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2016
02.07

金持ちの御曹司~大人の遊び~

俺は馬を持っている。
栗毛のサラブレッドで菊花賞で優勝した牝馬だ。
菊花賞はG1レースの中でも一番強い馬が勝つと言われている。
そしてその菊花賞を取ったことで、この馬は三冠馬となった。
すげーだろ?三冠なんて日本じゃまだ8頭しかいない。
その8頭目が俺の馬だ。
優勝馬に浴びせられる声援は割れんばかりだが、大量の馬券も宙を舞う。
賭け事で一攫千金を狙おうなんて考えない方がいい。



俺にとってはレースの賞金なんかよりも名誉に重きを置いている。
元来競馬ってのはヨーロッパの王侯貴族の楽しむ娯楽だ。
イギリスのアスコット競馬場で開催されるレースでは着飾った紳士淑女で一杯になることもあるくらいの社交場としての意味合いを持つ。ただし俺はご婦人方のデカい帽子だけはどうも好きになれないがな・・
日本でもデカいレースはテレビで中継される。
それも公共放送が中継するんだから、これほど俺にとって重要なことはない。
公共放送で連呼される俺の馬。


名前か?「ツクシハニー」だけど文句があるか?

いいぞぉ・・テレビ中継されるとき名前が連呼されるんだぞ?
まるで俺が牧野にいつも囁いている言葉がそのまま全国中継で連呼されるんだ。
「ツクシハニー!!行け!行くんだ!」
「ツクシハニー!!いい子だ・・いいぞ!」
馬主の俺はあいつとロイヤルボックスで観戦するが、あいつはなんか恥ずかしそうにしてるな。
それにつくしに鞭が入るだびにあいつの身体がぴくんってして・・
つくしじゃねぇ・・ツクシハニーにだ。
牧野とツクシハニーってなんか似てんだよな。
強情なんだけど優しい言葉をかけてやったり、耳を撫でてやったり、軽く尻を撫でてやったら喜んでる。それに騎乗とか調教とかそんな言葉にもすげえ反応を示すんだよな・・・
牧野も「騎乗合図」とか「調教師」なんて言葉を聞いたら耳まで赤くなって変な女だよな。
あいつ、意外とやらしい女だな・・

トロフィー授与式のとき、馬主の俺は騎手や競馬場関係者と記念撮影をするがツクシハニーは俺が近寄ると褒めて欲しいと言うように必ず鼻づらを俺の手に押し当て甘えてくる。
牧野も時々そんな仕草をすることがある。
俺の手をとり自分の頬に添えることがあるがそれがこいつの甘えた仕草だ。


冬場、競走馬は休暇中だ。
だから俺と牧野はツクシハニーに会うため北海道の牧場へと向かった。
ちょうど雪まつりも始まったところだし、牧野と雪像でも見てのんびり過ごすのもいいと思った。だがあの人の多さには辟易したがな。

久しぶりに訪れた厩舎の中で厩務員と話しをしてると、最近気性の激しい牡馬が運ばれてきたと言う話を聞かされた。
その牡馬は黒鹿毛のサラブレッドでツクシハニーにちょっかいを出してくるらしい。
運搬車で運ばれてきた黒鹿毛は草地にいたツクシハニーを見てまるで一目惚れでもしたかのように近づいて行くと・・いきなりツクシハニーの臀部にのしかかったらしい。
もちろんすぐに引き離したが、それ以来厩務員が言うには黒鹿毛にツクシハニー以外の牝馬が近づくと暴れる。
それにちょっとでも目を離すとツクシハニーにのしかかりに行くらしい。
まったくとんでもねぇ馬だな!
まだ若い馬らしいから溢れるエネルギーの持って行き方がわからないらしい。
おまけにどうやら少々厄介な馬らしい。
そんな話を聞いていたら牧野が「まるで昔のあんたみたい」なんて言いやがった。
俺とそんな馬を一緒にすんな!


俺たちは厩舎の中でツクシハニーを見つけると近寄って行った。もちろんツクシハニーは俺たちを見ると嬉しがり、いなないていた。牧野は手にしたニンジンと角砂糖を与えては鼻づらをなでたり、首をなでたりして話かけていた。
厩務員に頼んでハニーを馬房から出してもらったとき、他の馬房にいる馬が暴れているのがわかった。
なるほど・・例の黒鹿毛か。
俺のツクシハニーに手を出しやがって。
どんな面構えかと牧野とそいつの馬房へ足を運んでみることにした。



そこにいたのは美しい黒鹿毛のサラブレッドだ。


なるほど・・なかなかの面構えだな・・
なんだよその眼つきは・・
おまえ、俺のツクシに手を出そうとしたらしいな!
馬だろうがなんだろうがつくしと名が付くものに手を出す牡は許さねぇ。

「道明寺、馬とにらめっこしてるの?」
「ねえ、この馬やっぱりあんたに似てるよね」
「なにがだよ?」
この馬、視線を外しやしねぇ・・
「厩務員さんから話を聞いたとき思った」
「なにを思ったんだよ?」
「うーん、きっと我儘で俺様で・・でも孤独な馬かなって」
つくしは黒鹿毛にニンジンを持って近寄った。
「ほら、なんか寂しそうな眼してるよ?」
どこが!こいつ相手を見て態度変えていやがる・・

「ほら、馬は相手の怯えとか敏感に感じ取る動物でしょ?この子もあんたの・・気持ちを敏感に感じ取ってるって感じ。道明寺ももうちょっと優しい気持ちで接してあげて?」
「こいつ俺のツクシハニーにちょっかい出しやがって・・」
「なに言ってんの。あの子だって・・いつまでも一人じゃ可哀想よ・・そりゃ・・そうなったら競走馬としては終だけど・・でも、三冠取ったんだからいいじゃない?」

「ねえ、この子、道明寺のところで飼わない?」
「そ、そりゃこんなきれいなサラブレッドだから高いと思うけど・・あ、あんたなら・・
それにこの子、ツクシハニーのこと好きなんでしょ?他の牝馬なんて近寄らせないってさ・・なんか昔のあんたみたいで・・」
「あんたたち、やっぱり似てる」
「それに、この子もツクシハニーと一緒にいればいい子になると思うんだけど・・」


出たよ・・必殺上目遣い光線が・・

こいつのこの光線を浴びたら最後、俺はなにも言えなくなる。
この馬、買えばいいんだろ?
買うよ!買わせていただきます!
で、なんて名前にするんだ?

ツカサブラック!?
なんだよそれ!
性格があんたに似てるし、きれいな黒い鹿毛だからツカサブラックだと・・
なんかまるで俺が腹黒いみてぇじゃねぇかよ・・


こうなったからには種馬としての利用は出来ない。
俺とおんなじ名前の牡が他の牝にのしかかるなんて見たくねぇからな。
俺はこの黒鹿毛を睨みつけた。
いいか、これからおまえは死ぬまでツクシにだけのしかかっとけよ!
他の牝なんか見やがったら去勢してやるからな。
おい、分かったか!


・・・こいつ・・・まるで当然と言うように鼻を鳴らしやがった・・


仕方ねぇ・・・
牧野とツクシハニーの為だ。
おい、でもツクシハニーはこいつを受け入れるのか?
そっちの方が心配だぞ。
俺の女と同じ名前の馬だからな、簡単に受け入れるとは思えねぇな・・

俺と同じ名前のおまえ、せいぜい頑張れよ。
女は怖ぇえぞ?
ま、おまえも初めての女があいつで良かったな。
ツクシハニーも初めてだからちゃんとしてやれよ?

・・って俺は馬を相手に何を言ってんだ・・・



***



ところで牧野。
当然と言えば当然のことなんだが頼みごとを聞いてやったんだから、それなりの礼を尽くすのが日本人の礼儀ってもんだろ?
それに牧野のことだ。
人に頼るとかお願いするとかってことが苦手な女だからな・・相当俺に借りがあると思ってるはずだ。
牧野はどんな形で俺に借りを返すつもりなんだろうな?
待てよ・・
クッキー焼いて来るとか言いそうだよな・・・
俺はもっと他のもんが欲しいんだけどよ・・



ふいにあるイメージが浮かんだ。




お馬さんごっことかしてみたい・・・
牧野、俺に乗っかってくれねぇかなぁ・・
・・俺が馬でいいからあいつに騎乗位で乗ってもらってだ・・

やっぱアレか?
馬なんだから獣のスタイルで後ろからか?
馬ってのは交尾のとき牡は自分の守ってる牝を噛んで血を流させてしまうことがあるが、俺がそんなことしたら牧野どうするかな?
ツクシハニーだって痛い目してんだからおまえも頑張れなんて言ったら殴られそうだよな・・

なんかあの黒鹿毛がどうしてるか気になって来た。
まさか、あいつ後ろからのしかかろうとして、ツクシに後ろ脚で蹴り入れられてるんじゃねぇだろうな・・ツクシは脚力が強いとこなんか俺の牧野とおんなじだからな。
今思い出しても牧野のあの蹴りはすごかった!
まぁ俺もあの蹴りで牧野に惚れたんだからな。あの牡馬も同じかもしれねぇな。





けどやっぱ馬は調教してやらねぇとな。




司の口元にほほ笑みが広がっていった。

そういやぁ牧野は調教するなんて言葉を聞く度にすげぇ反応を示していたよな。
あいつそっち方面に興味があるのか?



よし、なんとかしよう。
それも今すぐにだ。

牧野が望んでいることを叶えてやるのが彼氏である俺の役目だからな。
牧野の喜びは俺の喜びだ。

俺は隣で寝そべっている牧野の背中に唇を這わせた。
汗の匂いに混じる爽やかで清潔な牧野の匂い・・・
癖になるこいつの匂い・・・

もう一生離れられねぇ。
離すつもりなんて勿論ねぇけどな。

司は隣でまどろんでいるつくしの腰を掴んで四つん這いにさせた。
背骨のラインが美しかった。
まるでサラブレッドのようだった。

わけもわからずベッドの上で両手をつかされたつくしは凍りついた。
いつだったかこの姿勢でお尻を噛まれたことを思い出していた。
「道明寺・・なに・・?」
ぼんやりとした頭で呟かれた言葉。

何ってもちろん決まってるじゃないか。
俺は牧野が欲しいんだから。

「なあ、牧野。俺が欲しいだろ?」
かわいらしい尻を掴んで背中に覆いかぶさって馬がするみたいにこいつの肩を噛んでやろうかと思ったがやめた。
今はまず牧野が喜ぶことが大切だ。


つくしは大人しくそのままの格好で恥ずかしそうに振り向いて司を見た。

わかってる、牧野。
俺はおまえが望むことは何でもわかってる。
安心しろ。
すぐに願いは叶えてやるから。






司はつくしのかわいらしい尻に自分の手を置いた。







そして狙いをつけると思いっきりぴしゃりと叩いた。





つくしは一瞬何が起きたのかわからないまま身体をこわばらせて叫び声をあげていた。


「牧野?どうだ?良かったか?」

叩かれたつくしの尻は手の痕がくっきりと残ってみるみる赤みを帯びてきていた。
つくしは暫くそのままの姿勢で凍りついたようにじっとしていたが

「何するのよ!道明寺の変態!」

俺は牧野の見事な後ろ脚蹴りを食らっていた。



イテェ・・・



けど、牧野の脚蹴りなら何度受けてもかまわねぇ・・・

てか、これじゃあ俺の方が調教されそうだよな?






それもいいかもしれねぇ・・


おい牧野。
何から揃える?


司は期待に笑みを浮かべていた。









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