司は次の瞬間笑い出した。
チビ女をからかうのはこのくらいでいいか。
徹底的にいじめてやろうかと思ったが今にも泣きそうな顔をしていやがる。
あほか、この女は。
こんなチビ女に何が出来るって言うんだ?
俺を襲うとかそんなことが出来るわけがねぇだろ?
第一にそんなことさせっかよ!
身体の大きさからして考えてみろよ!
殴り倒されたのはこんなチビに何が出来るかと油断したからで、逆に男に襲われたらこんなチビ女、簡単に組み敷かれるぞ?
商売女じゃないことくらい最初に見たときからわかってた。
バカな女は顔を見りゃわかる。
デカい目を見開いてわけのわかんねぇ講釈を必死になって垂れながら何かを隠してるってのもわかった。
だがこの女は嘘つきだが人に害を与えるような女には見えなかった。
滋が連れて来たってことはどこかの金持ちの娘だろうと思っていたがそうでもないらしいな。
どっちかと言えば貧乏くせぇか?
けど、どうせ俺と知り合いたいとかいう輩のひとりだろ?
が、この女が何かよからぬことを企んでいるのではないかと言う思いも捨てられずにいた。
企みと言っても滋が連れてくる女なんだし、俺を騙せるような度胸のある女がいるとは思えなかった。
司はくつくつと笑っていた。
つくしは男の態度が理解できずにうろたえていた。
司はあたらめて女に聞いた。
「おまえは誰だ?」
「質問に答えろ」
その声はもう笑ってはいなかった。
つくしは小さなバッグを握りしめ椅子のうえで身体をこわばらせていた。
身元がバレないうちに急いでこの部屋から出なければならない。
相手はバスローブ一枚だ。
なんとか部屋の外へ出ることができれば逃げることも出来る。
つくしは部屋に視線をさまよわせた。
「あ、あの、だから・・」
「あ、あなたには興味のない人間だと思うわ!」
つくしは口ごもった。
「だ、だから、か、帰ります・・」
司は口元をゆがめた。
「俺が興味があるかどうかは、俺が決める」
「なんならこれから滋を呼びつけるか?」
「あ、あの・・」
どうしよう!なるべく理にかなったような答えをしなきゃ。
「なんなら、そのベッドに押し倒しておまえが何をしにここに来たのか聞いてやろうか?」
つくしは思わず呻いた。
願った展開になりそうだ!
ぜひそうしたい! でもこの男は本気だろうか?
服を脱いで?
あたしは最後まで出来るだろうか?
でも、あたしには目的がある!
あたしだけの子供が欲しいの!
それを授けてくれるのなら、このチャンスにかけるしかない。
「しかし、おまえ・・男の妄想を煽るような女には見えねぇんだよなぁ」
司はつくしの身体に視線をはわせながら考え込んだ。
「ハニートラップにしちゃあお粗末な身体だしよ?」
「いったい何が目的なんだ?」
・・それを口にできたら楽なんだけど・・・
つくしは心の中で呟いていた。
つくしは自分なりにセクシーと思われるような恰好で来たつもりだったけどこの男の反応から判断して失敗だったんだと思わずにはいられなかった。
「ま、おまえがゲームをしたいんならルールはわかってるよな?」
つくしは男が言った言葉を理解しようとしていた。
・・・ゲームのルールって?
そ、それって一夜限りの付き合いってこと?
うんうん!願ったり叶ったりだ。
あたしに殴り倒されたことでプライドが傷ついたなら、あたしを抱くことでそのプライドを癒してもらってかまわないわ!
つくしは答えなかった。
頭のなかを駆け巡るのは将来の自分の姿。
それは子供と自分が平凡に暮らしている姿だった。
人生で一度も道を外れるようなことはしたことは無かったけど頭のなかに映し出されたまだ見ぬ子供の姿を思えばこの試練は必要だ。
つくしは身を固くしたままで椅子に腰かけていたが、意を決して立ち上がると男の胸へと飛び込んでいた。
そして気づいたときには、ウエストにまわされた腕が自分を抱き上げ、ベッドへと降ろされ、たくましい裸の胸の下につくしを置いていた。

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チビ女をからかうのはこのくらいでいいか。
徹底的にいじめてやろうかと思ったが今にも泣きそうな顔をしていやがる。
あほか、この女は。
こんなチビ女に何が出来るって言うんだ?
俺を襲うとかそんなことが出来るわけがねぇだろ?
第一にそんなことさせっかよ!
身体の大きさからして考えてみろよ!
殴り倒されたのはこんなチビに何が出来るかと油断したからで、逆に男に襲われたらこんなチビ女、簡単に組み敷かれるぞ?
商売女じゃないことくらい最初に見たときからわかってた。
バカな女は顔を見りゃわかる。
デカい目を見開いてわけのわかんねぇ講釈を必死になって垂れながら何かを隠してるってのもわかった。
だがこの女は嘘つきだが人に害を与えるような女には見えなかった。
滋が連れて来たってことはどこかの金持ちの娘だろうと思っていたがそうでもないらしいな。
どっちかと言えば貧乏くせぇか?
けど、どうせ俺と知り合いたいとかいう輩のひとりだろ?
が、この女が何かよからぬことを企んでいるのではないかと言う思いも捨てられずにいた。
企みと言っても滋が連れてくる女なんだし、俺を騙せるような度胸のある女がいるとは思えなかった。
司はくつくつと笑っていた。
つくしは男の態度が理解できずにうろたえていた。
司はあたらめて女に聞いた。
「おまえは誰だ?」
「質問に答えろ」
その声はもう笑ってはいなかった。
つくしは小さなバッグを握りしめ椅子のうえで身体をこわばらせていた。
身元がバレないうちに急いでこの部屋から出なければならない。
相手はバスローブ一枚だ。
なんとか部屋の外へ出ることができれば逃げることも出来る。
つくしは部屋に視線をさまよわせた。
「あ、あの、だから・・」
「あ、あなたには興味のない人間だと思うわ!」
つくしは口ごもった。
「だ、だから、か、帰ります・・」
司は口元をゆがめた。
「俺が興味があるかどうかは、俺が決める」
「なんならこれから滋を呼びつけるか?」
「あ、あの・・」
どうしよう!なるべく理にかなったような答えをしなきゃ。
「なんなら、そのベッドに押し倒しておまえが何をしにここに来たのか聞いてやろうか?」
つくしは思わず呻いた。
願った展開になりそうだ!
ぜひそうしたい! でもこの男は本気だろうか?
服を脱いで?
あたしは最後まで出来るだろうか?
でも、あたしには目的がある!
あたしだけの子供が欲しいの!
それを授けてくれるのなら、このチャンスにかけるしかない。
「しかし、おまえ・・男の妄想を煽るような女には見えねぇんだよなぁ」
司はつくしの身体に視線をはわせながら考え込んだ。
「ハニートラップにしちゃあお粗末な身体だしよ?」
「いったい何が目的なんだ?」
・・それを口にできたら楽なんだけど・・・
つくしは心の中で呟いていた。
つくしは自分なりにセクシーと思われるような恰好で来たつもりだったけどこの男の反応から判断して失敗だったんだと思わずにはいられなかった。
「ま、おまえがゲームをしたいんならルールはわかってるよな?」
つくしは男が言った言葉を理解しようとしていた。
・・・ゲームのルールって?
そ、それって一夜限りの付き合いってこと?
うんうん!願ったり叶ったりだ。
あたしに殴り倒されたことでプライドが傷ついたなら、あたしを抱くことでそのプライドを癒してもらってかまわないわ!
つくしは答えなかった。
頭のなかを駆け巡るのは将来の自分の姿。
それは子供と自分が平凡に暮らしている姿だった。
人生で一度も道を外れるようなことはしたことは無かったけど頭のなかに映し出されたまだ見ぬ子供の姿を思えばこの試練は必要だ。
つくしは身を固くしたままで椅子に腰かけていたが、意を決して立ち上がると男の胸へと飛び込んでいた。
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コメント
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た*き様
なんとなく興味はあるみたいですよ?
殴り倒された相手ですから(笑)
この俺様を殴り倒した!って感じでしょうか(笑)
受胎ですね・・つくしちゃん、今日じゃなきゃダメっ!
って必死です。騙して騙されて?
二人共いいお年ですからね、いくらつくしちゃんにバカ男と思われても
司も何か考えているのかもしれません。
理由づけは・・明日のお話に書きましたので笑って頂けるといいのですが(笑)
いつもコメント有難うございます(^^)
司に甘い罠を掛けられたいですねぇ。
なんとなく興味はあるみたいですよ?
殴り倒された相手ですから(笑)
この俺様を殴り倒した!って感じでしょうか(笑)
受胎ですね・・つくしちゃん、今日じゃなきゃダメっ!
って必死です。騙して騙されて?
二人共いいお年ですからね、いくらつくしちゃんにバカ男と思われても
司も何か考えているのかもしれません。
理由づけは・・明日のお話に書きましたので笑って頂けるといいのですが(笑)
いつもコメント有難うございます(^^)
司に甘い罠を掛けられたいですねぇ。
アカシア
2015.12.22 22:49 | 編集

ポ*コ様
はじめまして(^^)
続きを書きましたので明日定時更新です。
ご期待に沿える内容だといいのですが・・(笑)
拍手コメント有難うございました。
はじめまして(^^)
続きを書きましたので明日定時更新です。
ご期待に沿える内容だといいのですが・・(笑)
拍手コメント有難うございました。
アカシア
2015.12.22 22:55 | 編集

ふ*様
もしかして・・
そうですね。もしかするかも・・(笑)
もしかしたら、もしかするかも・・(笑)
仮定してみましたが、確定しております。
明日のお話でご確認くださいね(^^)
拍手コメント有難うございました。
もしかして・・
そうですね。もしかするかも・・(笑)
もしかしたら、もしかするかも・・(笑)
仮定してみましたが、確定しております。
明日のお話でご確認くださいね(^^)
拍手コメント有難うございました。
アカシア
2015.12.22 23:03 | 編集
