人は多くの過ちを犯す。
だが自分たちの恋は決して過ちではない。
それは未成年であるが故の激しい思い込みではない。
一途にときめく心は誰にでもあるはずだ。
司にとってはあの頃の一度だけ。
恋をしたのはあの時の一度だけ。
今、再びその恋をこの手に取り戻そうとしていた。
その理由はと聞かれれば、こう答える。
知ったからだ。
今まで互いを思いながら生きて来たと知ったから。
あの頃がまるで昨日のことのように感じられていた。
記憶はこの10年を飛び越えあの頃へと戻っていた。
あの頃、彼女のことを知ったのは、ほんの短い間だったが、あれほど真剣で激しい恋が起きたことが、今では夢のようにも思えていた。だが17歳の少年が感じた激しい気持ちの高ぶりは、今も変わることなく心の中にある。
たった一度の恋。
人生の中で感じられた唯一の青春。
それが感じられたのは、牧野つくしがいたからだ。
午後から強い風が吹いたせいなのか。
東京の空は雲ひとつなく、美しい白い月が浮かび、青暗い空を照らしていた。
だが司の視線は、窓の外より絶えずベッドの上に横たわる女性に向けられていた。
彼女はまだ一度も意識を回復していない。
心を奪ったあの大きな黒い瞳はいつになったら開かれ自分を見てくれるのか。
その日はいつになるのか。そればかりを考えていた。
月の満ち欠けは人生と似ていると言う。死と再生を繰り返す。始まりと終焉を。
だが窓の外に浮かぶ月は終焉ではなく、これから満ちる始まりの月のはずだ。
満ちる月が心と身体をつなげ、この世界に意識を取り戻す手伝いをしてくれるなら、身体と月をひと括りにしてしまいたい。月の光りで意識が戻るなら、カーテンを開け放ち、その光りを全身に浴びさせたい。
『人間の身体は医師でも分からないことがある。』
その言葉が何度か繰り返されるようになれば、この医者は自分の医師としての技術不足をその言葉で片づけ済ませようとしているのではないか。そんなことを思いもした。
「牧野・・お前はいつになったら目が覚めるんだ?辛い目に合って疲れてるんだったら、もうその疲れは取れたんじゃねぇのかよ・・」
司は小声でつくしに話しかけた。
その目を開いて自分を見つめて欲しい。
大好きだったあの笑顔を見せて欲しいと願った。
だが今夜もその願いは叶えられそうにない。
彼は暫くつくしを眺めていたが、やがて特別室を出ると、すぐ隣に用意された自分の部屋へ向かった。
***
口角の端が傲慢に歪む態度は、ビジネス上見せる男の態度のひとつ。
司は支店長の机に置かれた金の置き時計を見やった。
類の口から聞かされた牧野つくしが銀行の貸金庫を借りているのではないかという話。
もしそれが事実なら、その貸金庫の中にある物を確かめたい。
類が紹介した銀行は、つくしが住んでいたアパートの近くに古くからある銀行の小さな支店。建物は昭和の時代を感じさせる石造りの二階建てだ。
司はその銀行の支店長との面会を求め、約束された時間丁度に現れた。
当然だが銀行は道明寺財閥総帥の訪問に慌てた。前日秘書の男から連絡を受けた支店長は驚き、既に決められていたスケジュールを白紙にした。そして現れるのが、本当にあの道明寺司なのか?と訝しがった。もし本当に本人なら、どうしてそんな男が街中の小さな支店へわざわざ足を運ぶのか?支店長も副支店長も名前は知っていても、本人と会ったこともなければ見たこともない。
まさか当支店の融資があの男の逆鱗に触れるようなことがあったのではないか。
そんなことも頭を過った。
だが支店としての規模は小さく、融資先も限られている。地元の中小企業や商店といった規模で、道明寺グループを取引先にしているような企業はない。
そんなことから、道明寺司の訪問を受ける理由が全く分からなかった。
銀行経営もひと昔前と異なり厳しい。
実際経営破たんした銀行もある。そして自行だけでは立ち行かなくなり、他行との経営統合や再編が進んでいる業界だ。
当然営業成績が悪い支店は廃止され、他店と統合されることになる。
銀行の売り上げは利息だ。金を貸付け、利息を受け取る。それが銀行の売り上げとなる。
そして渉外担当、いわゆる営業のノルマは、新規融資先をどれだけ開拓できるかが重要となり、それが最も高いウェイトを占める。つまり売り上げを伸ばし続けるには、常に新規融資先の開拓が必要になる。
だが、融資審査が通らなければ、融資することは出来ず、当然だが利息も発生しない。
長期にしろ短期にしろ、融資をする場合銀行は保証を求める。信用保証付き融資なら貸し付けた金が焦げ付くことはないからだ。
もし、道明寺司が本物だとしても、自らが足を運んで融資を頼むことなどあり得るはずもなく、益々当行に足を運ぶのか理由が全く分からず、支店長は頭取へ連絡を入れた。
連絡を受けた頭取も慌てふためき支店を訪れていた。
そして今、司の前にいるのは、支店長と副支店長、そして本社から飛んできた頭取の3人だ。
明らかに緊張した空気が流れるなか、
「道明寺様。ようこそお越し下さいました」
と、頭取は言って支店長に目配せした。
「わたくし支店長の中村でございます。この度はわざわざ当支店までお足をお運び頂きありがとうございます」
立ったままの支店長と副支店長は頭を深々と下げた。
「いえ。こちらこそお忙しいところ申し訳ない。実は本日はこちらの支店に異例のお願にあがりました」
「は?お願い・・ですか?」
思わず出た驚きの言葉。
頭取は考えた。花沢物産との取引はあるが道明寺HDとの取引はない。
それに先日花沢物産が系列化しようとした化学メーカーがあったが、その獲得のための融資は自分の銀行がする予定だった。だが、道明寺HDに足許を掬われるような形で買収された経緯があった。それだけに、いったいどんなお願いがあるのかと訝しがった。
道明寺司と言えば、ビジネスに於いて容赦がない男だと言われている。
まだ若いが父親の跡を継ぎ、悪魔と取引をしたような手を使い、企業買収を繰り返してきた男だ。とにかくそんな男とは直接的な対立はしない方がいい。
「ええ。こちらの貸金庫の利用者の件でお願いがあります。こちらの貸金庫を借りている人間に牧野つくしと言う人物がいます。彼女の金庫を開けて欲しい」
それを聞いて支店長が言いかけた。
「申し訳ないのですが、お客様に無断でそのようなことは__」
「ああ。分かってる。だが聞いて欲しい」
司は強い言葉で相手を制した。
「牧野つくしは入院していて来ることは出来ない。だから俺が代理だ」
「そうでしたか。代理人様でしたか。それでは鍵とお届出印をお持ちでしょうか?」
最近の貸金庫は全自動型とよばれ自分一人、つまりカードを持ち、暗証番号を知る人間なら誰でも簡単に入室出来るカードタイプの所も多い。このタイプなら支店のATM稼働時間とほぼ同じ時刻まで営業しており、窓口の営業時間に関係なく自由に出し入れが出来る便利さがある。
だがつくしが借りたこの銀行の貸金庫は手動型と呼ばれるタイプだ。
それは古い支店によく見かけることがある、利用者が鍵を一つ持ち、銀行側の持つ鍵との二つを使わなければ開かないタイプだ。このタイプは借りた時届け出をした印鑑も必要となる。金庫の大きさは3種類あるが、つくしが利用しているのは一番小さなタイプ。
当然だが銀行側の鍵が必要となるため、銀行の営業時間以内の利用となる。そして代理人として届け出のある人物なら開けることが出来る。
「いや。生憎だがどちらも無い。今本人は入院しているんだが意識が戻らない状態にある」
鍵も届け出印もつくしの荷物の中には見当たらなかった。
「そうでしたか」
次に口を開いたのは頭取だ。
「しかし道明寺様。大変申し訳ございませんが、当行は決められた手順以外の方法で貸金庫をお開けするわけにはいきません。勿論お客様のプライバシーに関しお答えすることもできません。当行では牧野様と仰る方とのお取引があるかどうかもお教えすることは出来ません。それにもし牧野様と仰る方と当行とお取引があるとしましょう。仮にそうだとしましても、預金者の情報を申し上げるわけにはいきません。これは規則ですから」
もちろんそのくらいのことは知っている。
だが無理を承知で言った。
「そうか。どうしても無理か?」
「はい。いくらあなた様が道明寺司様だとしてもこれは規則です。金融機関がそれを破ることはあってはならないことですから。どうぞご理解を頂きたくお願い申し上げます」
頭取は先ほどまでの態度とは打って変わり、動じることなく淡々と答えていた。
幾ら相手が日本を代表する企業の経営者であったとしても、守るべき決まりは守られなければならない。それが金融機関としての義務であり使命だ。銀行にとって信用の二文字は儲けより、さらに上をいくほど重要なことだ。どんな圧力をかけられても、出来ないものは出来ない。
「銀行には守秘義務がございます。秘密を守るからこそ信頼をされているのです。大変申し訳ございませんが、貸金庫のご契約者様からの申し出がない限り、お開けすることはできません」
「この支店が潰れることになってもか?」
「はい。この支店が潰れようと、銀行が潰れようとお客様の財産を勝手にお見せするわけにはまいりません。それが金融機関の信用に関わることですから、どんな手段をお取りになられましても無駄でございます」
「わかった」
男が納得した様子で返事をすると、頭取と支店長、そして副支店長はホッと胸を撫で下ろす。
だが、次の瞬間、手段を選ばずビジネスを進める男が選んだ方法に、その場にいた頭取以下二人の男は黙り込んだ。
「どんな手段を取っても無理か?それならこれはどうだ?」

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今、再びその恋をこの手に取り戻そうとしていた。
その理由はと聞かれれば、こう答える。
知ったからだ。
今まで互いを思いながら生きて来たと知ったから。
あの頃がまるで昨日のことのように感じられていた。
記憶はこの10年を飛び越えあの頃へと戻っていた。
あの頃、彼女のことを知ったのは、ほんの短い間だったが、あれほど真剣で激しい恋が起きたことが、今では夢のようにも思えていた。だが17歳の少年が感じた激しい気持ちの高ぶりは、今も変わることなく心の中にある。
たった一度の恋。
人生の中で感じられた唯一の青春。
それが感じられたのは、牧野つくしがいたからだ。
午後から強い風が吹いたせいなのか。
東京の空は雲ひとつなく、美しい白い月が浮かび、青暗い空を照らしていた。
だが司の視線は、窓の外より絶えずベッドの上に横たわる女性に向けられていた。
彼女はまだ一度も意識を回復していない。
心を奪ったあの大きな黒い瞳はいつになったら開かれ自分を見てくれるのか。
その日はいつになるのか。そればかりを考えていた。
月の満ち欠けは人生と似ていると言う。死と再生を繰り返す。始まりと終焉を。
だが窓の外に浮かぶ月は終焉ではなく、これから満ちる始まりの月のはずだ。
満ちる月が心と身体をつなげ、この世界に意識を取り戻す手伝いをしてくれるなら、身体と月をひと括りにしてしまいたい。月の光りで意識が戻るなら、カーテンを開け放ち、その光りを全身に浴びさせたい。
『人間の身体は医師でも分からないことがある。』
その言葉が何度か繰り返されるようになれば、この医者は自分の医師としての技術不足をその言葉で片づけ済ませようとしているのではないか。そんなことを思いもした。
「牧野・・お前はいつになったら目が覚めるんだ?辛い目に合って疲れてるんだったら、もうその疲れは取れたんじゃねぇのかよ・・」
司は小声でつくしに話しかけた。
その目を開いて自分を見つめて欲しい。
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だが今夜もその願いは叶えられそうにない。
彼は暫くつくしを眺めていたが、やがて特別室を出ると、すぐ隣に用意された自分の部屋へ向かった。
***
口角の端が傲慢に歪む態度は、ビジネス上見せる男の態度のひとつ。
司は支店長の机に置かれた金の置き時計を見やった。
類の口から聞かされた牧野つくしが銀行の貸金庫を借りているのではないかという話。
もしそれが事実なら、その貸金庫の中にある物を確かめたい。
類が紹介した銀行は、つくしが住んでいたアパートの近くに古くからある銀行の小さな支店。建物は昭和の時代を感じさせる石造りの二階建てだ。
司はその銀行の支店長との面会を求め、約束された時間丁度に現れた。
当然だが銀行は道明寺財閥総帥の訪問に慌てた。前日秘書の男から連絡を受けた支店長は驚き、既に決められていたスケジュールを白紙にした。そして現れるのが、本当にあの道明寺司なのか?と訝しがった。もし本当に本人なら、どうしてそんな男が街中の小さな支店へわざわざ足を運ぶのか?支店長も副支店長も名前は知っていても、本人と会ったこともなければ見たこともない。
まさか当支店の融資があの男の逆鱗に触れるようなことがあったのではないか。
そんなことも頭を過った。
だが支店としての規模は小さく、融資先も限られている。地元の中小企業や商店といった規模で、道明寺グループを取引先にしているような企業はない。
そんなことから、道明寺司の訪問を受ける理由が全く分からなかった。
銀行経営もひと昔前と異なり厳しい。
実際経営破たんした銀行もある。そして自行だけでは立ち行かなくなり、他行との経営統合や再編が進んでいる業界だ。
当然営業成績が悪い支店は廃止され、他店と統合されることになる。
銀行の売り上げは利息だ。金を貸付け、利息を受け取る。それが銀行の売り上げとなる。
そして渉外担当、いわゆる営業のノルマは、新規融資先をどれだけ開拓できるかが重要となり、それが最も高いウェイトを占める。つまり売り上げを伸ばし続けるには、常に新規融資先の開拓が必要になる。
だが、融資審査が通らなければ、融資することは出来ず、当然だが利息も発生しない。
長期にしろ短期にしろ、融資をする場合銀行は保証を求める。信用保証付き融資なら貸し付けた金が焦げ付くことはないからだ。
もし、道明寺司が本物だとしても、自らが足を運んで融資を頼むことなどあり得るはずもなく、益々当行に足を運ぶのか理由が全く分からず、支店長は頭取へ連絡を入れた。
連絡を受けた頭取も慌てふためき支店を訪れていた。
そして今、司の前にいるのは、支店長と副支店長、そして本社から飛んできた頭取の3人だ。
明らかに緊張した空気が流れるなか、
「道明寺様。ようこそお越し下さいました」
と、頭取は言って支店長に目配せした。
「わたくし支店長の中村でございます。この度はわざわざ当支店までお足をお運び頂きありがとうございます」
立ったままの支店長と副支店長は頭を深々と下げた。
「いえ。こちらこそお忙しいところ申し訳ない。実は本日はこちらの支店に異例のお願にあがりました」
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思わず出た驚きの言葉。
頭取は考えた。花沢物産との取引はあるが道明寺HDとの取引はない。
それに先日花沢物産が系列化しようとした化学メーカーがあったが、その獲得のための融資は自分の銀行がする予定だった。だが、道明寺HDに足許を掬われるような形で買収された経緯があった。それだけに、いったいどんなお願いがあるのかと訝しがった。
道明寺司と言えば、ビジネスに於いて容赦がない男だと言われている。
まだ若いが父親の跡を継ぎ、悪魔と取引をしたような手を使い、企業買収を繰り返してきた男だ。とにかくそんな男とは直接的な対立はしない方がいい。
「ええ。こちらの貸金庫の利用者の件でお願いがあります。こちらの貸金庫を借りている人間に牧野つくしと言う人物がいます。彼女の金庫を開けて欲しい」
それを聞いて支店長が言いかけた。
「申し訳ないのですが、お客様に無断でそのようなことは__」
「ああ。分かってる。だが聞いて欲しい」
司は強い言葉で相手を制した。
「牧野つくしは入院していて来ることは出来ない。だから俺が代理だ」
「そうでしたか。代理人様でしたか。それでは鍵とお届出印をお持ちでしょうか?」
最近の貸金庫は全自動型とよばれ自分一人、つまりカードを持ち、暗証番号を知る人間なら誰でも簡単に入室出来るカードタイプの所も多い。このタイプなら支店のATM稼働時間とほぼ同じ時刻まで営業しており、窓口の営業時間に関係なく自由に出し入れが出来る便利さがある。
だがつくしが借りたこの銀行の貸金庫は手動型と呼ばれるタイプだ。
それは古い支店によく見かけることがある、利用者が鍵を一つ持ち、銀行側の持つ鍵との二つを使わなければ開かないタイプだ。このタイプは借りた時届け出をした印鑑も必要となる。金庫の大きさは3種類あるが、つくしが利用しているのは一番小さなタイプ。
当然だが銀行側の鍵が必要となるため、銀行の営業時間以内の利用となる。そして代理人として届け出のある人物なら開けることが出来る。
「いや。生憎だがどちらも無い。今本人は入院しているんだが意識が戻らない状態にある」
鍵も届け出印もつくしの荷物の中には見当たらなかった。
「そうでしたか」
次に口を開いたのは頭取だ。
「しかし道明寺様。大変申し訳ございませんが、当行は決められた手順以外の方法で貸金庫をお開けするわけにはいきません。勿論お客様のプライバシーに関しお答えすることもできません。当行では牧野様と仰る方とのお取引があるかどうかもお教えすることは出来ません。それにもし牧野様と仰る方と当行とお取引があるとしましょう。仮にそうだとしましても、預金者の情報を申し上げるわけにはいきません。これは規則ですから」
もちろんそのくらいのことは知っている。
だが無理を承知で言った。
「そうか。どうしても無理か?」
「はい。いくらあなた様が道明寺司様だとしてもこれは規則です。金融機関がそれを破ることはあってはならないことですから。どうぞご理解を頂きたくお願い申し上げます」
頭取は先ほどまでの態度とは打って変わり、動じることなく淡々と答えていた。
幾ら相手が日本を代表する企業の経営者であったとしても、守るべき決まりは守られなければならない。それが金融機関としての義務であり使命だ。銀行にとって信用の二文字は儲けより、さらに上をいくほど重要なことだ。どんな圧力をかけられても、出来ないものは出来ない。
「銀行には守秘義務がございます。秘密を守るからこそ信頼をされているのです。大変申し訳ございませんが、貸金庫のご契約者様からの申し出がない限り、お開けすることはできません」
「この支店が潰れることになってもか?」
「はい。この支店が潰れようと、銀行が潰れようとお客様の財産を勝手にお見せするわけにはまいりません。それが金融機関の信用に関わることですから、どんな手段をお取りになられましても無駄でございます」
「わかった」
男が納得した様子で返事をすると、頭取と支店長、そして副支店長はホッと胸を撫で下ろす。
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司×**OVE様
おはようございます^^
つくしちゃん、まだ目覚めませんねぇ。まだ疲れが取れないのでしょうか?(笑)
司くんと夢の中で会っているのでしょうか。その夢が幸せならそのまま・・。
それでは困りますね。早く目覚めて下さいね!
司くん銀行に出向き、貸金庫を開けろと交渉していますね。
銀行の対応は間違っていませんが、そこは司くんですからねぇ(笑)
なんとか開けさせることでしょう。
コメント有難うございました^^
おはようございます^^
つくしちゃん、まだ目覚めませんねぇ。まだ疲れが取れないのでしょうか?(笑)
司くんと夢の中で会っているのでしょうか。その夢が幸せならそのまま・・。
それでは困りますね。早く目覚めて下さいね!
司くん銀行に出向き、貸金庫を開けろと交渉していますね。
銀行の対応は間違っていませんが、そこは司くんですからねぇ(笑)
なんとか開けさせることでしょう。
コメント有難うございました^^
アカシア
2017.04.14 22:10 | 編集

とん**コーン様
これなら・・。これならなんです!(笑)
日曜夜9時T*Sのドラマみたい(笑)
え?本当ですか?ありがとうございます!
なんだか企業物サスペンスになって来たような気がします(笑)
コメント有難うございました^^
これなら・・。これならなんです!(笑)
日曜夜9時T*Sのドラマみたい(笑)
え?本当ですか?ありがとうございます!
なんだか企業物サスペンスになって来たような気がします(笑)
コメント有難うございました^^
アカシア
2017.04.14 22:16 | 編集

pi**mix様
「坊ちゃん、次は貸金庫だってよ」は序盤でした(笑)
銀行は坊っちゃんの名前でも簡単には行きません。
アカシアの名前でも多分無理です(笑)
坊っちゃんにエールを有難うございます!そうです。坊っちゃん頑張って貸金庫をなんとかしろと言って下さい。
そこに何があるのか不明ですが、今は貸金庫ですよね?^^
策略的坊っちゃん、何をするんでしょうか。
そうなんです。目覚めてないつくしちゃんでも、身体が傍にいるだけで穏やかな気持ちになりました。
>この距離がすき間風も吹かないほどピッタリかさなる時・・(笑)イヤラシイ意味で?(≧▽≦)
あら。えっと、今はまだ無理かと・・・(笑)この司はどんな愛し方をしてくれるんでしょうねぇ・・
コメント有難うございました^^
「坊ちゃん、次は貸金庫だってよ」は序盤でした(笑)
銀行は坊っちゃんの名前でも簡単には行きません。
アカシアの名前でも多分無理です(笑)
坊っちゃんにエールを有難うございます!そうです。坊っちゃん頑張って貸金庫をなんとかしろと言って下さい。
そこに何があるのか不明ですが、今は貸金庫ですよね?^^
策略的坊っちゃん、何をするんでしょうか。
そうなんです。目覚めてないつくしちゃんでも、身体が傍にいるだけで穏やかな気持ちになりました。
>この距離がすき間風も吹かないほどピッタリかさなる時・・(笑)イヤラシイ意味で?(≧▽≦)
あら。えっと、今はまだ無理かと・・・(笑)この司はどんな愛し方をしてくれるんでしょうねぇ・・
コメント有難うございました^^
アカシア
2017.04.14 22:27 | 編集

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マ**チ様
こんばんは^^
つくしがなかなか目覚めてくれません・・。
眠りの中で何を見ているのでしょう。
そして貸金庫!銀行側の態度としては真っ当です。
頭取の態度は間違っていません。立派です。ぜひこちらの銀行を利用したいですね?(笑)
しかし相手は天下の道明寺財閥総帥、道明寺司です。
そんな頭取に司が取り出したものは。コレでした。(笑)
ハナキンの夜。夜更かし同盟出来ませんでした( ノД`)
コメント有難うございました^^
こんばんは^^
つくしがなかなか目覚めてくれません・・。
眠りの中で何を見ているのでしょう。
そして貸金庫!銀行側の態度としては真っ当です。
頭取の態度は間違っていません。立派です。ぜひこちらの銀行を利用したいですね?(笑)
しかし相手は天下の道明寺財閥総帥、道明寺司です。
そんな頭取に司が取り出したものは。コレでした。(笑)
ハナキンの夜。夜更かし同盟出来ませんでした( ノД`)
コメント有難うございました^^
アカシア
2017.04.15 06:59 | 編集
