2017
04.09

金持ちの御曹司~悪魔のようなあなた~

大人向けのお話です。
未成年者の方、またはそのようなお話が苦手な方はお控え下さい。
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悪魔と従兄弟と呼ばれる男がいる。
悪魔と手を組みこの世の栄華を欲しいままにしているのではないかという男。
背が高く漆黒の髪と瞳の男はハンサムで、いつもスーツを身に纏い、クールな表情を崩すことはない。他を圧倒するほど威厳を漂わせる男は、ダークスーツを着た悪魔と言われてもおかしくはないだろう。

その美しい顔は天からの贈り物なのか。それとも悪魔から贈られた世の女性を惑わす災いの種なのか。どちらからの贈り物だとしても、彼の顔は社内の女性がウットリと眺めるだけの価値がある。

そんな悪魔のような男にコペルニクスの地動説は関係ない。
宇宙の中心はつくしにある。
そう。司にとっての中心は牧野つくし。
運命の恋人と呼ばれた女性は、いつも彼の心の中にいた。

傲岸不遜だと言われた男の我儘ともいえる片思いから実った恋。
その恋が実れば意図的な無謀さは無くなった。
だがその代わり現れたのはつくしを溺愛する男の姿。

当然だが生活の全ては牧野つくしを中心に動いている。
そんな男の口癖は、

「もし人生から牧野つくしが永遠に失われることになったらどうしてくれるんだ!」

確かにそうだ。
もしつくしがいなくなれば、彼の生活は根底から覆ってしまうからだ。
つまり牧野つくしがいないと道明寺HD日本支社は立ち行かなくなる。ひいては日本経済が衰退することになる。そして世界経済にも何らかの影響を与えること間違いない。
それが完璧な美男と言われる男の唯一の弱点。


そんな男は最近不調だ。
年度末決算は無事終わったが妄想が枯渇気味だ。

勿論牧野とのラブライフは充実している。
だが色んな場所で、色んなシチュエーションでヤルことがセックスの醍醐味だと思っているがそれが最近ご無沙汰だ。

この際場所はどこでもいい。
正常位か騎乗位かと聞かれれば、とりあえず流れに任せるということでいい。
まあ、俺は騎乗位どころか後背位でもかまわねぇ。


たとえそれが頭の中だけだとしても・・・


最近司の周りの警護が強化された。
それは世界各国で多発するテロを警戒してのことだ。

だがそれは仕方がない。何しろ司は道明寺財閥の跡取りだ。
今の司は〝日本で最も重要な男ベスト10″に選ばれる人物だ。
常に日本中、いや世界中からも注目されている身だ。そんな男はつくしと交際するまで豪華な檻の中で生活していたようなものだ。

一時NYで生活したこともあった。
高校を卒業し、NYで大学生活を送ることになったが、少しは自由に出来るかと思えばまるで正反対。ある程度覚悟はしていたが、日本での生活が比較対象外となるほどの監視体制だった。

確かに海外となれば、その身が危険に晒されることが多い。
そしてその為のスペシャリストがついていた。俗にいうボディーガードだ。
それは合衆国シークレットサービス並の警護を行うことができる。

大学に通うにも、買い物に行くにもいつも付いて回る。
男子用トイレの中もそうだった。つまり司が眠りにつくまで付いて回るのが彼らの仕事だ。
だがその役割には男しかいなかった。

その理由はただひとつ。司は女が嫌いだ。
牧野つくし以外の女が傍にいることが苦痛だ。
だから仕事上も彼の周囲に女がいることはない。
秘書は西田。そして第二秘書も男。

だが今の世の中、職種によって男女差別があることが司には納得出来なかった。
どんな分野でも能力がある者がその仕事に就けばいいはずだ。
当然だが道明寺HDでは男女による給与格差はない。能力が高ければその能力に見合うだけの給料を支払うことはあたり前だ。
裏を返せば公平で厳しい会社ということになる。

そしてそんな司のつくしに対する愛は・・・

不公平で激しい愛。

偏愛と言われるかもしれないが、司のつくしへの愛は・・
激しい妄想を呼び起こすことがあった。







最近司に新しいボディーガードが付いた。
それは信じられないことだが女のボディーガード。
司が望んで自分の傍にいることを許した唯一の女。
名前は牧野つくし。そして高校生の頃、付き合っていたが別れた女。
彼が望んだのは、つくしが自分のボディーガードとして四六時中傍にいることだ。
いつもつくしを素っ裸にするような目で見つめる男は彼女が欲しかった。
そしてその望みが叶い、深夜の執務室で2人きりになるチャンスを得た。



司はつくしの身体を執務デスクの上へ押し上げた。
「道明寺支社長?!」
「おまえがこの部屋へ足を踏み入れたときからこうしたかった。俺はおまえのことを忘れたことはなかった」

つくしは一瞬にして自由を奪われ、デスクの上に横たわっていた。
脚が開かれ、司の下半身がその間に滑り込み、逞しい身体で押さえ付けられた。
ボディーガードという職業柄それなりの訓練を受けていたが、司の前では手も足も出ず、両手首を拘束され、外されたネクタイで縛られていた。

「執務室で警護対象者の緊張をほぐすのもボディーガードの役目だろ?これから俺の緊張をほぐせ。何しろ今日はいつもより余計に疲れたからな。これもおまえの業務のひとつだろ?・・なあ・・牧野?」
「し、支社長!何をするんですか!ししゃ・・ど、道明寺・・止めて!!」

司はスラックスのファスナーを降ろし、手早くつくしのスカートをめくった。そしてあっという間にストッキングとパンティをむしり取り、自分の上着のポケットに押し込んだ。
司の目の前には剥き出しにされた下半身がある。無理矢理広げられた女の秘口。
そして弱々しく抵抗する女。その光景が司の加虐心を煽った。

「なんだ・・おまえもヤリたかったのか?こんなに濡れてるじゃねえか」

だがつくしは首を振って否定した。

「ち、違うわ!」
「・・へぇ・・そうか?」
と、淫らな欲望を浮かべ含み笑いをする男は女を征服することを望んだ。
「ここはそうは言ってねぇようだが・・どうなんだ?」

下着をむしり取られたそこは、欲望も顕わな司の視線に見つめられ愛液が流れ落ち、デスクの上に小さな水溜まりを作っていた。

そこに唇を寄せ、甘い蜜を全て舐めとりたい。
舌を挿し入れナカを味わいたい。
赤く震える突起を唇に挟んで転がしたい。

「・・俺はあの頃おまえが俺の傍で顔を赤くするのが好きだった・・。そうだ・・おまえがそうやって顔を赤らめる姿が・・なあ、牧野・・どうして俺を捨てた?俺がおまえを求め過ぎたのが怖かったのか?」

求めすぎる余り、男はストーカーまがいの行動を取った。
彼女を付け回し、押しかけ、家に入り込み、無理矢理その身体を奪おうとしたこともあった。

司の含み笑はやがて残忍とも言える微笑みに変わった。
あの頃、野獣と呼ばれた男はその本能を剥き出しにした。
腰を浮かせ逃げようとするつくしを押さえ、細く長い優雅な指を濡れそぼった中に挿し入れた。

「ああっ・・・!」
「どうだ?気持ちいいか?気持ちいいなら俺の名を呼べ。司って呼べ」

指が二本になり、三本目が入れられると、内側の敏感な襞を擦った。
そして指を引き抜き、膝を曲げ胸まで持ち上げ、腰を深く突き入れ、身体をつないで中を掻き回すように動かし始めた。
既に十分濡れた女の口は、司自身を飲み込み、グチュグチュと淫らな水音を立て始める。

「あっ・・あっっ・・ん!!」

湿った卑猥な音が、怒張した高まりを突き入れるたび上がる声が、司を刺激した。
悪魔的な微笑みを浮かべた男は、自分の身体の下で弱々しく抵抗する女を蹂躙した。
嫌がる唇にキスを繰り返しながら怒張を確実に奥まで突き入れた。
速度を上げ激しく突き、支配欲を満足させる。

「おまえは俺の女だ。いいか?俺以外の男にこんな姿を見せたりすればどうなるか分かってるよな?おまえの・・ここは・・俺を受け入れるためにある!あのとき・・さっさとこうすれば良かったのかもしれねぇな・・そうすればおまえはとっくに俺の女になってたはずだ」

「・・・あっ・・あっ・・あっ・・やっ・・ダメ・・」
激しくピストンを繰り返すたび上がる声。
「なにがダメなんだ・・俺たちの間にダメなんてことがあるか?俺はおまえを愛してる!あの頃と変わらず!・・時間のことなら・・気にするな・・時間ならたっぷりある。なにしろこのビルは夜間の社員の出入りは禁止だ。誰も残業なんてしてねぇしこの部屋へ近づく人間なんていねぇよ・・だからこれから朝までひと晩中可愛がってやる」

強く突いたり、早く突いたり自分の腰を自由に操る男は、つくしの全てを欲しがった。
あの頃、ひと目惚れだった。
好きで好きでたまらなかった。だがフラれた。

「おまえを失うようなことがあったら・・おまえが俺から離れようとするなら・・おまえの人生をメチャクチャにしてやる!それでもまだ俺から逃げるなら・・殺してやる。・・けど安心しろ。おまえを一人になんてさせねぇから。俺も一緒に死んでやるよ。・・なあ、二人で深い水の底を彷徨うってのもいいかもしんねぇ・・」

司はつくしの首に片方の手をかけ軽く力を込めた。
細い首は司がこのまま力を入れれば息をすることが出来なくなるはずだ。
昔、同じようなことをどこかの少年を相手にしたことがあった。
一度手に入れた女を、やっと自分の手の内に入った女を手放すくらいなら殺してやる。
それほど強い思いが彼の中にあった。

だが殺されるのは自分の方だ。
司は思った。牧野つくしがいなくなれば、自分は生きて行くことなんて出来ない。
残酷な男だと言われていたのは、愛情に飢えていたからで、飢えた動物が愛情を与えられれば、その男は愛に満ちた男へと変わるはずだ。

拳で壁に穴を開けることが出来る男は、その手で何度か彼女の頬を打ったこともあった。
だが今は好きな女の頬を優しく撫でることが出来る手だ。
その手がそっと優しくつくしの頬に触れた。

「・・まきの・・俺から離れようなんて考えるな?もし、そんなことを考えるなら、俺はおまえを本当に殺してしまう」






司は笑いが漏れそうになった口元を引き締めた。
なんで俺はこんなことを妄想してんだ?
牧野が俺を捨てるはずねぇだろ?
それに俺がアイツを殺すなんてバカなことがあるわけねぇだろうが!
何しろ世界中で一番大切、いや宇宙で一番大切なのはアイツだ。
牧野に対してはどんな男にも負けることない熱い想いがある。
司はその想いを今すぐつくしに伝えたくなった。
そしてその想いを伝えるべく執務室を飛び出し、つくしが勤務する海外事業本部へ急ぐ。
丁度そのとき、エレベーターに乗り込もうとしたつくしに出くわした司。
相変わらずエレベーターの扉が閉じる直前、無理やり乗り込む男は、背後で扉が滑らかに閉まって息を吐く。
そしてニヤッと笑う。

「よう・・牧野。これから昼メシか?」
「な、なによ道明寺?ニヤニヤして気持ち悪い・・」
「あ?いや・・別に何でもねぇぞ?俺もこれからメシ行こうと思ってたところだ」

普段司が利用する役員専用エレベーターとは異なり、一般のエレベーターは内部が監視カメラでモニタリングされている。
だが司はそんなことは関係ないと、階数ボタンが並ぶパネルの前に立つつくしを押しのけ、緊急停止ボタンを押した。
途端、静かに停止したエレベーター。
すると司はつくしを抱き寄せキスをした。

「なっ、・・・んんんっ!!!?」







愛はいつでも司の傍にいる。
それを感じたいと・・
それを抱きしめたいと思わず走り出す男。

もし牧野つくしがこの世からいなくなったら生きていけない。
それならいっそ安楽死させてもらった方がいい。
司は悪魔のような微笑みを浮かべる男だが、自分にとって天使のような女からの微笑みには骨抜きにされて来た過去がある。

そんな男の傲慢さは愛情表現のひとつ。
我儘なのは彼の甘え。
そしてそれを許してくれるのは唯一無二の女性。

司はつくしにキスをしながら思った。

自分の手のひらは大きく、つくしの小さな手を優しく包み込むことが出来る。
この手は彼女を優しく抱きしめることが出来る。
だが、司はいつも思う。彼女の小さな手のひらに護られていると。
初めてその小さな手を差しだされたとき、そしてその手を握ったとき、護られていると感じていた。
そうだ。
自分はこの小さな手に護られて生きている。
一度掴み損ねた手があったが、あれ以来その手の大切さを知った。
そして手をつなぐことは心をつなぐことだと知った。

だからいつでも手をつないでいたい。

決して離れないと手をつなぐ。

嬉しい時も、悲しい時も。

これから50年経っても。

そしてその先も。





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