先、ひとりで過ごす長く虚ろな夜も今夜の思い出が慰めてくれるはずだ。
15年間の思いは今夜限りで美しい思い出として昇華させればいい。
ゆっくりと顔が近づいてくると、男の首筋に手をからませて引き寄せていた。
つくしはキスを受け止めた。
道明寺の全身から熱い力を感じてゆっくりと体が溶かされていく気がした。
そのときすべての意識を手放すことにした。
乳房で胸板を感じ、お腹に感じるのは男の昂ったあかし。
戸惑いも恥じらいもすべてを投げ出した。あの時どうしてと言う後悔はしたくはなかった。すべてが欲しかった。道明寺のすべてが。
あたしには失うものなどない。あたしは今すべてが欲しい。明日じゃなく今欲しい。
重なっていた唇を離すと耳元で囁かれた声に、永遠に封じ込めようとした思いは解き放たれた。
「愛し合おう」
その言葉がその場限りの偽りの言葉だとしてもかまわなかった。
一夜限りの偽りの愛でもかまわなかった。
喉に唇をゆっくりと這わせながら司の手は白い肌をゆっくりと撫でる。
やがて唇は女の乳房を舐め上げ、胸の頂きを口に含んだ。
司の髪に差し込まれた女の指は彼の頭を掴んで離そうとはしない。
「・・んっ・・」
女は顎を天に向け白い喉からは喘ぐ声が聞こえるだけ。
「はぁ・・あっ・・」
両手はゆっくりとした動きで女の柔らかい太腿の内側を撫で上げて行く・・
足りない。
この女のすべてが欲しい。
この女が相手だとどれだけのものを得ても足りない気がする。
「おまえが欲しい」
「・・知ってる・・」
小さな声が呟いた。
恋焦がれるような思い。
司の中に欲しいという気持ちと、知りたいという気持ちが同時に沸き起こった。
どうしてこの街に一人で暮らしているのか。どんな仕事をしているのか。
好きな男はいるのか。俺はおまえのことがもっと知りたい。
飢餓感なのか、肉体的な欲望なのか、何かを求めるこの気持ちはなんだ?
だが、その答えを今すぐ知りたいとは思わなかった。
のけぞる女の体を抱えると、濡れて感じやすくなった場所に唇を寄せた。
指が奥深くへと進入すれば身をくねらせた。小さな水音が女の体が感じていることを表していて、リズムを付けて抜き差しを繰り返せば体はそのテンポを理解していた。
限界まで昂らせたい。少なくとも俺と同じ限界まで。
「あっ・・・んあっ!」
聞えるのは男の荒々しい息遣いと女の喘ぎ声。
「あっ・・ん・・はぁん!ああっ・・・」
もっと声が聞きたい。
女の唇が大きく開き、司の指の動きが早く激しくなった。
「いまだ」
かすれた声で囁くと女は声を上げて絶頂に達していた。
混沌の淵へと落ちていく様は美しかった。
開かれた唇から漏れる息は、はあはあと繰り返され呼吸の乱れを伝えてくる。
今はただ欲しいという思いが強かった。
まっすぐに女の目を見て力強く突き入れると、背中に回された女の手は司の体を引き寄せた。
その手は全てを受け入れるように強く抱きしめてきた。
必死でしがみつき、まるで二度と離れたくないというように感じられ、女が目を閉じると頬を伝う涙が見えた。
「俺を見ろ・・目を開けて俺を見ろ」
俺を見てくれという思い。
放心状態で見開かれ自分を見つめる女の瞳。
その瞳が見たかった。瞳の中に映る己の姿を見たかった。
この女の瞳の中に映るのは自分以外には許せない。そんな思いがしていた。
二人は自然発生したリズムを刻んで揺れていた。そのとき女の口から自分の名前を呼ぶ声を聞いたような気がした。だが女の口から漏れるのはただの喘ぎ声だったのかもしれない。
切なげな喘ぎ声。
俺の名前を呼んでくれ。この女の口から俺の名前が漏れるのを聞きたい。
そう願ったのは嘘偽りのない気持ちだった。
求めていた何かが女の中にあるような気がしてならなかった。
それが何なのか今の自分には分からなかったとしても。
司は余韻で震える女を抱き寄せていた。
今夜は一緒にいて欲しい。たとえ出会ったばかりの女でも。
時の長さが関係あるのか?
そんな思いを遠い過去にも感じたことがあったかもしれない。
だが今は、ただ腕の中で眠りについた女を抱きしめていられればそれで良かった。
今だけは・・
司は朝目覚めたとき、ベッドの上にいるのは自分ひとりだと気づくまでに数秒かかった。
腕の中に閉じ込めていたはずの女はいなかった。
まるで昨夜は何かに憑りつかれたように女を抱いていた。だが女はどこかに一線を引きたがっているように見えた。
大人の二人は求めるものがひとつだけだと言わんばかりで、立ち位置を間違えないで欲しいと。
これは一夜限りの情事として決して深くかかわることも、何かを期待することもしないでおきましょうと言った。
司も女の思いと同じだった。
それは心を開くことなく女を抱いてきた自分にはあたり前の思いだった。
まさか、女の方から口にされるとは思わなかったが、考え方が同じならこれから先も割り切った関係でいられるのではないかと思っていた。だから遠慮しなかった・・あの瞬間までは。
女の瞳に浮かんだ驚きと涙。そして苦痛に満ちた表情は経験がないことを物語っていた。
床に散らかっているのは、自分が昨日着ていた服だけで女の服は無かった。司はそれらを拾い上げるとバスルームへと足を踏み入れた。
そこで目に止まったのは、何もない洗面台に置かれた一枚の紙だった。
それは手帳から破り取られたような紙。
『 道明寺へ
こんなことになって気まずい思いはしたくないと思うので帰ります。
こんな手紙を貰っても意味がわからないと思いますが、わたしの夢は叶いました。
ありがとう。 』署名はなかった。
あの女・・やっぱり俺が誰だか気づいていたか。
けど、この意味の分かんねぇ手紙はなんだ?
どうせなら連絡先を残していけばいいものを、手紙に添えられていたのはネックレスだった。
司は鏡の中の自分に、手にしたネックレスを掲げ見せた。
チェーンの先で揺れる球体。
自分には見覚えのないネックレスが訝しかった。
なぜあの女はこんな物を残して消えたのか。
司はゆらゆらと球体を揺らしてみた。
まるで自分に嘘臭い催眠術をかけてる見てぇだよな。そんな思いを抱いた。
それは、キラキラとした小さな石がいくつか埋め込まれてはいるが、子供だましのようなネックレスだった。いい大人の女が身につけるには物足りなさが感じられる。
俺だったらもっと高価なものを買い与えることが出来る。あの女の白い肌を引き立てるような輝きを放つ石を。あの女、名前も名乗らず出て行ったがこの街に住む日本人ならすぐにでも調べはつく。
司は一瞬閉じた瞼の内側に何かの残像を見た。
なんの残像かはわからなかったが、それを確かめろと頭の片隅で誰かが囁く声がした。
不思議な感覚がした。これまで経験したことがない感覚で言葉に出来なかった。
再び目を閉じてみれば・・・
その残像が鮮やかな色を持ってきたのが感じられた。
色がつくと、そこへ音が加わった。
それはやがて確かな姿形を持って現れてきた。
長い髪の女だ。
そして、夢の中でいつも後ろ姿だけの女が振り返った。
その瞬間に心が動いた。
まきの・・
頭の中に甦った愛しい人の姿。
司は目を開くとネックレスを握りしめた。
何が気まずい思いだ。
気まずいのは俺の方だ。
司は胸が苦しかった。
息が出来ず、呼吸がせわしくなり頭がくらくらしはじめた。
牧野を忘れてしまった年月を思って吐きたくなった。
吐きたくなるほどの思いと共に、こみ上げて来るのは、過ぎ去った15年という年月の重みと後悔ばかり。
どうして俺は・・
司は震える手で洗面台の淵を掴み、鏡の中に見える自身の顔を見つめた。
そこにいたのは大切な人を忘れ去っていた愚かな男。
黙殺していた今までの感情は牧野つくしのことであり、胸の苦しみは心の痛みで、まるでナイフで突かれているように痛む。
あの日刺された痛みは、15年たってようやく本物の痛みになったような気がした。
体の痛みではなく心の痛みとして。
あいつのことを思い出さずに抱いたことが悔やまれた。
あいつ・・初めてだったのに・・
自分のことを覚えてもいないような男に・・
おまえを愛しているかどうかもわからない男に・・
あのとき掴んだ足首は細く、小さな体は痛みに耐えていたはずだ。
決して無理矢理抱いたわけではなかったが、それでも体は苦しかったはずだ。
司は最後のキスを思い出していた。
それは・・
まるで・・
別れのキス。
ちくしょう!
司は鏡の中の自分に語りかけた。
おまえはこんな所でのん気にしてる場合じゃないだろう?
そうだ。いつまでもこのままでいるわけにはいかない。
司は心が高ぶるのを感じた。
すぐにでもあいつの元へ行く。
俺の背中にある爪あとが消えないうちに探し出してやるからな。
「牧野・・」
15年ぶりに口にした愛しい女の名前。
ため息とも笑い声とも言えないような声が出た。
しかし、あいつらしい。
俺から逃げやがった。
どうして俺から逃げるんだ?
だが、逃がすわけにはいかない。
もう二度と。
自分を誤魔化していられたのは昨日までだった。
つくしはもうとっくに限界を超えていた。
10年もあいつの傍であいつを見ていた。見たくなくても見える現実に心が痛んだのは、この街で暮らし始めた頃だけで、そのうちに慣れてきた。
あたしは何年こんな思いをして暮らしてきたんだろう。
それももう過ぎたことだ。
でも望みは叶った。
それは本当だった。
思い切ってあと先を考えずに行動していた。
このチャンスを逃せば道明寺に抱かれることなんてなかった。
それでも自尊心だけは保つことが出来た。
愛しているとは決して言わなかった。
見ず知らずの女にそんな言葉を言われれば道明寺も迷惑なだけだろう。
長い恋は昨日で終わった。
つくしは窓の外に見えるニューヨークでの最後の朝日を目に焼き付けた。
雨に濡れていた滑走路はもう乾きはじめていた。つくしの乗った飛行機は、機体に朝の光りを反射させ飛び立ち、マンハッタンを遠くに見ながら高度を上げて行く。
やがて海上に出ると上空を大きく旋回し、西の方角へと機首を向けた。
機体は上昇を続け雲の塊を突き抜け、きれいな青空が広がる高度へと達した。
高度1万メートルの世界は、視界が開け雲の上は快晴で遥か彼方まで見渡すことが出来た。
遠くは薄く霞がかかり白くぼんやりとして見える空だ。
そして、どこまでも続く青い空はこのまま東京まで続いている。
つくしには雲の下に広がる街はいつも灰色に見えた。
今のあたしがあの街で一人生きて行くには辛すぎる。
望みが叶うとは思っていなかったが、一度手に入れてしまうとまた欲しくなるのが人間だ。
けれど、その望みはもう二度と叶うことはないはずだ。
この街での10年は夢だったと思えばいい。
長い夢だったと・・。
あたしはもう二度とマンハッタンの高層ビルを目にすることはない。
さよなら・・
道明寺。
*後編へ*

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H*様
朝から泣かせてしまって申し訳ないです(ノД`)
つかつく定番の記憶喪失ですが切なかったですか?
3話完結です。明日には・・だと思います。
きっと大丈夫ですから(笑)
拍手コメント有難うございました(^^)
朝から泣かせてしまって申し訳ないです(ノД`)
つかつく定番の記憶喪失ですが切なかったですか?
3話完結です。明日には・・だと思います。
きっと大丈夫ですから(笑)
拍手コメント有難うございました(^^)
アカシア
2016.05.09 23:03 | 編集

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金*草様
つくしは20代という人生で一番輝いている時を司の為に費やした。
その思いは何だったんでしょう。記憶の戻った司とつくし。
3話で完結ですので物語の展開は早いです。
つくしの気持ち次第と言う感じだと思います。
コメント有難うございました(^^)
つくしは20代という人生で一番輝いている時を司の為に費やした。
その思いは何だったんでしょう。記憶の戻った司とつくし。
3話で完結ですので物語の展開は早いです。
つくしの気持ち次第と言う感じだと思います。
コメント有難うございました(^^)
アカシア
2016.05.09 23:14 | 編集

ま**ん様
続き・・そんなに期待しないで下さい!(*´Д`)
これ短編ですよ?サクッとお願いします!
日曜から予約投稿済みですので予定通り明日です。
素敵だと言って頂き嬉しいです!
コメント有難うございました(^^)
続き・・そんなに期待しないで下さい!(*´Д`)
これ短編ですよ?サクッとお願いします!
日曜から予約投稿済みですので予定通り明日です。
素敵だと言って頂き嬉しいです!
コメント有難うございました(^^)
アカシア
2016.05.09 23:21 | 編集

チビ**ママ様
すみません、泣かせてしまって(ノД`)
15年の思いを込めて明日は完結です。
何しろ短編仕様ですのでお話しの流れは速いと思います。
ハラハラドキドキ?え?
プレッシャーです。そんなに期待しないで下さい!
コメント有難うございました(^^)
すみません、泣かせてしまって(ノД`)
15年の思いを込めて明日は完結です。
何しろ短編仕様ですのでお話しの流れは速いと思います。
ハラハラドキドキ?え?
プレッシャーです。そんなに期待しないで下さい!
コメント有難うございました(^^)
アカシア
2016.05.09 23:28 | 編集

このコメントは管理人のみ閲覧できます

さと**ん様
よかったですか?(笑)もうそう言って頂けるだけで嬉しいです。
3話完結です。長編でジレるのもアレですので部分的なクローズアップです。
足らずはお読みになる皆様の想像力にお任せしています。
かぶりついて読むほどのものではないです!骨までしゃぶらないで下さい!
そんなに期待しないで下さい!短編ですよ?なんだかプレッシャーが・・
そんなつもりで書いてないんですよ。GW用にちょこっと置く予定のお話だったんです。
> 【優しい獣】←キャンディーズの・・私も書いていてそう思ったんです(笑)
頭をメロディーが流れ獣を思わず悪魔と書いたんです!さすがに司を悪魔にするのは・・と野獣ですので獣に直しました。
あ、誤字発見。有難うございますm(__)m
> 【まきの・・・】← あえての平仮名呼び。はい、記憶戻りたてなので漢字だと硬いと思いました。
明日で完結です。温かい目でお読み下さいませ。
コメント有難うございました(^^)
よかったですか?(笑)もうそう言って頂けるだけで嬉しいです。
3話完結です。長編でジレるのもアレですので部分的なクローズアップです。
足らずはお読みになる皆様の想像力にお任せしています。
かぶりついて読むほどのものではないです!骨までしゃぶらないで下さい!
そんなに期待しないで下さい!短編ですよ?なんだかプレッシャーが・・
そんなつもりで書いてないんですよ。GW用にちょこっと置く予定のお話だったんです。
> 【優しい獣】←キャンディーズの・・私も書いていてそう思ったんです(笑)
頭をメロディーが流れ獣を思わず悪魔と書いたんです!さすがに司を悪魔にするのは・・と野獣ですので獣に直しました。
あ、誤字発見。有難うございますm(__)m
> 【まきの・・・】← あえての平仮名呼び。はい、記憶戻りたてなので漢字だと硬いと思いました。
明日で完結です。温かい目でお読み下さいませ。
コメント有難うございました(^^)
アカシア
2016.05.09 23:48 | 編集

ka**i様
こんにちは(^^)
ウルウル・・(*´Д`)なんだか皆様に切ない思いをさせてしまったようで・・
つかつく定番の記憶喪失のある一場面だと思ってお読み頂けたらと思います。
何しろ短編ですので展開は早いです。
あまり期待しないで下さい!サクッとお読み下さい。
コメント有難うございました(^^)
こんにちは(^^)
ウルウル・・(*´Д`)なんだか皆様に切ない思いをさせてしまったようで・・
つかつく定番の記憶喪失のある一場面だと思ってお読み頂けたらと思います。
何しろ短編ですので展開は早いです。
あまり期待しないで下さい!サクッとお読み下さい。
コメント有難うございました(^^)
アカシア
2016.05.10 00:02 | 編集

ぶ**るき様
いつもお読み頂き有難うございますm(__)m
拙宅のお話でも楽しんで頂けるなんて・・
褒められると照れます。
淡々とお話だけの地味なサイトですので読んで頂けるだけで嬉しいです。
せつなかったですか?(ノД`)でも大丈夫です。
でもあまり期待しないで下さい!本当にもうこれ短編ですから・・
明日で完結です。展開が早いですが短編仕様ということでお願いします!
コメント有難うございました(^^)
いつもお読み頂き有難うございますm(__)m
拙宅のお話でも楽しんで頂けるなんて・・
褒められると照れます。
淡々とお話だけの地味なサイトですので読んで頂けるだけで嬉しいです。
せつなかったですか?(ノД`)でも大丈夫です。
でもあまり期待しないで下さい!本当にもうこれ短編ですから・・
明日で完結です。展開が早いですが短編仕様ということでお願いします!
コメント有難うございました(^^)
アカシア
2016.05.10 00:13 | 編集

サ*ラ様
こんばんは。お久しぶりです(^^)
切ないですよね・・やっぱり。
ただひたすら好きな人を思い、彼の傍に居たいという思いだけで過ごした10年です。
特に海外で女の一人暮らし、どんな思いで過ごした10年だったのでしょうね・・
短編です。ご安心下さい。その切なさも終わりです。
金持ちの御曹司ですね!リクエスト有難うございます。私も書きたいんです。あの坊ちゃん・・
コメント有難うございました(^^)
こんばんは。お久しぶりです(^^)
切ないですよね・・やっぱり。
ただひたすら好きな人を思い、彼の傍に居たいという思いだけで過ごした10年です。
特に海外で女の一人暮らし、どんな思いで過ごした10年だったのでしょうね・・
短編です。ご安心下さい。その切なさも終わりです。
金持ちの御曹司ですね!リクエスト有難うございます。私も書きたいんです。あの坊ちゃん・・
コメント有難うございました(^^)
アカシア
2016.05.10 00:24 | 編集

マ**チ様
こんばんは(^^)
そうなんです。コメントは禁止用語だと弾くみたいです。
これは・・と思ったら伏字にして頂くといいかもしれません。
はい。こちら短編なんです。GWにお休みするのでその間に置いて行こうと思ったお話なんです。
ご安心下さい!もちろん幸せです。拙宅はつかつく以外はありませんし、必ず幸せになります。
Collectorも一応二人の色々なんですが・・(笑)お話の最終話だけはもう決まっているんです。
書かねばと思いつつ司の暗闇がなかなか大変でして・・遅筆ですみませんm(__)m
いつもご丁寧にありがとうございます。
コメント有難うございました(^^)
こんばんは(^^)
そうなんです。コメントは禁止用語だと弾くみたいです。
これは・・と思ったら伏字にして頂くといいかもしれません。
はい。こちら短編なんです。GWにお休みするのでその間に置いて行こうと思ったお話なんです。
ご安心下さい!もちろん幸せです。拙宅はつかつく以外はありませんし、必ず幸せになります。
Collectorも一応二人の色々なんですが・・(笑)お話の最終話だけはもう決まっているんです。
書かねばと思いつつ司の暗闇がなかなか大変でして・・遅筆ですみませんm(__)m
いつもご丁寧にありがとうございます。
コメント有難うございました(^^)
アカシア
2016.05.10 00:39 | 編集

ま*も様
再びこんにちは。
中編、少し切ないですが大丈夫でしたか?
シャレてるなんて(ノД`)・゜・。
嬉しいです。どうも有難うございますm(__)m
最後、後編ですね?
ラストでコケたらどうしようとドキドキしています。
拍手コメント有難うございました(^^)
再びこんにちは。
中編、少し切ないですが大丈夫でしたか?
シャレてるなんて(ノД`)・゜・。
嬉しいです。どうも有難うございますm(__)m
最後、後編ですね?
ラストでコケたらどうしようとドキドキしています。
拍手コメント有難うございました(^^)
アカシア
2016.05.14 21:56 | 編集
